8月号の「アルプ」が送付されてきましたが、今月は「がんばれ、けいた君」なかったですねえ。僕あそこ楽しみにしてるんですけどねえ。その代わりに「話のくず籠」が復活してました。良くも悪くも「広報誌」では無く、「会報」としてのアルプを印象づけるようなコーナーで、こちらも目が離せません(笑)。
今回の徒然草は「オペラ座の怪人」千秋楽です。この文章、アップしようかどうしようか凄く悩んだんですけど、結局アップしちゃいました。悩んだ理由は・・読んでいただければわかると思います(笑)。
さて、久々のファントムです。僕のお気に入りのミュージカルのひとつです。で、千秋楽です。久々に見て、「また見たい!」と思っても当分見られないであろう舞台です。大いなる期待を持って、赤坂ミュージカル劇場に向かったのでした。地下鉄の出口でダフ屋を見たのですが、最初の頃のライオン・キングで見て以来だったので、ちょっとびっくりしてしまいました。1枚2万円位で売っていたようなのですが、商売になるのかな。赤坂ミュージカル劇場もこれでクローズという事で、いつも以上に写真を撮る方が多かったです。また劇場の外にも招待者向けの机が設置されていて、千秋楽気分を煽ってくれるのでした。そういえば、今回は「裏千秋楽」は無かったみたいですね。
劇場内に入ってみると、普段とはちょっと客層が違います。なんかあちこちで名刺交換をする姿も拝見しましたし、スーツを着たおじさんが多い。皆さん招待客なんでしょうね。で、四季関係者の方も、けいた君を筆頭にうろうろ(笑)してます。沢木さんと坂元さんが並んで立っていたのですが、地味なスーツに身を固めた「真面目セールスマン路線」を突っ走る坂元さんに対し、薄紫のスーツに身をつつみ、ちょっと怪しげな感じを発散している沢木さん。嫁さんに言わせると「売り込みに来たら絶対坂元さんの方から買う」んだそうです(笑)。きれいなおねえさん大好きの僕としては堀内さんでもいないかなあなんて思ったのですが、いるわけないよね。アスペクツも千秋楽だもんね(笑)。
この日は25列(要は後ろから3番目)のセンターだったんですけど、始まる直前にけいた君が後ろでなんかやってます。なんか座席の配置について指示を出しているようでした。で、回りのお客さんはみんな振り向いてました。けいた君、目立つんだから、おとなしくしてなさいよっていう感じ(笑)。どうも最後列は関係者用の座席だったようです。
さて、ついに千秋楽の幕があきました。なんかざわざわしていて今井さんと村田さんだけは確認したんですけど、ラウルって誰なんだろ。多分佐野さんだよなあ。なんて思いながら幕が上がったのですが・・。
ここから先はいつもの通りで、あくまでも僕の個人的な感想を述べたものです。感じ方に個人差があるのは当然ですから、僕と違う感想を持たれた方ももちろんいらっしゃると思います。僕の感想ははっきり言ってあまり良いものではないんですけど、「こういう見方もあるんだな。」という事で、ご容赦頂けると幸いです。石投げないでね(笑)。
前置きはともかく、肝心の舞台なんですけど、集中して見てました、シャンデリアが上がっていく所までは(苦笑)。冒頭のカルロッタのシーンで「ん??お願いだから、もう半音あげてくれぇ。」と思ったのがケチのつけ始めでしたねえ。なんかまるで集中できなくなってしまいました。「一体何なんだろう?今日の舞台は全然おもしろくないぞぉ。」ファントムはもう何度も見ている舞台ですし、いつ見ても(出来不出来はあっても)それなりの感動を与えてくれる舞台です。ところがなぜかこの日はまるで心に響いてこないのです。今井さん、声は素敵だし、声量もあるし、「歌」という面では何の文句もないんですけど、それだけ。(個人的には今井さんは好きな役者さんのひとりです。)でクリスティーヌもラウルも別に不満はないんだけど、3人がバラバラになっている感じで、ぜ〜んぜん3人の心の糸が絡んでこない。あげくの果てには眠くなってきてしまって「いかん!寝てしまったらこの公演を取りたくて取れなかった何千人、いや何万人かの方にめちゃくちゃ申し訳ないぞ!」と本当に思ってしまったのでした。そんな事を思っているうちに一幕は終わってしまいました。
これじゃあいけない!2幕はちゃんと見ようと誓って(笑)、始まった2幕なんですけど、これまたダメ。舞台がおもしろくないんで、思いがいろいろな所に飛んでしまいます。「佐野さんのビースト役は最後の王子さまのタイツ姿(?)が似合わなかったなあ。」とか「美女と野獣もう一度やってくれないかなあ。」とかいろんな事が頭に浮かんできてしまいます。はっきり言ってこれがファントム初見であったならばもう当分見たくなくなるだろう舞台でした。なんか「色気」が無いんですよねえ。ファントムなんか「色気」とか「広い意味でのエロティシズム」が感じられないと何の面白みもありません。
そんな事を思っているうちに舞台も終わってしまい、カーテンコールの始まりです。まあ舞台はつまらなかったけどさ、楽しいカーテンコールで元を取るかなんてとんでもない事を考えていました。しょうがない奴ですね。で当然のごとくスタンディング・オベーションです。アプローズです。「君たち、本当に今日の舞台楽しんだの?」などと言いたくなる自分を抑えて僕も立ちました。だって見えないんだもん(笑)。レーザー光線の乱舞で特別カーテンコールが始まったのですが、これって「美女と野獣」と一緒じゃん。もうこの頃になると完全に「あら探しモード」に入っちゃってます。四季のファン、及びファントムのファンの方には非常に申し訳ないんですが、「早くやめようよ。」とまで思ってしまったのでした。
そういえば「美女と野獣」の千秋楽は素直な気持ちで楽しめたんですよねえ。僕、「美女と野獣」が結構気にいってましたし、千秋楽の出来も素晴らしいものでした。坂本ベルと芥川ビースト。あまり出来不出来も目立たず、いつも楽しませてくれました。千秋楽では、ベルとビースト以外は客席まで降りてきてくれましたしね。やっぱりいかに千秋楽といえども舞台の出来が良くないと魅力も半減です。
特別カーテンコールもなんかぱっとしないまま終わってしまい(だって舞台の上でお辞儀するだけなんだもん。)、僕の知っている「オペラ座の怪人」はこんなもんじゃない!!と叫びたくなってしまった千秋楽でした。最初にも書きましたが、あくまでも僕の個人的な感想なんで、ご容赦下さいね。ぞくっとするような「オペラ座の怪人」見たいなあ。この日のチケットを苦労して手にいれた方、本当に満足されていたんでしょうか(←また問題発言)。次回は是非とも四季の底力を見せて欲しいものです。
(99/8/1)