赤坂カゲキ団の「赤プリ夏の陣」に行って来ました。場所はといえば赤坂プリンスホテルのクリスタルパレス、ディナーショーのメッカのような場所です。例えば大地真央さんや鳳蘭さんがやるのであれば納得できるのですが、何せ岡ちゃんです。赤プリも思い切った事をやるものです。多分チケットは完売したのでしょうが、通常のディナーショーとはずいぶん客層が違っていたんでしょうね。って「ディナーショー」なんて行った事ないんで良くしりませんけど。
この日の曲目を挙げておきましょう
1.Masuquerade(オペラ座の怪人)
2.The Phantom of The Opera(オペラ座の怪人)
3.Bali Ha'i(南太平洋)
4.Happy Talk(南太平洋)
5.Some Enchanted Evening(南太平洋)
6.Copacabana(コパカバーナ)
7.アマール・アマール(ノバ・ボサ・ノバ)
8.Shall We Dance?(王様と私)
9.I Have Dreamed(王様と私)
10.Buenos Aires(エビータ)
11.Oh,What A Circus(エビータ)
12.Don't Cry For Me Argentina
13.Seasons of Love(レント)
14.One Song Glory(レント)
15.All That Jazz(シカゴ)
16.Der Letzte Tanz(エリザベート)
17.Die Schatten Werden Langer(エリザベート)
18.Boote In Der Nacht(エリザベート)
19.Ich Gehor Nur Mir(エリザベート)
20.Be Our Guest(美女と野獣)
21.Grand Parade(グランドホテル)
22.Lambeth Walk(ミー&マイガール)
23.うたかたの恋(うたかたの恋)
24.One(コーラスライン)〜Lullaby of Broadway(42ndストリート)
25.Hello Dolly!(ハロー・ドーリー)
26.With One Look(サンセット大通り)
27.Kiss of The Spider Woman(蜘蛛女のキス)
28.La Cage Aux Folles(ラ・カージュ・オ・フォール)
29.I Am What I am(ラ・カージュ・オ・フォール)
30.I Don't Know How to Love Him(ジーザス・クライスト=スーパースター)
31.Superstar(ジーザス・クライスト=スーパースター)
32.Gethsemane(ジーザス・クライスト=スーパースター)
33.Circle of Life(ライオン・キング)いやあ曲目書くだけで疲れてしまいましたねえ(笑)。でも豪華な曲のオンパレードですね。豪華といえばこの日の客席、レ・ミゼファミリー勢揃いという感じでした。そういえば金曜の夜はなぜか東宝は公演がありませんもんね。その中でも村井おじさんが素晴らしい存在感を見せていましたが(笑)。
1時間半という時間でこれだけの曲目をこなすわけですから、前半は結構淡々と進行していきます。皆様芸達者な方ばかりですから、歌は素晴らしく、別に不満も無いのですが、何か「ときめく」ものがないままに過ぎていってしまいます。ん?何だ、これ。まさかこれだけじゃあ終わらないよねえ、岡ちゃん。そんな「ちょっと物足りない」舞台が一変したのが「エリザベート」。もの凄い迫力です。もしかしたら東宝に見せつけたいという気持ちがあったのでしょうか、この4曲だけでもチケット代の元は取れてしまいます。最近いろいろな所で「東宝エリザ」が話題になっていますが、岡ちゃん、やっぱりトートをやりたいのかな。エリザベートのパートからは舞台も客席も盛り上がってきて、楽しいコーナー〜お待ちかねの(?)ナルシスト岡の女装コーナー(笑)〜ラストへと続いて行きます。先ほど4曲でチケットの元が取れると書きましたが、最後の「Gethsemane」、歌を聴いて鳥肌が立つような気になったのは久しぶりです。これ1曲でも元がとれるかも。この「Gethsemane」だけでもいいからCD化して欲しいなあと思っていました。
この舞台を見ていて感じたのは岡幸二郎さんのスケールの大きさであり、最近ではお目にかかれない本物の「エンターテナー」だという事です。これだけ自分の実力を知り、また見ている側が自分に何を求めているかを知り、客を楽しませるツボを心得ている役者さんって今ではものすごく珍しいのではないでしょうか。また田中利花さんと吉岡小鼓音さんという二人の実力者も「岡ちゃんの舞台」という事をわきまえながらしっかり実力を発揮しています。チームワークも素晴らしいですし、何より出演者の方が皆さん「この舞台を愛している」という思いがひしひしと感じられる素晴らしい舞台でした。
「自分に何が求められているか理解する。」という事は簡単なようでとても難しい事だと思います。この日の舞台であれば、当然お客さんは岡ちゃんの「歌」と「サービス精神」を見に来ているでしょうから、その「歌」と「サービス精神」のバランスが微妙になってくるのですが、見事なものです。美川憲一かと思うような「蜘蛛女のキス」の衣装もありましたし、美しいドレス姿もありましたしね。かと言って遊んでいる(?)だけでは無く、そのすぐ後に「聴かせて」くれる。本当に岡ちゃんの実力とまだまだ底のつきない可能性を見せてくれた舞台でした。
この舞台でちょっと感じたのは「岡ちゃん、宝塚好きなんだなあ。」という事。演出の方が宝塚の方のようですので当然かもしれませんが、舞台も宝塚的ですし、衣装にも宝塚らしさが見られます。岡ちゃん、女だったら絶対宝塚目指したんでしょうね。またこの日の曲目にも岡ちゃんの願望が入っているのかな。一度でいいから「ジーザス」をやりたかったようですし、他の曲も何らかの思いがあるのでしょうか。曲といえばまさか聞けると思っていなかった(プログラムには載っていなかった)田中さんの「Circle of life」、他では多分聞けませんよ。必見です。(ってもう終わっちゃったけど。)
今回は「レ・ミゼラブル」以外では久々の本当に楽しく満足できた舞台でした。
ところで普通は日曜日更新のこのコーナー、今回はなぜか土曜日の更新です。さて、明日の更新はあるのか。某所から帰ってきて壊れてなかったら更新するつもりなんですけどね(笑)
(99/8/21)