知って欲しい大切なこと

素肌美人話

化粧品ってなんだろう?

「化粧品」の話をすると、私は使ってないからという返事が返ってくること、よくあります。
男性は、話をする前に蚊屋の外。無関係だと思っている人も多いです。化粧って言葉が何となく女性っぽく感じたり、着飾るイメージに聞こえるのかもしれません。

でも、そんな限られた人だけが使う物が「化粧品」ではないんですね。
何らかの目的を持って毎日素肌に使うもの、全部ひっくるめて
「化粧品」です。

一日を思い浮かべただけでも少なからず使っていませんか?






化粧水・乳液
クリーム
メイクアップ
ヘアスタイリング

クレンジング
洗顔料・パック
ボディーケア
マッサージクリーム

化粧水・乳液
クリーム・美容液
ボディークリーム
髪のお手入れ



洗顔料・歯磨き粉
リップ
ハンドクリーム
香り

シャンプー・リンス
トリートメント
ボディーソープ
石けん・入浴剤

クリーム・リップ
etc...


ヒゲ剃りクリーム
ローション
整髪料

ヒゲ剃り

アフターシェイビング
ローション
頭皮のお手入れ


チャン

おむつがえ必需品

ベビー石けん
ベビーシャンプー
もく浴剤

ベビーオイル
ベビーローション
ベビーパウダー

毎日くり返し使う「化粧品」は、なくてはならない生活必需品です。
そんな大切な化粧品をどうやって選んでいますか?

メーカー? CM? デザイン? 価格? 合う合わない?

2001年4月1日から、化粧品は含まれる成分を全て表示することが義務づけられました。
消費者が自分の目で見て判断し責任をもって購入してくださいね、という法律です。
ですが、表示成分をみて製品を選んでいる人はまだまだ数少ないです。

なぜ選ぶ時、中身に気をつけないのでしょう。
体の中に入ってしまうことを知らないからじゃないでしょうか。

身体に毎日取り入れるもの、一つは食べ物です。そしてもう一つが皮膚から入る化粧品です。
口から入ったものは、私たちが体を守る為に持っている防衛機能で「何かおかしいぞ」と判断すると下痢をしたり吐いたりすることが出来ます。

でも、外(皮膚)から入るものは、ダイレクトに毛細血管、血液に浸透します。本来入ってくるはずのない皮膚からの異物は、私たちの持っている力では消化・吸収や排泄をすることが出来ません。仕方がないので、体中をグルグルしていくうちに血をこす臓器を弱らせていきます。

特に赤ちゃんがお腹にいる場合は、血液中に入った異物(石油合成物質)が子宮に集まるというラット実験データもあります。おかあさんが、いくら食べ物や薬や口から入る物を気をつけても、毎日使っているシャンプーやボディーソープやいろいろなものから危険を入れてしまうのです。

美しさや健康を保つ為に使っているはずが、よりトラブルを招いたり健康まで損ねてしまうとしたら、何の為に化粧品を使うのかわかりません。
生きている限り使い続けるものだからこそ、それがどんなものなのかを知った上で厳しい目をもって選んで欲しいのです。

「動物実験」という言葉を聞いたことがありますか?ウサギは、涙がでません。だからウサギの目にシャンプーやリンスや、様々な化粧品を注入して実験をします。どれだけ目がきれいになるかを調べるのではありません。どのぐらいの分量で、どのぐらいの時間で目がただれていくかを調べる実験です。ウサギの次は、私たちが自分の身体で実験です。このシャンプーはかゆくならないかな?この化粧水はかぶれないかな?・・・と。



肌の働きと化粧品
私たちの肌は、皮脂が混ざった皮脂膜でまもられています。

毛穴には脂を作る工場である皮脂腺があります。皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺から出るとが皮膚の上でうまく混ざりあったものを皮脂膜といいます。

皮脂膜『天然のクリーム』とも呼ばれ、私たちの肌に最もやさしいクリームで、外側からの様々な汚れや雑菌・ばい菌などから素肌を守ってくれます。

化粧品は人の皮膚の働きを真似て作られます。ですから汗の水分には「水」、皮脂の油分には「油」を代用します。

その油分に使われるのはどんな油なのでしょう?

自然界の油分は3種類!

石油(鉱物油)

植物油

動物油

傷みづらい
(酸化しづらい)
一年過ぎた灯油が変な臭いがするから使えないなんて話を聞いたことがありますか?油は悪くなると酸化します。石油は酸化しにくい油です。
石油ほど長もちはしないまでも動物油に比べ酸化しにくいのが植物油。
植物は食物として私たちの体に取り込まれてきました。人類の経験からも人に親和性のあるやさしい油です。

傷みやすい
(酸化しやすい)
バターなどは冷蔵庫に入れておかないと悪くなってしまいます。私たちの油も動物油。私たちの脂(皮脂)はとっても酸化しやすいです。

自分で化粧品を作るとしたら、どの油を使いますか?
石油でしょうか?植物油でしょうか?動物油でしょうか?

化粧品会社は日本だけでも2000社以上。
そのほとんどが石油を使っています。
油分だけに限らず数千種類の石油由来の原料を使っています。

なぜ「石油」を使うの?


石油は作る側(メーカー)にとって、とっても便利な油だからです。

品質安定
加工簡単
「石油」は、傷みづらい上、品質が安定しています。野菜など植物は、出来が天候にも左右されますが、「今年の石油は出来が悪い!」なんて聞いたことがありませんし、作れないものはないというぐらい何にでも姿を変えます。作る側にしたらとっても使いやすいのです。

安価
「植物油」「動物油」に比べて安いです。
ごま油400gで安くても400円。バターはどうでしょう?
ガソリンや灯油は、1リッターが100円前後!格安です。

一時刺激
がない
石油由来の原料の代表がミネラルオイルです。(参考ページにリンク)ミネラルオイルが80%以上の主成分として配合されているのが『ベビーオイル』
赤ちゃんでも大丈夫なぐらい一時的な刺激がない(?)油です。

化粧品に
使われる

 流動パラフィン(参考ページにリンク)
 
形 状 :色なし 味なし 臭いなし

 組 成 :本品は石油から得た液状の炭化水素類の
      混合物である

 用 途 :合成樹脂工業・化粧品工業・繊維工業
      製薬工業・食品工業・その他各種工業  

 取扱上の注意:第四石油類 危険等級3 火気厳禁

『ベビーオイル』ボトルの裏には「赤ちゃんのデリケートなお肌に低刺激のミネラルオイルを使用し、やさしさと安全性を十分に考慮してつくられたベビーオイルです」とあります。
「ミネラル」は『鉱物』、「オイル」は『油』ふたつ合わせて「鉱物油」=『石油』です。ミネラルオイルが使われる用途は、エンジン油、シリンダ油、錆止め油、機械類の摩擦止め…などなど。
ベビーオイルは、赤ちゃんのやわらかな肌につける低刺激な錆止め油です。

化粧品の中身


化粧品の中身は「水」「油(鉱物油)そして、混ざらない代名詞である水と油を混ぜあわせる「石油系の合成界面活性剤(以下:合成界面活性剤)です。そして、植物エキスの抽出溶媒や収斂効果、防腐効果のために「合成アルコール」、今や環境ホルモンともいえる「合成香料」が主な内容になります。

内容の配分で化粧品の種類が変わります。水が多ければ化粧水。油が多ければクリーム。色をつければファンデーション。界面活性剤が多いとシャンプーやボディーソープ。アルコールを増やすとヘアトニック。香料が多ければオーデコロン・お部屋の芳香剤です。

化粧品が肌にしみ込んでしまうのは、合成界面活性剤の働きです。ねずみの背の毛を剃り、有名メーカーのシャンプーを塗布し、経過を調べた実験(参考ページにリンク)があります。
ねずみの背中は、真っ赤にただれ、皮膚が浮き、はがれ、最終的には死んでしまいます。解剖して調べると、死因は肝臓障害です。

最近、頭皮がこのねずみと同じようになってしまっている人がたくさんいます。頭の中がジュクジュクしてかさぶただらけ。痒くてずっとボリボリ頭に手がいきます。それでも原因がシャンプーだと知らずに薬を塗り更に悪化させます。
ねずみと人とでは身体の大きさも致死量もまるで違いますが、恐いのは生まれてからずっと蓄積していくことなのです。

最初に書いたように、赤ちゃんがお腹にいる場合は石油成分が子宮に集まります。その為、羊水がにごったりボディーソープの香りがしたり、産湯だけでは身体がきれいになりません。そんな羊水の中で育つ赤ちゃん。アトピーの原因は食べ物でしょうか?環境でしょうか?化粧品はどうなのでしょう?

どう作用するのでしょう?

洗うもの、補うもの、整えるもの、装うもの…
化粧品は、24時間に渡り皮膚に乗り続けます。

石油の特性は、ラップやビニールの様に空気を通しません。24時間、皮膚にふたをして皮膚呼吸のじゃまをします。

しみ込んでくる石油化学物質は、細胞を生み出す基底層のおかあさん細胞を傷めていきます。傷ついたおかあさんは元気な子供がうめなくなり、新陳代謝の力がどんどん弱くなっていきます

お母さん細胞を守ろうとメラノサイトが必死に防御するため、肌はくすみ、シミが出来やすくなります

トラブルはめじろ押し新陳代謝は落ちる一方では、肌は美しさや健康から遠ざかるばかりです


油分の強さは 植物 < 動物 < 石油 です
天然のクリームを作る皮脂腺が、一生懸命皮脂を出そうとしますが、皮膚には私たちの油よりずっと強い石油がのっています。
すると脳は、脂は充分あるから働かなくてもいいですよ!と皮脂腺に指令を送ります。
24時間、くり返しくり返し働かなくてもいいですよ!といわれ続けた皮脂腺は、やがて脂を出す力が弱って皮脂を出すことが出来なくなっていきます。
すると私たちの肌は、洗顔後何もつけないでいると
つっぱる乾燥するすぐに化粧水や乳液をつけたい!という肌になっていきます。


自分の力
私たちは、自分できれいになる力を持っています。

『新陳代謝』は、私たちがもともと持っているきれいになる力です。どんな働きでしょう。
新しい細胞が生まれ、古い細胞は役目を終える。
その繰り返しが新陳代謝です。
お肌では古い細胞が最後に「垢」となって役目を終えます。子供の肌は、新しい細胞が次々と生まれます。下からどんどん押し上げられていくサイクルが早いから、子供の肌はいつも新鮮できれいです。

大人になって年齢を重ねるごとに、生まれ変わりの速度はゆっくりになりますが「細胞が生まれ、役目を終える」の繰り返しは、生きている限り続きます。
子供だからキレイな肌、年だからそうでないという事ではありません。
肌に負担をかけずに、ちゃんと生まれ変わりを繰り返せれば、誰でも素肌はキレイでいられるはずです。

「新陳代謝」がきちんと行われていれば素肌は、健康でキレイ・・・
残念ながらそれだけでは足りません。
健やかな素肌を保つ為に、必要なことが、2つあります。

『素肌を清潔にすること』

貧しい国々や争いの絶えない地域では、清潔にしてさえいれば避けられる皮膚病がとても多いです。日本も、明治以降石けんの文化が一般になるまでは皮膚病の人がとても多かったといいます。
お顔も身体も同じです。どんな特効薬よりも清潔にすることが、とても大切です。

『紫外線対策』

オゾン層がうすくなり有害な紫外線が地上にまで届くようになってしまいました。阪大のラット実験では、生まれてから5才まで、子供を1日1時間日光に当て続けたら、ほとんどの子供が皮膚癌になるという結果が報告されています。例え病気にならなくても、紫外線は皮膚のトラブルや素肌の老化に大きくかかわっています。

『素肌を清潔にすること』『紫外線をさけること』
どちらも、人が本来持っている力ではどうにも対処できません。
対処できない部分を補うもの。それが化粧品なのです。



これだったら…、今度こそ…と、自分の肌に合う化粧品を探している人はホントに多いです。
でも数千社あるメーカーを一つ一つ試していくわけにいきません。探すうちに、どのメーカーにも合わない自分の肌が悪いんだ、なんて悲しい判断をしている人はたくさんいるはずです。でも、悪いのは、機械の錆取り油をつけてかぶれた肌ではなく、そんな油で作られている化粧品じゃないでしょうか。

これまで化粧品を購入するときに、何を基準にして選んできたでしょう。石鹸を使ってツッパッタから合わない。クリームを使ってポツポツが出たから合わない。ご自分の、肌の反応で合う・合わないを判断していませんでしたか?
食べ物の場合、選ぶ基準は新鮮さ、農薬・肥料や価格などですよね。味の好みや好き嫌いがあっても、合う合わないで判断することはないと思います。食べてお腹が張ったら合わないとか、胃に出き物ができたから合わないとかは聞きません。

食べ物も化粧品も身体に入るものです。口から入った異物や悪いものは、嘔吐や下痢で排泄されます。ですが、皮膚から入った石油由来の化学物質は、排泄や消化が出来ません。

石油由来だから悪い。あれが悪いこれが悪い、ということではなく、どう身体に影響するかを知って、その上で化粧品を選んで欲しいのです。

石油由来の原料は、肌にのせた時に呼吸を遮ったり、身体に馴染まない物を浸透させたりして細胞自体にダメージを与えてしまい、結果として健康な素肌を保てません。
「足りないものを補うものが、健康を損なうもの」だなんて、おかしな話だと思いませんか?
人の身体に害がないこと。安心して使えるものであること。化粧品というのはそれが当たり前の大前提でなければおかしいのです。
化粧品は、補えない部分を助け、人の力を落とさないものです。力を落とさずに、もともと持っている力を更に活かすことができれば、人は自分の力で素肌の美しさや健康を保つことができます。

何も知らずに肌を傷め続ける人に、早く知ってもらいたいです。
せっかくきれいな肌で生まれてきた赤ちゃんを、ベビーオイルでアトピーにしないでください。

このページが、たくさんの人のお役に立てたらいいなぁと、心から願っています。

2004.4.19 Obara Akemi


このページ、知って欲しいはもちろんですが一緒に考えて欲しいがいっぱいの気持ちです。

OBARA : mail
moon3226@lares.dti.ne.jp

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