ダイヤモンドT968 4tonトラック
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コンパクトな印象があって、いかにも米軍のトラックらしい面構えをしている中型トラック。キットはずいぶん以前の発売で絶版になってしまったC.M.Sのモノしかなかったが、最近になってベルギーのROYからフルレジンキットが発売になった。出来自体は手放しで褒められるほどのモノではないが現段階では唯一のキットである。
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アキュリットアーマーからも発売予定のアナウンスがされており、そちらの方が出来がよさそうなので、この車輛を作ろうと思うなら、それを待った方が得策かもしれない・・・。
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ダイヤモンドT969 レッカー
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中型レッカーとして米軍の各部隊で広く使用された。キットはフランスのガレージキットメーカーC.M.Sから発売されていたが、未所有のため詳しくは分からない。キットを持っている人の話によると、部品分割も細かく大変に出来が良いらしい。数年前にたった一度だけ見かけたことがあるが、かなり高額だったので手を出しかねていたら、その後2度と入荷していないようだ。やはりマイナーなメーカーのレジンキットは見かけたら即ゲットしておかないと後悔するハメになるものである・・・。
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ベルギーのROYからフルレジンキットが発売になっているが、成形状態があまりよくなくお薦めはしかねる。現時点では唯一のキットではあるが、アキュリットアーマーから発売予定もあることだし、そちらが出るのを待った方がいいと思われる。
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オートカー U-7144T 4〜5ton トラクター
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4〜5トンクラスのトラクターの主力車種。キャブオーバーの独特のスタイルをしていて模型にするとかなり面白い存在。その昔MAX模型が木型まで製作してあったのはそのスジの人間には有名な話である。キット自体はVMKというフランスのガレージキットメーカーから5〜6年前に発売されていたが、現在では入手は全く不可能。模型誌の作例などを見るとかなり出来はよかったようだ。
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最近になってチェコのREALとフランスのDESからニューキットが発売された。REALのキットはVMKのフルコピーの可能性が高い。とはいえ、成形状態などは比べるべくも無くはるかに劣っており、その上説明書が不親切なので組むのは大変だと思われる。キットの出来以前に道義的問題もあり、あまりお勧めする気にはならない。
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DESのキットはまさにレジンキットの最高峰であり、芸術品の域に達している。その原型精度、注型状態などは世界一と言ってもいいだろう。説明書も比較的よく出来ており、部品数が多い分大変だろうが、組めるキットになっていると思われる。国内入荷の可能性はほとんどないだろうが、もし見かけることがあったらなにをさておいても入手する価値があるキットである。
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フェデラル 94x43C 4〜5ton トラクター
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オートカーとほぼ略同型のトラクター。キットはREALのものしかないが、「VMKのコピーにちょっと手を加えてフェデラルに見えるようにした」と言えるようなレベルである。注型状態があまりよくなく、組むのは大変そうである。資料を検討すると、そこかしこに間違いがあり、それを修正するのも大変そうである。唯一のキットではあるが、あまりお勧めは出来ない。
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フランスのDESが予定している、という噂もあるので、それが発売になるのを待った方がいいと思われる。
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オートカー U-8144T 5〜6 トラクター
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U-7144Tに比べてホイールベースが延長されている。主にポンツーンブリッジの牽引に使用されたようである。キットはREALから発売になっているが、何を考えたのかレッカータイプを再現している。クローズドキャブの出来は悪くは無いが標準タイプにするには資料が少なく苦労しそうである。
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これもDESから発売される予定があるらしい。その場合、多分ポンツーン・トレーラーもキット化されるだろうから、そちらを待つ方が絶対にいいと思われる。価格的に大変厳しい物になると思われるが、U-7144Tの出来を考えれば決定版になるのは間違いだろう。
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コービット 50SD6 6ton トラック
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155mm榴弾砲の牽引などに使用された、幅広のラジエーターグリルが特徴的な大型のトラック。キットはP.S.Pから発売されており、骨太ながらよく出来た仕上りとなっている。部品点数も多くなく、気泡なども少ないので比較的楽に組めるのではないだろうか? ネックとなりそうなのがエッチングで再現されたラジエーターグリルで、ここさえうまく出来ればよく出来た大型トラックの完成品が手に入れられるだろう。
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ブロックウェイ B666 6ton 架橋資材トラック
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M2 トレッドウエイ・ブリッジの運搬が主任務で、荷台後端に油圧ブームクレーンを備えたロングホイールベースのトラックである。キットはP.S.Pのレジンキットが唯一のモノである。特徴的なブームクレーンをエッチング(これはエデュアルド製)で組むようになっているのが組みたて上の難点になりそうである。それ以外は簡素な出来ではあるが、基本はしっかり出来ているし、水準以上のキットと言えるだろう。
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キットにはトレッドウエイ自体が含まれておらず、別売りの製品が必要になるが、両方揃えるととんでもない金額になってしまうのが難点である。P.S.Pからはトレッドウエイ関連の製品がさまざまなパーツごとに発売になっているので、必要なものだけ購入するのが頭のいいやり方だろう。当方はセット物を買ってしまい、その高額さに思わず泣きが入ってしまったが(笑)
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ワード・ラ・フランス/ケンワース M1A1 レッカー
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角張ったフェンダーが現代的な雰囲気もある米軍を代表する大型レッカー車。アキュリットのレジン製フルキットしかないが、これが大変素晴らしい出来である。ただ、一部に気泡が散見されるし、部品数も極めて多いので組みやすいキットとは言いかねる。その上、複雑な構成のわりには説明書が完備しているとは言えないので、実際に組むとなると大変苦労するのではないだろうか? 資料的には実は充実しているのだが、大変入手しにくいものばかりなのが残念である・・・。
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マック NO 7 1/2ton トラック
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155mmカノン砲(ロングトム)などを牽引するのに使用された大型の3軸トラック。スタイルだけを見るとそう大きくも見えないが、実際はべらぼうに大きなトラックである。キットはJMPとADV/Azimutから発売されている。ADV/Azimutのキットの方は所有しているが、大変出来がよく精密である。部品点数はかなり多く、組むとなると大変かもしれない。とくにフロントフェンダー、ボンネットがバキュームフォームのためすり合せには苦労しそうである。最近はあまり見かけないが、見つけたら即ゲットするのが望ましい。値段は高いが、それだけの価値はあるキットである。
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ダイヤモンドT980/981(M19戦車運搬車)
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ほとんどが英軍に供与されたので、なんとなく米軍では存在感が薄い。いかにもダイアモンドTらしいラインの美しいトラックである。トレーラーとの組み合わせ全長も30センチを越え、模型としては見栄えがよろしい。キットはVMKからトラクターのみ、SMAからトレーラーとのセットが発売されている。VMKのキットは大変に精密で、レジンキットとしてはやりすぎと思えるほどの分割である。スケール最優先のため強度不足になりかねないほどで、いかにもフランスのガレージキットらしさが溢れている。現在では入手は全く絶望的である。
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SMAのキットはトレーラーとのセットであるのはいいが、1/35の模型としては全く失格である。スケールに見合った再現性などは微塵もなく、マッチボックスの1/76のキットが「ただ大きくなった」だけともいえる淋しい内容である。注型状態はいいが、ただそれだけである。大変高価(4万円弱)なキットであるので完成させてやりたいところだが、見目をよくするためにはほとんどスクラッチするのと同様な労力が必要となろう。絶対に買ってはいけないキットと言える。
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最近、オランダのScale-Lineからもトレーラーとのセットでフルキットが発売された。キットの出来自体はそう悪くは無いが、VMKと比べると一段落ちるのは残念である。それでもSMAのゴミキットよりははるかにまとまりがいいので、細部に手を入れてやれば充分見られる出来になる、「素材としては充分」なキットである。とはいえ、トレーラーとのセットになっているだけあって非常に高価なキットであり、簡単に購入するべきだとは言いかねる。最近はこの車輛に資料もそれなりに充実してきているので、それらを参考にしてやれば十分だろう。
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装甲されたキャビンがいかめしい印象の大型タンクトランスポーター。かつてMAX模型から発売されたキットで、この車両を知った人も多いことだろう。現在入手可能なのはオードナンスとDESのキットである。オードナンスのキットは大変に精密感も高く、価格は高いがそれに見合った充実感がある。トレーラーの方は大変に組みやすく、あっという間に完成してしまう。トラクターの方はそうはいかないが、じっくり構えて製作すれば素晴らしいキットが完成すると思われる。DESのキットは未見だが、模型誌の作例を見ると精密感ではオードナンスのキットに劣らないようだ。ただ、外形・寸法的に問題があるという話もあるので手放しで礼賛出来るキットかどうかはよく分からない。タミヤから素晴らしいインジェクションキットが発売された今となってはあまり意味がないキット群であるが、それでも発売当時は大変価値があった。押し入れのコヤシにっているのはな確実だろうが、もったいなので出来れば完成させてやりたいところであろうか・・・。
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そのタミヤのインジェクションキットであるが、全くもって文句ナシの素晴らしいキットである。ディティールの再現性、部品分割、可動/選択式のパーツの多さなどなど、今現在これを超えるキットというのは存在し得ないのではないだろうか?
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装軌式の汎用小型輸送車両。水陸両用のイメージが強いが、実際にその能力を持ったのはM29Cからである。キットはM29Cが、大昔のモノグラム(1/32)からとADV/Azimut、M29はADV/Azimutから発売されている。モノグラムのはさすがに現在の目で見るといかにもツラく、購入する必要性は感じない。最近はオリジナルパッケージでの再版となっているのでコレクターズアイテムとしては面白いだろうが、現在に通用するモデルにするのはちょっと難しいかもしれない。ADV/Azimutのキットがかなり出来がいいだけに、そこまでしてインジェクションにこだわる必要性はないだろう。
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ADV/AzimutからはM29、M29Cの両バリエーションが発売されている(M29Cは未所有)。キットの出来は大変に素晴らしく、必買キットと言えるだろう。最近国内ではほとんど見かけないが、見つけたら即ゲットをお薦めする。足回りに多少の組みにくさはあるが、それ以外は部品点数も少なくよくまとったキットである。
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M3軽戦車系列のコンポーネントを利用した13tクラスのトラクター。155mm榴弾砲の牽引に使用された。キットはクロムウエルから発売されており、簡素ながら素性のよいキットである。クロムウエル独特の超絶的な抜きによる一体化がそこかしこにみられ、部品点数も少なく組みやすいキットになっている。
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台湾のホビーファンからも発売されたが出来自体はクロムウエルのとそう変わりがない。AFVクラブ製のキャタピラが同梱されているのがメリットではあるが、かなり高価なキットであるのが一番の難点だろう。最近みかけた時は2万円のプライスタグがついていた・・・。
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アリス・チャルマー社製の大型トラクター。155mmカノン砲や203mm榴弾砲の牽引に使用された。日本の自衛隊でも使用していたので有名な車両であろう。キットは大昔の日東の物が唯一である。さすがに年季物だけあり現在の目でみるとかなりツラい出来ではあるが、基本的な寸法などはほぼ正しいようなのでスクラッチ覚悟でディティールアップしてやれば、かなり見られる物になるだろう。ポイントとしては転輪・キャタピラをシャーマン戦車系列から流用してやることで、オーバースケールの足回りが正しく再現できるようになるし、作業的にもそんなに苦労はしない。その他インテリア・エクステリアも様々なキットからの流用(OVMなど)、自作してやればよいだろう。
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最近になってP.S.Pとアキュリットアーマーから発売予定のアナウンスがあった。どちらかといえばアキュリットのキットの方が出来がよいと思われるので、それを待った方がいいと思われる。
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