75mm 榴弾砲”パックハウザー” |
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分解すれば人力搬送も可能な小型榴弾砲。おおざっぱに言って、空挺師団で多用されたものである。キットは2種類(いや、3種類か?)あるが、あまり入手しやすいとは言えないのが困ったものである。古くはタミヤのホワイトメタルキット。80年初期という時代ゆえ、市場で受け入れられなかったが、出来自体は悪くない。入手はほぼ絶望だが、秋葉原のレオナルドで見かけたことがある。値段はベラボウだったが。
オランダのScale-Lineからはレジンキットが出ているが、入手は困難かもしれない。キットの出来については未入手のため論評できない。 この火砲の牽引車にはダッジ 3/4tonトラックが使われている。 (1 1/2tonでも可) |
M2 105mm榴弾砲 |
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米軍の野戦砲兵の根幹をなす榴弾砲。一部の国ではいまだに現役である(我が国の陸上自衛隊も使用していた)。キットはイタレリの物が唯一で、発売から15年以上経つがイタレリのキットが一番輝いていた時期に出ただけのことはあり、最高の出来と言ってもよい。これ以上のキットを望んでどうしようか? という気になるくらいである。ただ、防盾部品に突き出しピンの跡が目立つので、ここだけはキレイに成形してやらねばならないが、あとはほぼストレートでOKである。一部ディティールが省略されている部分もあるので、実物の写真(あるいは自衛隊にでもいけばまだあるかもしれない)をよく見て多少手を加えてやるのもいいだろう。
ケンドールからディティールアップパーツが出ているので、これを使えばエッチングの防盾などが入っているので、ほぼ不満は解消出来るだろう。現在は絶版であるがいずれWarriorから再版されるのではないかと思う。どちらにしても、このキットは必買である。 |
M1 155mm榴弾砲 |
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こちらも米軍野戦砲兵の根幹をなす重榴弾砲である。キットは大昔のMAXのものがいまだにイタレリブランドで入手出来るが、なんと言ってもMAXの最初のキットだけに、さすがに出来はツライものがある。最初のキットはアルミニウムの砲身がついた可動キットだったといういわく付きであるし・・・。そのあたりはイタレリから再発売時に修正されて無可動モデルとなっているが、それ以外のディティールの追加&修正などはほとんど行われていない。とはいえ、基本形としてはそう悪くもないので、各部のディティールアップをはかってやれば見違えるほど(でもないなぁ、細かいとこばっかだし・・・)よくなるのではないだろうか? そのあたりには次に述べるロングトムの部品も一部使用出来なくも無い。
できればどこかのメーカーでビシっとした出来のキットを出してもらいたいものである。なにもインジェクションで出せなどという無茶は言わないので、レジンで充分なのだが・・・。 |
M1 155mmカノン砲”ロングトム” |
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米軍の火砲でもっとも有名なのがこれだろう。実際には軍団以上のレベルで運用されたため、そう数は多くなかったはずなのだが、その姿が印象深いせいもあると思われるが・・・。 これのキットはインジェクションでAFVクラブから、レジンではADV/Azimutとバーリンデンから発売されていた。レジンの方については今はほぼ入手が絶望なので、軽く触れるにとどめるが、両方とも実によいキットであった。たとえAFVクラブのキットが出なくても、そう不満でもなかったし・・・
バーリンデンのモノはADV/Azimutのを持っていた事もあって購入しなかったが、通例から考えると素晴らしいモノだったのではないかと思っている。ADV/Azimutのもそうなのだが、次にあげる203mm榴弾砲とコンパチになっていた。とはいえ砲身が違うだけとうお手軽なもので、はたしてそれでいいのかどうか資料不足で判然としない部分ではある。ただ、実物も砲架は同じであったことから悪くても「当たらずしも遠からず」だってのではないかと思ってはいるのだが・・・。
牽引車にはマック NO 7 1/2tonトラックが使用されており、装軌の場合はM4
18tonトラクターとなる。 |
M1 203mm榴弾砲 |
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ロングトムの砲架を利用した、大口径榴弾砲。そのものずばりのキットは出ていないが、砲架が共通ということもあり簡単に改造できる。VPと
ADV/AZIMUT のキットは最初からコンバーチブルになっており、砲身が2種類付属していた。両社のキットを155mm砲として完成させれば203mm砲身が余るので、AFVクラブのインジェクションキットに流用してやるのがよいだろう。どちらも持っていないということになれば砲身は自作せざるをえないが、単純なテーパー付きだから筆の柄などから流用してやればよいのではなかろうか?
AFVクラブからバリエーションとして発売された。実際には砲身のパーツが違うだけというお手軽キットである。 |
M3 37mm対戦車砲 |
大戦後半にはほとんど役に立たなかったはずだが、一部部隊によって「平射歩兵砲」として使用されているのが確認出来る。 キットは大昔のモノグラムのジープに付属していた物しかなく、これをディティールアップするよりはスクラッチした方が早いという代物である。あまり汎用性はないが、どこかのメーカーがレジンキットとして発売してくれないものだろうか? |
M1 57mm対戦車砲 |
イギリスの6ポンド対戦車砲をライセンス生産したモノ。基本的に米軍規格になっている以外は全くといっていいほど同じ火砲である。細部がこまごまと変更されているようだが、詳しくは分からない。6ポンド砲も改良による変遷がいろいろあるようだが、それとは別個に進化しており同列には語れないのではないかと思うが・・・。
キットとしてはそのものズバリの名前でイタレリから発売されていたが、上記のような理由で正確なモノになっていないようだ。基本的にはベッドフォードガンポーティーに付属していたものを別売りしたものだし・・・。パっと見て「違うぞ」と言えるのはタイヤ関係で、ここは全く別のを装着している。米軍の方がタイヤサイズが大きく、模型として再現するなら3/4
ton トラックから流用してやればよい。とはいえ、最近のイタレリ版はタイヤサイズが変更(太くなった)されているので、出来れば旧MAX版のを使うのが望ましいだろう(って、そんなの誰も持ってないって^_^;) 牽引にはM2A1ハーフトラック、ダッジ 1 1/2tonトラックなどが使用された。 |
M5 3インチ対戦車砲 |
105mm榴弾砲の砲架に3インチ砲を合体させたもので、対戦車砲としては異様に腰高である。 キットはWarrior(旧ケンドール)からレジン製改造キットが発売されており、イタレリの105mm榴弾砲がベースとして指定されている。 |
ボフォース 40mm対空機関砲 |
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これまた原型は外国生まれ、スェーデンのボフォース対空砲の米国仕様である。これもこまごまと原型とは違っているらしく、しかもこれまた英軍のとも違うらしいが、よく分からない・・・。 (連合軍の火砲関係は資料に乏しく勉強不足で申し訳ないm(_ _)m) キットは ADV/AZIMUT から米軍仕様として発売されていたが、最近国内ではほとんど見かけない。レジンとメタルのマルチマテリアルで砲身にはアルミ挽き物が付属。海兵隊兵士のフィギュアも同梱されておりサービス満点である。成型はシャープで気泡もほとんどなく、レジン製品としては一級品である。資料がないと組むのが大変だというのが一番の難点だろう。 |