6.火砲(榴弾砲、カノン砲、対戦車砲など)

25ポンド榴弾砲

 師団火砲の根幹をなす主力榴弾砲。25ポンドというのは弾重で、実際の口径は約88mmである。キットはタミヤのものがあり、これもすでに25年選手になろうとしているが、実によく出来たキットである。さすがに時代を感じさせる表現もあるので、エデュアルドのエッチングもあることだし、ディティールアップをしてやるのがよいだろう。

6ポンド対戦車砲

 英軍の主力対戦車砲。砲身長さなどによるバリエーションがあるらしいが、資料不足のため詳細は不明である。キットはタミヤのMM創世期のモノが後期仕様、イタレリ(旧MAX/トミー)のモノが前期仕様ということになるようだ。タミヤのキットはさすがに今の目で見ると不満だらけで、見目をよくするのは大変であろう。イタレリのキットもいかにもゴツい感じになってしまっており、残念なところである。別部品化を進めすぎたことで、各部の繊細さが失われるのはよくあることだが、モロにそうなってしまっている。どちらのキットもイマイチ不満の残る出来なので、インジェクションとは言わないからビシっとしたキットが欲しいところである。

17ポンド対戦車砲

 ティーガー戦車を一撃で葬れる実力を持った有力な対戦車砲で、各種自走砲などにも搭載された。キットとしてはインジェクションでは1/32のエアフィックス、ピットロードのメタルキット、アキュリットアーマーのマルチマテリアルキットがある。どれも一長一短(素材的、発売時期、その他)なので、好みで選べばいいだろう。アキュリットのキットは未所有のため細かくは触れられないが、もしかしたらこれが一番できがいいのではないだろうか?

5.5インチ 榴弾砲

 軍団砲兵の主力となる重榴弾砲。マタドールトラクターが主に牽引したのがこの大砲である。キットはイタリアのPDモデルからレジン製、ヒンチリフからメタル製のものが出ているが、両方とも現在では入手が困難だろう。それ以前に、出来が芳しくないので苦労して入手するまでもない、というのが本当のところだ。ここは一つ、アキュリットアーマーあたりから精密なマルチマテリアルキットを出して欲しいところだ。牽引車だけで大砲がないというのも、なにか片手落ちに思われるし・・・。
(ベルギーのメーカーから発売予定があるらしいが、詳しいことは不明である)

 と書いた当のベルギーのメーカーの製品を最近入手した。メーカー名はSCALE LINEで他にもいろいろなアクセサリーを発売しているようだ。肝心のキットの出来だが、先行2メーカーのモノに比べると断然よい。ゲートのつき方とか注型補助がちょっと変わっているので印象はさほどよくないが、気泡や変形、欠けなどはほぼ皆無であり、ディティールの再現などにも問題はない。とりあえずはこれが一番のお勧めだが、日本での入手は現段階ではほぼ絶望的である。肝心のメーカーが海外通販に全く対応していないようだし(メール出しても音沙汰なし)、海外メールオーダーショップでもまず見かけない。


(製品紹介は「リトマス試験紙」を参照のこと)

 アキュリットが原型をユーロミリテール2000で発表した。2001年中には発売になるのではないだろうか? キットの出来は多分決定版になると思うし、入手も比較的しやすくなるはずなので欲しい人はそれを待つのが一番現実的だろう。

7.2インチ 榴弾砲

 固定砲架の旧式砲だが第二次大戦中も使用されていた。戦争後半にはこの砲身をアメリカのM1砲架(ロングトム)に乗せた物も出現している。キットはアキュリットアーマーから予定されており、ユーロミリテール2000で展示されていた。多分2001年前半くらいには発売になるはずである。なお、牽引車のスキャンメル・トラクターも発売予定があり、大変重量感のある組み合わせが楽しめるようになるだろう。

ボフォース 40mm 対空機関砲

 原型はスエーデンのボフォース社で製作された対空機関砲だが、輸出されたものが多く各国で使われたりライセンス生産されているので大変に有名である。キットはリードスレッドからフルメタル(!)キットが発売されいたが、現在では入手は大変に困難だろう。出来の方は素晴らしいが、メタルと言う素材ゆえの組みにくさがあるように思われる。防盾 もエッチングパーツの2枚合わせだったり、精密感・再現性を優先しており、完成すらば大変素晴らしいモノになるとは思われるのだが・・・。

戻る