けん引車免許 取得の道のり その1


はれて大型免許付免許の卒業検定も受かり、このまま卒業証明書を持って運転免許試験場へ行けば免許証に
「大型」の文字が入り、はれて大型車を乗ることができるのだが、せっかく大型車の感覚が身に付いている、
暫くは大型車に乗る予定も無いとのこともあって、車両感覚を忘れないうちにと、
卒検合格直後にけん引車教習の申し込みをしてしまいました。
教習内容は大型車と同じく、学科は免除されています。また学校や県によって違いがあるかもしれませんが、
路上での教習がありません。所内コースのみでの教習となります
(神奈川県)。また大型車は最低教習時限数22hに対し、
けん引車の最低教習時限数は12hと少ないです。
ただ今までの普通車、大型車に比べ、荷台が左右自由に動くのでけん引車の教習の肝はバックとバックの車庫入れでしょう。
と言うことで、ここからけん引車免許取得への道のりがスタートしたのでありました。

ちなみにトラクター車両のベース車は4tベース、普通車免許で運転できます。



【けん引免許の運転資格(18歳以上)】
大型、普通、大型特殊自動車のけん引自動車で、車両重量が 750Kgを超える車(重被けん引車)をけん引きする場合に必要。
けん引するための構造と装置を持つ「けん引自動車」、けん引されるための構造と装置を持つ「被けん引」があり、
やむをえない場合を除いて両車にけん引のための構造および装置がなければ、けん引してはいけません。

しかし、以下の場合はけん引免許はいりません。
○車の総重量(※1)が750kg以下の車をけん引するとき
○故障車をロープ、クレーンなどでけん引するとき
(※1)人や荷物を載せた状態での車全体の重さをいいます

【1段階:所内コース】


2004年2月21日(けん引所内:1時限分)
11日に大型一種卒業検定が無事合格し、合格した当日にけん引教習の申し込み。
またもや入校申し込み当日から乗ることができるかと思いきや、規定で卒検合格者の当日の教習は禁止となっているそうでして、
大型卒検合格2週間後にけん引教習がスタートしたのでありました。
冒頭でも書きましたがけん引車の肝はバック。今までの運転常識は一切捨てないと一段階5時限以内で習得するのは無理だそうで・・・・。
何となく先が思いやられる中での1時限目。

本来なら初めての車種での教習の場合は、大抵外周を回って車両感覚をつかむのが先なのですが、
のっけから直線バックの感覚をつかむ、から始まりました。
よく町中で見るけん引車のバックは意図も簡単そうに見えるわけですが、実際に運転席に座って自分がハンドルを回すと後ろの荷台が
思うように動いてくれない。
普通車のバックの場合、左に寄せるときはハンドルを左へ、右に寄せるときはハンドルを右へ、となるわけですが、
けん引車の場合、ハンドル裁きが逆になるわけです。

車体を右側に寄せる場合のハンドル回転と車体の挙動(分かりづらいかも・・・)



端から見ると簡単そうに見える、けん引車のバック。しかしこれこそ今までのバックの常識を一切捨てないと、
簡単そうに見えてくれないです。頭で考えている間、車体は動いているとアッと言う間にトラクターと荷台との関係が変わってしまい、
グニャグニャになってしまいます。
最悪の場合、トラクターと荷台との角度が鋭角になるとジャックナイフ状態になり、トラクターと荷台が衝突・・・と言うことに・・・。

2004年3月6日〜2004年3月20日(けん引所内:5時限分)
ここからも1段階は、ほとんど相変わらずのバックの教習。
けん引車のバックの場合、前述のアニメーション通りトラクターと荷台の直線関係を保つには荷台が曲がっていく方向にハンドルを切り、
まっすぐになってもしばらくそのままハンドルを切ったまま暫く保ち、 ある程度で逆にハンドルを切って体勢を戻す、これが基本。
そして+αとしてバックでの車庫入れへと続きます。

まず車庫入れの前に、車庫へ入れる際の荷台とトラクターの関係をつかむべく動作へ続きました。
そこでバックで右側一周動作へ。これはけん引車でのバック一周では荷台とトラクターの軸との角度は45度。
この角度をいかに保ちつつ、バックで一周できるかが肝になります。要は45度を保てば一周は問題なくできます。
分かりづらいかと思いますが、アニメーションでは右側一周の動作です。
45度の角度から右に切っているハンドルを左へ戻すと45度の幅が広くなり、荷台とトラクターは45度から角度がさらに広くなります(右のアニメーション動作)。
逆に右に切っているハンドルをさらに切ると45度の幅は狭くなり、荷台とトラクターは真っ直ぐになろうとします(左のアニメーション動作)。

 

車庫入れの際はこの45度の角度を保ちながら車庫へと荷台を入れていかなければならないので、これができないと辛いです。
何度も書いちゃいますが、これが乗用車のバックの常識を一切捨てて・・・・と言うことになるわけです。
これも一段階では重要なポイント。

けん引車での車庫入れは大型車以上の長さをもつので、その感覚をつかみつつ・・・・+αになります。

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