2001/12/02 イニーをヤビツ峠に連れてって

 「イニーさんを "きまぐれ喫茶" に連れてって」

 その喫茶店は、ヤビツ峠の裏側頂上付近にあるという。名前は、"きまぐれ喫
 茶"。お店に入るとメニューは少なく値段も高め、失望の色を浮かべ何も言わず
 に店を後にするものも多いと聞く。しかし、時に満足げな顔をして店を出てくる
 者もいるという。そんな、怪しい喫茶店。

 というわけで、自転車で "きまぐれ喫茶" に行ってみようという企画です。"
 きまぐれ喫茶"に行った後は、鶴巻温泉を目指します。そして、温泉に入った後
 、美味しい焼き肉屋さんで宴会して締めます。その途中、ついでに、ヤビツ峠を
 越えます(笑)。


・・・(-_-;

登場人物

イニーさん:今回接待される人。折りたたみ自転車界の女王様と呼ばれる人(~o~)

吉田さん:今回の接待企画の立案者。峠大好き人間(^-^;

金田さん:登りながらのボヤきで和ませてくれる人。癒し系(^-^)

おのひろきさん:折りたたみ自転車界の鉄脚アトム。ブロンプトンでヤビツをすいすい(^-^;;

まきさん:リカンベントの伝道者。でもリカンベントに乗ってるのは1回しかみたことないです。今回もBD-1で参加

たかさん:途中から追いかけてくるヤビツヒットマン。無事合流できてよかった(^^)

相模湖駅

朝4時半に起き、出発準備。

前の日に荷造りだけはしておいたので、すばやく出発できた。

5時50分発の八王子行きに乗り、八王子で甲府行きに乗り換え、7時12分に相模湖駅に到着。

八王子でお腹がすいたので、立ち食いそばかうどんを食べようと思ったが、乗り換え時間まで6分しかないので、あんぱんを購入。

同時にスープを買って、手早く食す。

相模湖駅では同じ電車にみんな乗っていたらしく、ちょうと改札ではちあわせ。

ただ金田さんだけまだ来ていないので、準備したあと実際にしばらく乗って自転車の具合を確認する。

金田さんが来たので出発。自己紹介もなんなので、イニーさんの開会宣言をもってツーリング開始。

いつものツーリングオフでは出発直後にコンビニによるので、そのとき買出しをしようと思ったらしばらく静かな道。

あんぱん食べておいてよかったー、と思いつつも水は横浜の水道水が500mlだけ。

不安になりつつもゆるやかな登り下りをこなしていく。

イニーさん「ヤビツ峠にもう入ってるんですか?」

吉田さん「いやーまだまだ。このあときつい坂を3つくらい超えてからだよ」

にち「がびーん」

おのさん「いや、きつい坂なんかなかったけど(笑)」

吉田さん「おのさんにしてみればそうかもしんないけどさー(笑)」

 

吉田さん VS まきさん、にち VS 膝痛

だんだん傾斜がきつくなってきた。吉田さんが

「ほら、あそこ舗装が変わってるでしょう。傾斜が12%のところだよ」

確かに舗装が変わっている。

この時、吉田さん、イニーさん、が前を走り、私が3番目だったのだが、

吉田さんはそのままペースを落とさずにぐいぐい登っていく。

イニーさんは、さすがに辛そうで、その横を抜いていく。

更にその私の横をまきさんが抜かしていく。

吉田さんとまきさんがデッドヒート、そのままカーブを曲がり見えなくなってしまった。

私は

「このまま、がんばっちゃうと膝がまた痛くなっちゃうかもなあ」

と思いつつ、降りて押すことはできなかった。

とにかく一番軽いギアで必死にまわしていくと傾斜がゆるいところまできた。

もう少しいったところで、吉田さんとまきさんが待っていた。

膝は少し違和感がある程度。今日は大丈夫なのだろうか。

下を見ると今来た道が。すごい傾斜だ。

しばらくするとみんな登ってきた。

おのさん「この道は知らないぞ!?」

吉田さん「いや、この道はおのさんのヤビツのレポートを読んだとおりの道なんだけど?」

おのさん「こんな道は来た事ないよ。この坂なら俺だって坂だと思うよ」

金田さん「ここはちゃんと峠らしいよ。GPSに出てる」

おのさん「まったく、こんなところ初心者に通らせて〜」

吉田さん「いや、車が通らないところを通ろうとしただけなんだよー」

 

この峠は吉田峠となづけられた。

 

豚汁は無かった。

10時頃、宮が瀬ビジターセンターについた。ここで豚汁を飲もうということになったが、時間が早過ぎて豚汁はまだできていないとのこと。

吉田さんがおやきを買いに行くもやはりできていない。10時って早いのか?

仕方がないので出発しようということになり、出発準備をしているとオジサンに話し掛けられた。

「この自転車軽いのかい?」

「ええ、、」

みんなは準備を終わらせて出発してしまった。

「ちょっと持たせてもらっていいかい」

「いや、ちょっとみんな出発しちゃったから」

「ちょっとでいいから」

と、自転車を持ち上げた。

「軽いね」

どーでもいいじゃんか

「ええ、じゃあ、すいません」

とその場を去った。

 

このあと、しばらく走ったあとコンビニに到着。

ここにはバームウォーターとバームパウダーがあったので両方とも買ってバームスペシャルを作成。

それと最近の定番アーモンドチョコと肉まんなどを購入。

とにかくバクバク食べた。

このあたりはまだ民家などがちらほらあるようなところだったが、だんだん山の中にはいってきた。

山の中はゆるやかな坂で、ペース的にもゆっくりだったので楽だった。

みんな割と元気である。

アップダウンが多いので、下りで加速して上りに入れるのが楽だった。

しかし、何せ距離が長い。だんだん私の膝も悲鳴をあげてきた。

「膝が痛いのになんでくるんだ」と、まきさん。

いや、やはり行かないわけにはいかなかったのです、話の流れ上。

だいたい膝は途中までは平気だったのである。

 

イニーさんが「疲れてきた」とボソッといった。

顔を見ると余裕がない。

いかん、マジな顔だ。

 

口数が減ってきた。隊列は吉田さん、イニーさん、私、という順で、元気なときは吉田さんとイニーさんの会話を面白く聞いていたのだ。

おのさんは余裕である。ブロンプトンでも余裕である。

歌を歌っていた。アタックNo.1である。

なんでアタックNo.1なのかはよくわかんなかったけど、歌詞がわかんなくなって聞かれた。

もちろん、即答である。ここでアタックNo.1モノマネバージョンを披露しようかと一瞬考えたが、膝が痛いのでやめた(関係ない)

最近までTVKでアタックNo.1をやっていたので、歌詞を覚えていることを伝えた。

更に、今はベルバラとかやってることを説明した。

そういえば、ベルバラとかウケるかな?と思い、イニーさんにアンドレのモノマネ攻撃を仕掛けて見た。

なかなかウケタ模様。このあとはエースをねらえで攻撃してみた。そうしたら吉田さんがくいついてきた。

「加賀のお蘭とかいうのが今でてきてて」

「ああ、宗像コーチの妹ね」

「えー!?妹なの??」

「そうだよ」

なんて具合に盛り上がった。イニーさんも吉田さんもとんだエースをねらえ通である。

 

しかし、イニーさんの体力の限界が来てしまった。

釣り具などを貸し出してくれるキャンピングカーみたいなのがあるところで休憩。

そして進む。

「あとどのくらいなんだろう」

はじめてのヤビツである、私とイニーさんはこれが気になるところだった。

すると吉田さんが

「きまぐれ喫茶までどのくらいか、見て来るよ」

といって、猛ダッシュしていった。

「よくあんな余裕あるなあ」と金田さん

「そうだよねえ〜。でもできないこともないような」

「いってみようか」

私と金田さんは吉田さんを追いかけてダッシュをかけた。

 

つづく

 

作成者:にち (nish@lares.dti.ne.jp)
作成日:2001/12/05作成 2001/12/19更新