小田原から大雄山線で大雄山まで電車、それからバスで10分「道了尊」まで乗ります。
「道了尊」のだいぶ手前に「仁王門」があり、ここで降りて「仁王門」を見てから歩こうかと迷ったのですが、今回は降りなかった。
バスの中からチラリと見ただけ。



開山了庵慧明禅師は、相模国に生まれ、長じて地頭の職に在ったが、戦国乱世の虚しさを感じ、鎌倉不聞禅師に就いて出家、
能登總持寺、丹波永沢寺、近江總寧寺)、越前龍泉寺、能登妙高庵寺、大本山總持寺を輪住する。
50才半ばにして相模国に帰り、そのある日、1羽の大鷲が禅師の袈裟をつかんで足柄の山中に飛び大松(袈裟掛けの松)の枝に掛ける奇瑞を現じた。
その啓示によってこの山中に大寺を建立、大雄山最乗寺と号した。

一方、大雄山最乗寺の守護道了大薩埵は、三井寺園城寺勧学の座にあった時、大雄山開創に当り空を飛んで、了庵禅師のもとに参じ、
土木の業に従事、約1年にしてこの大事業を完遂した。その力量は1人にして5百人に及び霊験は極めて多い。
應永18年3月27日、了庵禅師75才にしてご遷化した際に、道了大薩埵は「以後山中にあって大雄山を護り多くの人々を利済する」と五大誓願文を唱えて姿を変え、
火焔を背負い右手に拄杖左手に綱を持ち白狐の背に立って、天地鳴動して山中に身をかくされたという。
以後道了大薩埵と称され絶大な尊崇をあつめ、十一面観世音菩薩の御化身であるとされている。

バス停「道了尊」を降りると参道です。うっそうと茂るスギ林の中の参道を歩いていくと、やがて三門。
    


そこからしばらく行くと、「座禅石」
開祖・了庵慧明禅師が故郷の相州に庵を結んでいた或る日、一羽の大鷲が禅師の袈裟をつかんで足柄の山中に飛び去った。
禅師がその後を追って探し求めると、鷲がさらった袈裟は明神岳の麓の大松の枝に懸かっており、まるで禅師を招くかの様にたなびいていた。
禅師は樹下にある巨大な石の上に端坐すると、導かれたように座禅を組んだ。ただひたすらに打ち坐れば、一陣の風にひらりと袈裟は舞い落ちて禅師の肩に掛った。
これぞ当地に修行の道場を開けとの御告げであると、当山の開創を発願した。



まだまだ参道は続くが、やがて「瑠璃門」に達する。
    


瑠璃門を入れば広場。広場の周りに、白雲閣(総受付)、大書院、本堂、開山堂、大香炉、僧堂などが立ち並んでいる。



広場の一角に、あせびがきれいに咲いていた。これは何という名前かわからないが、きれいな花だ。
   


本堂。御本尊は釈迦牟尼仏、脇侍に文殊・普賢両菩薩を祀っている。本堂前に、まだ若い木だが「紅しだれ桜」が咲いていた。
    


「道了石」又は「一擲石」
道了尊者は、力量は1人にして5百人に及んだという。ある日この石を抱えて運んでいたが、開山禅師が呼んだので、石を放り出してその用事を済ませた。
以来この石を「道了石」と呼んだ。



鐘楼の四囲の柱に見事な竜が彫られていた。
     


結界門。結界門より道了大薩埵の浄域とされる。門の両脇には天狗が頑張っています。
        


結界門を入ったところにある「道了尊」       すぐ近くの奇岩。清水が出ている。
     



三面大黒天の前の狛犬。右側が有難い狛犬として人気だそうです。
母犬が子犬をお腹に入れて守っていることから、悪魔を払ってくれると信じられています。
   


三面大黒天は、大黒天・毘沙門天・弁財天の合体像で、伝教大師が天台宗と寺門興隆の為、比叡山延暦寺に祀ったのが始めで、
その霊験があまりにも大きいことから全国に広がったそうです。



奥の院への石段。                         途中にこんな石の通せんぼが(笑)
   



ちょっと上ったところに、大天狗、小天狗がいます。
       


まだまだ石段が延々と続いている(汗)  こうなりゃ、意地でも上がってやる、と頑張りました(笑)



やっと奥の院に到着(嬉)  お寺の人に、いったい何段あるのかと聞いたら、なんと500段!
   


奥の院の本尊は、道了大薩埵が十一面観世音菩薩の御化身であることから、十一面観音です。
境内にあった、これがそのお姿だと思う。



奥の院から降りて御真殿に向かうと、「大下駄」がある。
「大下駄」の周りには、奉納された「和合下駄」がたくさん。
     


御真殿。
御真殿の本尊は道了大薩埵で、火焔を背負い右手に拄杖左手に綱を持ち白狐の背に立っているお姿。
   


その横に不動堂がある。不動堂の本尊が「清瀧不動尊」
   


最期に、総受付でご朱印をもらいました。












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関東36不動霊場めぐり

神奈川県南足柄市大雄町1157
2011.4.7 参詣

小田原から大雄山線で「大雄山」まで
そこからバス10分「道了尊」

第2番・道了尊最乗寺

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