8のつく日がご開帳日だということなので、18日にお参りしてきました。

大山寺は、奈良の東大寺を開いた良弁僧正が、天平勝宝七年(755)に開山したのに始まる。
良弁僧正は相模国に生まれたが、間もなく鷲にさらわれて金鷲寺に入りそこで育った。晩年に及び、僧正は父母を慕い当地を訪れて大山に登った。
嶺上に到ると、僧正は地面から五色の光が出ているのを見出し、不思議に思い岩を掘り返してみると石像の不動明王が出現した。
有難くも尊い像と、早速山頂に安置して加持を修し、不動明王を拝した。すると僧正の眼の前に光り輝く不動明王が現われ、僧正に霊託を告げ始めた。

不動明王から、この山が禰勤菩薩の浄土であり、釈迦の代りにこの山に出現して法を守護し衆生を利益しているとの託宣を受けた僧正は、
この尊い不動明王の御姿をうつして像を謹刻し、さらなる衆生の救いを祈ったのである。

不動尊による衆生済度を発願した良弁僧正は、しばらく東大寺を離れる許しを得るため、一旦奈良に戻った。
聖武天皇は東国にも仏法の光を及ぼしたいと、僧正に勅願寺の宣下を賜わった。
天皇の勅許を得ると、東大寺建立の際に協力した工匠・手中明王太郎を伴って大山に戻り、三年間当地に住して伽藍を整えた。

こうして大山不動は東国における最古の不動尊霊場として開山され、国家鎮護の霊場として栄えたのである。

その後、徳一菩薩の招きにより、大山寺第三世として弘法大師が当山に入り、数々の霊所が開かれた。

参道のちょっと下で車を置き、お土産屋さんが並んでいる参道の食堂で「ちから蕎麦」を食べて腹ごしらえ。
お餅がたっぷり入っていて、元気満々で歩き出しました。
参道



参道を抜けると、ケーブルカーの駅と、男坂、女坂の分かれ目に来ます。
      
                                      女坂に「七不思議」ありということで、これを全部見るため歩いて登ります。   こんな石段の続く山道です。


女坂の七不思議、その1「弘法の水」
「弘法の加持霊水」とも言い、弘法大師が岩に杖を突いたら、その跡から清水がこんこんと湧き出たという。
夏でも枯れることがなく、いつでも水の量が変わらないという。飲んでみたら、やさしい感じの水だった。
    


女坂の七不思議、その2「子育て地蔵」
最初は普通のお地蔵さまとして安置されたが、何時のころからか顔が童に変わっていた。この地蔵に祈ると、子がすくすくと育つと言われている。
   


近くにこんな可愛い石仏が



女坂の七不思議、その3「爪剪り地蔵」
弘法大師が道具を使わず、一夜のうちに手の爪で彫刻されたと伝えられている。
   


女坂の七不思議、その4「逆さ菩提樹」
上が太くて、下が細く、逆さに生えたように見えることから「逆さ菩提樹」という。これは二代めだそう。



女坂の七不思議、その5「無明橋」
話をしながら通ると、橋から下に落ちたり、忘れ物や落し物をしたり、悪い事が起こるという。



女坂の七不思議、その6「潮音洞」
祠に近づいて心を鎮め、耳を澄ませると遠い潮騒が聴こえるという。登って行って、耳を澄ませた。
聴こえたような気がする。  聴こえないと損だ・・・・という気がかなりしていたようだが(笑)



女坂の七不思議、その7「眼形石」
人の眼の形をしたこの石に手を触れてお祈りすれば、目の病が直るという。
    
下から仰ぎ見ると、瞼と目じりとかに見える。                        だが、上から見たらビックリ。恐竜ではないか(笑)  この迫力、すごいと思う。


女坂の途中にあった「前不動」
    

かなり荒れていた。


倶梨伽羅堂(八大竜王堂)



本堂の前の石段の両側に、36童子が並んでいた。



36童子、全部写真を撮ってきました。

36童子のページはこちら


石段を登ると右手に、大師堂があります。



本堂
    


   
鳳凰の彫刻
                                                ここにも不動明王が


     
龍の彫刻、頭に締め縄がかかっていて、窮屈そう(笑)                    獅子の彫刻


     
本尊の「鉄(くろがね)造不動明王」          ご朱印をいただきました。


青銅製の寶篋印塔



細部の彫刻が素晴らしい。
    


こんなところに木が生えていた(驚)



修行場だという倶梨伽羅の滝は凍りついていた。
    


大山寺の名物「かわらけ投げ」
かわらけを崖下に投げると、厄落としに効き、崖下に設けた直径2.5mの「福輪」を通すことができれば、幸運をもたらすとか。
   


    
「雲折々 人を休むる 月見かな」 芭蕉                 「山寒し 心の底や 水の月」 芭蕉


平和観音(十一面観音)
   


けっこう官能的な姿だった。



頭に頂く各面は、ちょっと雑な感じだ。
   


平和観音の前からは、見晴らしが良くて、海まで見渡せた。



帰りは、ケーブルカーで下まで降りた。
   
「大山寺」駅で、上からのと下からのがすれ違う。                    乗って降りたケーブルカー












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関東36不動霊場めぐり

神奈川県伊勢原市大山724
2011.1.18 参詣

小田急線・伊勢原駅よりバス25分

車では国道246号板戸交差点より6km

第1番・大山不動尊大山寺

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