全盲の就職活動(その3) 自己PR書類・障害を補うための手段



障害を補うための手段については、視覚に障害があっても具体的な行動やツールなどで補う手段があることを書きますが、私が作成した自己PR書類では、朝夕の通勤・歩行、スクリーンリーダー、スキャナとOCRソフト、ICレコーダーなどの情報を記載しました。


●通勤
まず、朝夕の通勤については事前に歩行訓練することで問題ないことを自己PR文書に明記しました。更に東京在住なら、通勤経路の歩行訓練は東京都盲人福祉協会が、丁寧に訓練していただけることも自己PR書類に明記し、企業側に対し、安心してもらえるよう心がけました。


●パソコン操作
次にパソコン操作の補助ですが、ほとんどの企業は視覚障害に関する情報を持っていません。なので画面を読み上げるスクリーンリーダーのことを知らない企業はとても多く、そのためスクリーンリーダーについては自己PR書類に細かく記述する必要があります。
更にスクリーンリーダーの情報を自己PR書類に書くだけではなく、スクリーンリーダーのカタログを用意して一緒に会社に提出することで、会社側に理解いただくことも有効な手段です。
それでは、スクリーンリーダーについて、どのような情報を自己PR書類に記述すればよいか説明します。
事務職の場合なら、ポイントは、メール、インターネット、Word、Excelなどの事務系ツールが、どのくらい使用出来るのかを、ちゃんと明確にすることです。
例えばExcelならセルの番地を読み上げるので決められたセルにちゃんと入力出来ること。数式、関数なども問題なく入力出来ること。セルの書式や罫線なども問題なく操作出来ること。そして自力で白紙のシートから、表作成までちゃんと出来ることなどを明記します。


このように障害を補うための手段については、行動や手段を具体的に明示していくことが重要です。

石山朋史(BJA)



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