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written on: April 11th, 2000
「毅」という字が、私はどうもとても好きなのだと思う。
この字のニュアンスはすごく私が私自身に求める姿に近いのだと思う。
小沢の歌を、私は「毅い」と言う。
若木未生の小説に表される魂を、私は「毅い」と言う。
私がこの文字を使うとき、イメージするのはダイヤモンドの、何者にも傷つけられない光であり、強度だ。「たけし」という読み方をする名前があるが、そのニュアンスとは違う。
私がこの文字を使う時に思い描くのは「たけき」ものではなく、「つよき」ものだ。揺るがない美しさ、輝き、つよさ。
「毅然」という言葉に含まれる威風堂々とした美しさ。光を反射させ輝くダイヤモンドの美しさ。
光を通す透明な感覚と、傷つけられないつよさ。それをあわせると、やはり「毅い」という文字になる。
いちばん好きな宝石は決してダイヤモンドではない。
でも、そのニュアンスが好きなのだ。
何者にも傷つけられずに、けれど鋼のごとく暗い色ではなく、光を通すものでありたいといつも望んでいる。
毅く、つよくありたい。
しなやかに、毅くありたい。
そんな私の望む姿をきれいに映し出すのが小沢の歌であり、若木の小説に出てくる潔い登場人物たちの輝きだったりする。
毅さ。
私の望むもの。
私が手に入れたいもの。
望みつづければ、きっと少しずつは近くなれるのだと信じたい。
生きるために、私は毅さを手に入れたいのだ。
All written by Hiroki YONO, 2000, Tokyo JAPAN
< h.yono@iname.com>