photo diary
休前日でこの料金、梅田あたりのホテルの半額〜1/4くらい。
浮いた分でリッチにフレンチか中華でも楽しみゃええものを、
「黒ごま担担麺が食べてみたい」っつーコイツ。
さすが、由緒正しき貧乏人のコセガレですな。
ハービス大阪なんぞ見向きもせず(ハハは見たいぞな…)、
黒ごま担担麺に直行し、替え麺もしてもらってご満悦。
 
「今日は帰りません。さようなら」と書き置きはしてきたものの、
一応、オヤヂに居場所の連絡をする。
…早々と息子のワインを開け、ビールに移ろうとしていた。
アンタ、嫁と息子が心配ぢゃないのか…。
明日も帰りません、明後日も帰りません、もう帰りませんっっっ。
この後、自由行動タイム。息子は行き先も告げずに消える(フーゾクか??)。
私は紀伊国屋書店でゆっくり本を探す。普段、時間に追われて思うように探せない。
何冊か買った後、お気に入り(だけど、高くて買えない)シンプルなブラウスを扱うお店も
冷やかして、ホテルに戻る。
独りで好きなだけぶらぶらできるってのも、かなりゼータクに思える。
2005年9月3日  「 プチ家出 」
ふかふかペッドにジャーンプ!!
やーっぱ、ウチのせんべい布団とは違うわぁ。す、睡魔が…。
いや、夜の最後のお楽しみ、マッサージをしてもらわねばっ!!
息子は午前様、「フットマッサージしたい」ってんで、足を入念に
洗わせて(…身内だから辛抱できるけど、他人様にあのかほりを
嗅がせるのは犯罪でございませう)、出てきたところへマッサージ
のおばさま二人。
足ツボ初体験の息子、ぐりぐりやられてのた打ち回っとった。
私は「硬いですねっ」を連発されつつ、ちょっとほぐれた。
かくして、プチ家出の夜は終わる。おやすみなさい。んごぉぉぉぉ。
8月半ばのあの件、まだ決着がつかないどころか、事態はどんどん悪い方へと向くばかり。
本人はもちろん、私も鬱々、オヤヂもイライラ、家の中も殺伐とした空気。
ぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ…、脳味噌が煮えたぎる。。。
「あ゛ーあ゛ーっ、とーかちゃん、もぉ、いやいやっっっ。いえでするのっ」
プチ家出、決定。
…ったって、帰れる実家があるわけでなし、近場のビジネスホテルにでも一泊するべか。
ネットで検索。便利な世の中だね〜♪ (家出決定と同時に機嫌直ってるヤツ)
「うおっうぉっ、すっげっ。ここにしよー」
「おかーさん、ほんまに家出すんの…」
置いてきぼりを食らうとオヤヂと二人になる息子、それは会社でのイヂメより辛いかも〜。
それに、今、一番休養が必要なのは、コイツだよなぁ…。
んなもんで、ハハとぼんぼんの二人連れっちゅー、妙〜なプチ家出となる。
 
ネットで予約した1時間後、チェックイン。
ホテルモントレ大阪 http://www.hotelmonterey.co.jp/osaka/index.html
梅田、ハービス大阪のすぐ近所。
ホテルのコンセプトは、「オーストリア宮廷文化の時代を
テーマに…」どーのこーの、そんなのはワカランけど、
調度品や照明がどこで買い付けたのか聞きたいほど、
古めかしくてええ雰囲気。
ここまでくると逆に緊張しそーなホテルもあるけど、全然
そんなこともなく、のんびりくつろげる。
 
そして、のんびりできる最大の要素はそのお値段(爆)。
ツイン、お一人様8700円(税・サービス込・朝食付) !!
二人で17400円ポッキリ、帰りの荷物の宅配便無料。
ご旅行、プチ家出にオススメでございます。
9時。息子は当然の如く、まだ戻ってない。
寝そべれそーなバスタブにお湯をためて、お風呂。
「どぇ〜、極楽極楽…」、
気持良すぎてウトウト、ブクブク、危うくほんまもんの
極楽が見えるところだった。
 
湯上り、やっと着物に着替える。
先月末、「今夏、着そびれた」と嘆いてたポーラー。
もう外に出るわけぢゃなし、ポーラーは単衣でもいい
らしいって話も聞いたもんで、二枚持ってったうちの
こっちにする。
古めかしい建物にも馴染む。
 
この着物、そろそろ限界に近く、あまりガサガサ
歩くよーな時には、着られなくなりつつある。
これが最後かもしれず、きれいな場所で思い出が
残せて良かった。
中庭にあるチャペル。ベルギーに現存する教会を、忠実に模した建物。
外壁の煉瓦や内部の木の部品、古びた床板も海外から調達してきたらしい。
この前のテラスでぼんやりしてるだけでも、ほっこりする。
2005年9月4日  「 華燭の典 」
おはよーございます。
朝食はバイキング。
和食洋食とも充実、飲み物
デザートもた〜んとアリ。
「帰っても食うモノはないっ、
 昼の分も食ってけ」
 
左端のジュース、オレンジ
と思ったら赤ピーマンのみ。
私、ピーマンが嫌いではな
いけど、これだけは震えが
きてしまった。。。
 
ハハ、洋食を終えて和食に
移り、食いまくる。
「あら、おぢょうちゃん、何を泣いてらっしゃるの」
「ハトさんが…、ハトさんが…」
「ハトさん…?? うぐっ」
おぢょうちゃんの右腕に抱かれしは、ぐったりしたハトさん…。
それはもしや、“心肺停止状態、蘇生不可能、もーず〜っと
ねんねしたまんま” なハトさんでは…。
 
銅像いぢめのとーかも、これはいたぶりにくい。
他のにしよ…。
 
けど、細工の細やかなきれいな銅像だった。
中庭にいたこの子ら。
遠目には「狛犬さんベイビー」のよーな並び方。
写真でやっとわかった、小さいベッドにうつ伏せで
寝かされてる(もっと大きいベッド、買うたれや)。
お尻の突き出し方が、「カンチョーして」に見えて仕方
ない…。
この日、チャペルでの結婚式は7組。
朝から式が終わるたびに鐘が鳴る。
こんな間近に拝見できるチャンスも
滅多にないし、ずっとここで見させて
もらってた。文句も言われない(笑)。
中央、今からチャペルに入ろうと
なさってるのが神父様。
 
新婦のお世話係のこのおばさま、
とても楽しそうにイキイキと仕事を
なさってる。
大昔、ウエディングドレスメーカーに
勤めてたんだけど(私よっ)、これだけ
トレーンもブーケも長いドレスの扱い
は大変。うかっとするとパニエ(ペチ
コート)踏んでしまうし…。
細心の注意をはらいつつ、笑顔を
絶やさないこの方も素敵。
お式の後、アーチをくぐりフラワーシャワー。
涙ぐむ花嫁に、こちらもうるる。
 
シングル女性お待ちかねのブーケトス。
「5、4、3、2、1 !!」
カウントダウンと同時に、ぽーん。
←ブーケ
…んなことに全く興味のないコイツは、
ひたすら惰眠をむさぼるのみ。
急ぐ旅ではなし(…正直に「帰りたくない」
と言うべきか)、私は友人に手紙を書いたり
次の花嫁さんも見たりして、3時間延長。
途中からどしゃ降りになってきたけど、
チャペルから本館まで透明なアーケード。
4組の新郎新婦を拝見。
午後2時、チェックアウト。朝食で見かけた人達も同じ頃に。皆、ゆっくりしてる(笑)。
…それでもまだロビー脇の小部屋でくつろぐ。
「この椅子、気持ええでぇ〜」
大あくびしてる君、立て札を見たのかい…。
「新郎様・新婦様 お待合所」
君の花嫁はまだ来ないのかね。
すっぽかされたか、逃げられたか。…だろうな。
 
仕方ねぇ…。
アナタ〜、お待ちになりましたぁん♪
            サブイっっっっっ
あほか…
…こんなのは冗談だけど、帰りに寄った阪急の催事で、マジ夫婦に間違われた(爆)。
気の毒な21歳よのぉ〜。ケド、ハハは再婚するなら大金持ちしか嫌ぢゃ。
 
あ〜、どんどん現実に戻っていく。
夢が楽しければ楽しかったほど、現実の重さが身にしみるぜ…。またプチ家出しよ。。。
時節柄なのか、当節の着物事情を反映してなのか、結婚式の参列者に
着物姿の人は少なかった。4組も拝見したけど、ご親族で留袖の方は数人、
訪問着もちらほら。それも袷だったりなんかする。
振袖姿のお友達も、ご多分に漏れず袷。…だわなぁ。わざわざこの日のため
だけに単衣で…とは思わんだろーな。貸衣装も馬鹿にならんのだし。
一人だけ色無地か江戸小紋の単衣の女の子がいた。やっぱりああいう品が
一枚あると重宝するなと、おべんきょーになった(笑)。
これが神前や仏前でのお式だと、もう少し着物着用率は増えるかな。
余談
2005年9月9日  「 重陽 」
重陽。
今年こそ菊の単衣でぇ〜…と
思ってたけど、ありまへん。
袷になれば何枚かあるのに〜。
 
菊の花を買いに行く時間もなく、
なんか悶々。
まー、せめてもの目の保養に
ばーさんの留袖を眺める。
金泥に縁取られた小菊が仰々
しくなくていい。
 
私に譲られたものの…。
果たして着ることがあるのかぁ??
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