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見出し1


たびたび処分してきたにもかかわらす、
ホコリかぶったり、日に焼けたりしながら
私についてきた金魚のふんみたいな本たちを、
ご紹介して行こうと思います。


現代美術20
サム・フランシス


昭和39年(1964)2月25日 第1刷発行
解説者:東野芳明
発行者:北野民夫
発行所:みすず書房
東京都文京区春木町1-22
原色版印刷:株式会社光村原色版印刷所
グラビア印刷:東京グラビア印刷株式会社
本文印刷:株式会社理想社印刷所
製本:株式会社鈴木製本所
定価:500円

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わぁ、表紙が破れている。無理もないか、昭和35年(1960)発行。
もう立派な古本と言ってもいい年代ものだもの。
本の扱いはすごく丁寧とはいえないかもしれないけど、
そう乱暴に扱う方でもないと思う引っ越しも数回やっているし。

A4サイズ、89ページで、 作品はすべてカラーではなくモノクロのものもあり、定価500円。
オールカラーの現在とくらべれば、
こんな質素な時代もあったのかとちょっと感慨深いものがあります。

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この現代美術シリーズは全25巻。
ボナールからはじまってフォンタナで終っています。
この現代美術が発行された当時、美術界の最前線にいたのは
ポロック、このサム・フランシス、フォンタナあたりだったのでしょう。

ヨーロッパ芸術からの脱出を試みる、
アメリカの抽象表現主義やアクション・ペインティングは、
1960年代の日本の美術家たちにも強い衝撃を与え
日本の若き作家たちの熱気にあふれる作品に出会うことができました。

サム・フランシスの作品は、
日本の書道に通じる痕跡が日本のコレクターたちに人気があったようです。
この画集も日本のコレクションを中心に編纂したと
解説の東野氏も記しています。
作品は1950年代から1960年代に制作された作品を収められています。

ちょうど、わたしが現代絵画に興味を持ちはじめ
読売アンダパンダン展や
その時代の先端を行く作品を取上げていた
日本橋や銀座の画廊に>足しげく通いはじめた頃で
そのとき見た作品とともに
画廊のある街の記憶などが一緒によみがえって来る画集です。


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