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見出し1


たびたび処分してきたにもかかわらす、
ホコリかぶったり、日に焼けたりしながら
私についてきた金魚のふんみたいな本たちを、
ご紹介して行こうと思います。


夕刊イトイ

発行日:1984年12月20日
発行者:小川道明
発行所:株式会社リブロポート
〒170東京都豊島区東池袋3-1-1
サンシャイン60・51F
電話:03-983-6191
印刷所:誠和印刷株式会社
定価800円
ISBN-4-8457-0155-3

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このところ話題になっているのが、デパートの閉店だ。昔のように夢を売るこ とができなくなってきたという状況が大きいのだろう。昔はデパートといえば 非日常の世界がひろがってるハレの場だった。ちょっとワクワクしながらエレ ベーターやエスカレータにのったものだ。こんな世界は、もしかしたらディズ ニーランドか憧れの銀座あたりの高級なブランド店にしか残っていないのかも しれない。
さて、「夕刊イトイ」だが、1984年、バブル期の予感があるころに、朝日新聞社 と日劇の後にできた有楽町西武のオープンのプロモーションとして、発行され た新聞をまとめて本にしたものです。体裁は二つ折りのタブロイド版だったの だろうか。実際の新聞を見たことはない。東京勤でそんなに遠いところではな かったのだが、オープン時に行った記憶もない。ただデパートとしてはスペー ス小さいことを売りにしていたことと、杉浦茂さんのマンガのキャラクターを 使っていたのではないか。記憶があやふやなのだが。よほど仕事がいそがしい か、トラブルにまきこまれていたのか、有楽町あたりをふらふらする余裕がな かったらしい。

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「あるまいことか、昭和五十九年ともいえる1984年、これ、このように新聞が 発刊となった佳き日が本日である。これは、詳しく話すと際限がないのである が、本日より翌月十日までの毎日、日刊夕刊として、やみくもに通行者に向け 配布されるものなり。編集長と編集方針は、日替り定食方式なり。それ以外、 私はよくしらないので、あら台所でママが呼んでるわッお夕食の時間だから行 かなくちゃ、ということでペンを置きます。」という創刊号には発行人:糸井 重里氏の発刊の辞のある創刊号から編集長:久住昌之、蛭子能収、みうらじゅ ん、川上宗薫、島地勝彦、石原真理子、渡辺和博、泉麻人、天野祐吉、鈴木慶 一、南伸坊、巻上公一、秋山道男、小林井秀雄の順で発行されたようだ。
各号とも昔、パルコ出版から発行されていて、1985年に終刊した雑誌”ビック リハウス”を思わせるつくりになっている。
まだまだ、世の中が右肩上がりになるであろうと疑っていなく、デパートが元 気だったころの紙による記録というか証言の書かもしれない。
今、勝間和代さんと論争している香山リカさんも、学生時代にこの新聞発行の 裏方として関っていたということをどこかに書いていた。
この”夕刊イトイ”は、私のコレクションのなかで奇書に位置付けられる一冊 だと思う。


01:さよならペンギン
02:横尾忠則遺作集
03:藤純子その小世界
04:土屋耕一のガラクタ箱
05:父の時代 私の時代
06:日本劇場写真帖
07:講談 大江戸悪草紙
08:スピーチ・バールン
09:前衛への道
10:来ればよいのだ春などは
11:片岡敏郎スモカ広告全集
12:東京味のグランプリ1984
13:ぱたぱたぽん のびる のびる のびる豆絵本
14:憂魂 高倉健
15:おしゃべりな たまごやき
16:現代美術20 サム・フランシス
17:意地の都市住宅
18:HEIBON 平凡パンチ DELUXE
19:みちのくの人形たち




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