
昨年11月に田口峠を越えた後、時間切れで寄れなかった余地峠(よじとうげ)に出かけてきました。上野発6時30
分発の長野新幹線あさま501号に乗り込み、佐久平で下車。 5分後に出発する小海線小淵沢行きに急いで乗り継
ぎ、臼田駅に8時8分に到着。 臼田町はちょうどお祭りの日でした。
自転車を組み立て8時30分に出発し、 まずは新海三社神社(しんがいさんしゃじんしゃ)を再訪。 境内入り口にあ
る大ケヤキは、新緑で鮮やかな葉っぱを伸ばして元気いっぱいです。 境内で今日の安全を祈念しました。

境内では梅(かなぁ?)が満開。 前回は落ち葉でクローズしていたミニゴルフ場も、オープンしていました。 (^O^)

追い風を受けながら、雨川湖を通過,。

田口峠1175mに10時過ぎに到着。 峠への道は秋とはまた違う趣がありました。

ここまでほとんど寄り道をしなかったので、時間はたっぷり。 トンネルの脇に自転車を置いて、旧峠にも登ってみる
ことにしました。 登り口は、臼田側にあります。

峠のトンネルの群馬県方向出口の真上からの眺め。 崖から見下ろすと、これから下ってゆく道が見えています。
高所恐怖の気があるので足が竦(すく)んでしまい、木にしがみ付きながら決死の撮影。 新緑の香りが漂い心地よい
場所です。 取り付きから10分もあれば登れるので、お勧めです!

散策していると田口峠120mの立て札が。 倒れたまま放置されているので、どっちの方向なのか、さっぱり分かり
ません。 しばらく山道を進んでみましたが、ほかに峠の存在を示す表示は見当たりませんでした。
ヤマツツジがあちこちで咲いていました。

新緑の風を浴びながらのダウンヒルは、ホント気持ちよかったです。 途中で工事中の区間をピストン輸送していると
思われるダンプカーに行く手を阻まれてしまいました。 すぐに運転手の方に気を使っていただき、パスさせていただき
ました。 追い越しながら運転席に向かって挨拶をして、群馬県の南牧村(なんもくむら)へと一気に下りました。
田口小学校狭岩分校の廃校跡に立ち寄りました。 中を覗かせてもらうと大分荒れてしまっていましたが、運動会で
使っていたと思われる赤組の大玉が残っていました。

南牧村集落を通過し堪能まで下ると、下仁田方面からロードレーサーで来たという二人のサイクリストが休んでい
ました。 いっしょに一息入れながら、しばし自転車談義に。
下仁田とは逆方向に熊倉へ向かって少し走ると、三段の滝の入り口に駐車場がありました。 トイレ、水道が整備さ
れており、ここまで空のままだったボトルに水を詰めました。

堪能から2km弱ほど進んで熊倉に到着。 左折すると大上峠に向かう林道・大上線になります。なんもく村自然公園
まで5kmという表示があります。

絶壁の間を通り抜けたところで、蛇を発見。 道を横断するのに四苦八苦している様子。 登りに向かって逃げようと
するものの、それなりの勾配があるため滑って進めずホバリング状態です。 近づきすぎて驚かさないように(無理
か・・・)、遠慮しながらパチリとシャッターを押しました。 車はほとんど通らない道なので、無事に道路わきに行き着い
ていました。

熊倉から4.5kmの間に350mほど登ると、今日のハイライトの余地峠に向かう下仁田佐久線の分岐がありました。
まだ時間が早いので、そのまま進み、その先にある大上峠に向かうことにしました。 分岐から少し先にあるなんもく
村自然公園の駐車場の脇に、“余地峠懐古の碑”があり、余地峠の歴史について詳しく説明があります。
それによると、余地峠は群馬県と長野県を結ぶ古来からの重要幹線に位置し、信州の米が南牧谷方面に、南牧谷
からは子馬、砥石、紙、こんにゃく、ねぎを運ぶ商品流通の要所として栄えたそうです。 さらに、武田信玄が何度も通
った軍用道路でもあったとのことです。 今日は、峠までの道中、昔の人たちが行き来した姿、武田信玄が馬で進軍し
た雄姿に思いを馳せる楽しみが増えました。

大上峠までは、先ほどの分岐から標高差は200mほどで距離は3km。 時折10%超の区間があるものの全体的
には登りやすい道でした。

大上峠(おおがみとうげ 1110m)に13時過ぎに到着。 立派な碑があり、道の反対側には矢沢峠への道標が立
っていました。 人っ子一人いない静かな峠の雰囲気に浸っていると、にわかに雨が降り始めました。 見上げてみる
と峠の上空で雨雲が発生していたので、あわててウィンドブレーカーを着込み、来た道を下り始めました。
走り始めると陽がさしはじめ路面も乾いていたので、直線区間でスピードを上げたところ、前輪のタイヤサイドで小石
を踏んでしまいパンク。 一気に空気が抜けはじめました。 40km前後のスピードが出ていたので一瞬ヒヤリとしまし
たが何とか止まり、道路脇でチューブを交換。 熊倉から大上峠まで舗装状態は良好だったので、油断していました。
後半へ続く
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