日々是平穏
2001/11後半

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11月30日 金曜日 授業 1:医療概論 2:鍼灸理論

 今日も眠い。原因は昨日までに準ずる。ここまで来て中途半端に止めると却って授業に集中出来ないし、激動の12月中に十分な時間を取ることが出来る保証はない。幸い、もう一寸で全てのシナリオをこなせる所まで来ているので、もう一寸だけ頑張ることにする。ぐっすりと高崎線で休養をとれたのは幸いだったが、それでも眠い。眠いのは眠いのだが、だからといって今までみたいに寝ることに甘んじたくはないので、精一杯起きている努力をする。各々、10分位ずつ記憶が殆ど無い部分があったのは愛嬌という事にしておくと非常に宜しいかと。授業後、携帯の修理が上がったという連絡を受けて、昼飯も食わずに道玄坂まで受領に行く。保証期間内ということで無料で修理(基盤交換)して貰えた。基盤ごとの交換だったお陰で、傷が目立っていた液晶部分も一緒に交換されたらしくピカピカである。満足して帰る。

 籠原に着いてから本屋に寄り、JTBの携帯時刻表を購入。1日からのJR東日本のダイヤ改正は、電車通学者としては他人事ではないからである。早速チェックする……1241池袋発籠原行がなくなってるやんけ。殆どの池袋発は、今度出来た湘南新宿ライン(籠原-大宮-赤羽-池袋-新宿-渋谷-横浜-小田原)に吸収されてしまったらしい。藤原の奴が横浜に住んでいた頃なら兎も角、今は横浜行きの電車になんて縁はないだろうなぁ、と思っていたのだが……ともあれ、渋谷から直接乗り換え無しで籠原まで帰れるのは魅力ではある。気を取り直してチェック。在来線で埼玉に帰るのに、東海道本線のダイヤを見ることになろうとは思わなかった。さて、その渋谷駅着の時間は……渋谷着、1220。これを逃せば次は1時間後、1320である。
「よっぽど早く終わらなきゃ乗れないやんけ。しかもあのクソ遠い埼京線ホームまで歩いて行かなきゃならないのかい」と愕然とするが、毎日カレーを食って帰る口実が出来た、という事にして納得することにする。そうでなきゃやってられん。

<追伸?>
 復活1ヶ月で400超のヒットを頂きました(ある程度は自分のチェックによる物なので、実数はもう少し少ないのですが:笑)。皆様の御来店、心より御礼を申し上げつつ、冬の原稿も頑張りつつ、何とか日記以外のネタを書けるように努力致します。


11月29日 木曜日 授業 1:経絡経穴概論 2:灸実技

 引き続き、今日も眠い。今日は手を出すまいと思っていたゲームを起動してしまったのが運の尽き、興が乗りまくって、結局30分も睡眠時間がとれない状況になってしまった。寝ると起きられない危険性が高かったので、結局そのまま支度をして学校に行く。昨日の帰宅後、数時間の睡眠を摂ってあるので厳密な意味での徹夜ではないのだが……辛子高菜で朝飯を掻き込んで身支度を済ませ、欠伸を噛み締めつつ、遠くの建物の影から昇る陽に照らされながら学校に向かう。茜色ともピンク色ともとれない色に染まった雲がとても印象的だった。

 電車の中でぐっすり眠っていったのと、夕方に寝ておいたのとのお陰で、思ったよりはっきりした意識で授業に臨めた。経穴は今週も取穴の実体験に徹していて進度的にはほぼ停滞。灸実技もこれと言って目新しい事はなく(実技が毎週目新しかったらそれはそれで大変だ)、全体にまったりとした今日の授業が終了。
 さて、後はさっさと帰って寝るだけである。折角昼寝を始めても、途中空腹で目が覚めたら意味がないので、マトンカレーでナンを5枚平らげて満腹にしてから帰途に就く。今日も1241池袋発籠原終着を逃しているので、上野発の籠原行を掴まえる為、山手線内回りに乗る。そうでなくても眠いのに、副交感神経が刺激されてますます瞼が重たい。座ってしまうと眠ってしまうのは目に見えていたので、昨日と同じ失態を繰り返す事がないよう、30分強立ったまま上野まで。立ったままでも危うく眠ってしまいそうになるが、何とか踏ん張れて、未だ学習機能が失われていない事を再確認出来た。山手線で頑張った反動で、高崎線ではぐっすりと寝転けて、籠原で駅員に起こされた。……籠原に着いてから、この時間の池袋発が籠原終着(則ち上野に回る必要は全く無かった訳で)であった事に気付いたのはひみつ。

 眠い目を擦りながら何とか帰宅、さっさと布団に潜ってぐっすり休んだ。起こされたのは20時前で、大分睡眠時間を稼げた。これなら今日も夜更かしが出来るという物で>だから考え直せ
 寝直すとそのまま朝まで寝ていそうなので、部屋を片付けたり、仕事の後に研修に行ってきた弟が遊びに来たので無駄話をしたり。


11月28日 水曜日 授業 1:生理学 2:あん摩マッサージ指圧理論 3:指圧実技

 ……眠い。生易しい眠さではなく、一寸でも気を抜いたり、甘えたりしてしまえば、そのまま夕方まで寝ていられる自信があるくらい眠い。原因は間違いなくゲーム、さっさと終わらせて寝るつもりで居たら興が乗ってしまい、結局4時過ぎまで起きていて睡眠時間が足りないのである。衛星軌道に宇宙船を打ち上げる時のように、こういう時は勢いが肝心だ。深く息を吸い込むと、ぶわぁっと布団を跳ね上げて起きた……成功。これで寝直す事もなく学校に行ける……と思って時計を見れば既に0615で、起きられた僥倖に浸っている余裕もなかった。辛子高菜をぶっかけてさっさか朝飯、支度を済ませていつもと殆ど同じ時間に出る。

 今日の朝一は楽しみにしているタケダ先生の生理学……だったのだが、今日の先生は色々な意味で調子が良くなかったのだろう、舌の回りもギャグの冴えも脱線の仕方も今一つで、殆ど授業が進まなかった。知っている事はノートに取らなかった所為もあって、たったの4行で終わる。案の定、授業後あちこちで不満の声が聞こえた。……こういう事を言ってしまうのは元教育業界人としては問題なのかも知れないけれど、「きちんと教える」のは、かなりの精神的消耗とそれを支える為のモチベーション、事前の準備(「その授業で何をどのように教えるか」の算段)が、ある程度確保されていないと出来ないこと(言い換えれば、どれかが他をカバーする位に有り余っていれば、何とかならないでもないと経験的には思うのだが)で、先生方も人間である以上、それらをいつでも揃える事が出来るとは限らないから、集中しきった授業が出来るとは限らないし、時にはもの凄いだれだれの授業をしてしまう事だってある訳で、余り先生を責めるべきではないと思う。無論、我らは高い授業料を払っているから「給料貰ってんだからその分はしっかり働いて貰わなければ困る」という意見もあって然るべきだが、先生をそういうモチベーションに誘導出来なかった自分たちの敗北でもある訳だし、相手に100%を求め続けると言う事は、自分たちもいつでも100%を相手に提供し続ける責任を負うという事で、そんな事は到底不可能な訳だし……自分に出来ない事を相手に強要するのは、人間がやっちゃいけない事のトップ10に入ると思っている私としては、これを一概に責める事はするべきでないと思うし、そういう弱さに対して「許し」を持てなければ、頑張りすぎて疲れ果てた患者さんに救いの手を差し伸べる事も出来ないのではないかなぁ……などと、つらつらと考えてしまった。
 だれた授業ながらも頑張って全部起きていた反動か、ナカヤマ先生の魔力か、2コマ目は眠気を抑えきる事が出来ず完熟睡。2コマ目にがっちり睡眠を摂ってしまった為か、3コマ目の指圧実技はとてもすっきりした気分で受けられた。やはり睡眠は大切である>だから少し考え直せ

 何とか一日の授業が終了。取り敢えず、さっさと帰って寝たい。池袋発は新前橋行だから、下手をすると寝過ごす危険性が高いので、山手線内回り(品川周り)に乗って上野発の籠原終着を掴まえることにする。時間柄、山手線の中は空いていて恵比寿で早速座ることが出来た……のだが、これが命取り。あっという間にうとうとし始めて、目が覚めたら上野を遙か過ぎた大塚(池袋の手前)だった。上野に取って返したが、一番早い籠原終着は40分後。結局高崎行に乗る事になった。何の為に上野まで来たんだか。


11月27日 火曜日 授業 1:鍼実技 2:解剖学

 無難な時間に無難な立ち上がりで目が覚め、もそもそとと身支度を始める。鞄の中身は昨日の内にセッティング済みだったのだが、「試しに読んでみたい」というクラスメイトの為に、購読している「インサイド・ヒューマンボディ」を学校に持っていく事になっていたのを思い出す。これがまたでかく、ただでさえ一杯物が入っている鞄に入れるのが一苦労。既に詰めてあったテキストやら、ファイルやらを入れ替え差し替え、何とか収めることが出来た……のは良かったのだが、立体パズルに夢中になる余り、解剖学プリントのファイル(これがないと授業に支障が)を抜き出しっぱなしで忘れたことに気付いたのは高崎線に乗ってからであった。迂闊。

 脛の所々に紅い斑点を作ったり、プリントが無くて板書と説明だけに頼ったり、今一つながら今日の授業は終了。昼飯は、クラスのお友達スズキさんをお連れしてカンティプール。スズキさんは、体重が私の6割弱なのに身長はほぼ同じという御仁。並んで立つとまるでこけしとだるま、BMIなんかウチの藤原より低いんではないかという勢いである。「俺も結構食うッスよ」とと仰有って居られたが、流石に3枚半でダウンされた。やはり、対面に一人で6枚半も食ってしまう奴が居た所為で食欲がそがれたのだろうか。ともあれ、「美味しい美味しい」とスズキさんにもここのカレーはお気に入り頂けたようで幸いであった。程々の範囲であるなら、好きな店が繁盛するのはとても良いことである。

 近頃、携帯電話の具合が今一つで、感度が悪い。cdmaOneは音質が良くて快適なのだが、電波が十分に拾えないと、頑張って電波を探しに行ってしまって電池をばりばり消費してくれるので、満タンに充電して出掛けても、夕方家に戻る頃には残量表示が1段階落ちていたりする。また、データを受信したという事がKDDIのサーバに伝達されないらしく、同じメールが何通も繰り返し送られてきたりする。これから冬の陣が控えているというのに……戦場での情報・連絡の欠如は即ち敗北である。スズキさんと別れた後、道玄坂のauショップに持ち込む。つぶさに状況を説明すると、すぐに「故障の可能性あり」として受け付けて貰えた。後は、少しでも修理代が掛からないことを祈るのみである(自然故障と認められた場合無償交換になるそうな)。代替の同型機にメモリ内容を移植して貰えたので、修理待ち期間中も今まで通りに使うことが出来て有難い。

 東先生の所で鍼治療を受けて帰宅すると既に19時。昼間のカレーがまだお腹に残っていたので晩飯をパス、時間が出来たので、部屋を片付けたり、ヒーターに灯油を補給したり、日記を修正したり。それなりに推敲しながら書いているものの、日を追うに連れ次第に文章量が増えてきている。文字数が増えればデータ量も増大し、データ量が増大すれば読み込み時間も長くなる訳で。「自宅でぶろぉどばんど」がまだまだ標準ではないことを鑑み、htmlタグを若干整理。当社比10%程、読み込み量が減少した。差し当たってはこんな小手先でも良いけれど、いつかちゃんとしたスタイルシートに移行しなければいけない……しかし、他にも一杯やらなければならない事だらけ。さぁ、何から片付けようか。


11月26日 月曜日 授業 1:法学 2:臨床医学総論 3:あん摩実技

 姉貴に叩き起こされて目が覚めると6時。余りゆっくりもしていられないので晩飯の残りでさくさく朝飯を済ませ、支度。着ていく物を漁っていたら、暫く行方不明になっていた予備の実技用白衣(半袖)がハンガー掛けに掛かっていたのを発見する。Yシャツの下に掛かっていて気付かなかったらしい。……見つからなくなった時から、何度もここは探した筈だったのに……と、粗忽っぷりを嘆いても始まらないしそんな暇もないので、見つかったのを幸いに、白衣を鞄に入れて玄関を出る。東の空を見ると、まだ日の出すらしていない。駅に着いた頃、家々の屋根の上から漸くオレンジ色の光が低く差し込んできた。これから1月過ぎまで日の出は遅くなる一方な訳で……朝日が視界に入って眩しいことが少なくなるのは有り難いのだが、1月頃には「駅に着いても陽が出ていない」状態(日の出が駅に着く頃になる)になるんだろうなぁ、と思うと何とも。

 10分弱電車が遅れた所為で到着もそれに準じて遅れ、黒板拭きが終わらないウチに授業が始まってしまう。黒板拭き職人としては中途半端な仕事で納得がいかないので、1コマ目終了後、頑張って綺麗にしてみる。上出来で満足>あなたは何をしに学校に行っていますか  今日も居眠りと格闘しつつ全コマ終了。そう思うこと自体がどうか、とも思いつつ、少なくとも「寝ても良いかも」「寝ても仕方無いよなぁ」って思わないでいられるようになった事は大きな進歩だと思う。
 ポイントがフルに貯まって\3000の割引になったアニメイトカードを行使して、スクライドのDVDを購入して帰宅する。早速見ようとPCに火を入れる……が、DVD-VIDEOを観るソフトがインストールされていなくて、あまつさえキーを東先生の所に持って行きっぱなしになっていてインストールも出来ない状態に陥っていた。「貸していたソフトを返してね」って言うメールも来ていたことだし、明日にでも行ってキーを回収して来る事にする。一日眠気と格闘して疲れているので、晩飯を食った後ベッドで休眠。

 姉貴に「良いの、このまま寝てて?お風呂どうするの?」と言われて目が覚めたら1時になっていた。この寒いのに半分以上布団をはだけて寝ていて、体温が覿面に下がっていたので、とっぷり風呂に浸かってからネットに上がり、日記を書きながら友達と色々と話をして過ごす。……それにしても寒い。明日はもっと寒くなるそうで、埼玉県北でもそろそろ氷が張ることだろう。表はびゅーびゅーと木枯らしが吹いていて、そろそろ本格的に冬なのだなぁ、と思わされる。ユニクロスリッパを履いている爪先もひんやりと……って、こんな寒い時に限ってヒーターの灯油が切れる。夜遅く石油をつぎ足しに行くと、親が起きて「うるさいから夜中にそういうことをするな、いやそもそも何でこんな時間まで起きてるんだこのドラ息子」と色々言われるので、諦めて寝る。


11月25日 日曜日

 またしても目が覚めると14時を回っていた。今日の場合は6時前まで起きてネットでTRPGなぞをやっていたのが原因だから、まぁ自業自得と言うべき所だが……それにしても、ごろごろしているだけで終わってしまう休日が多くなってきた。「仕事をしている人や、仕事しながら通っている人に比べればずっとずっと楽なんだから」と自分に言い聞かせるものの、なんだかんだで週6日学校に通うというのは結構疲れる事らしい。入学前に「なぁに、午後は休みみたいなモノなんだから、大学も並行で通ってやるぜへへーい」とか言っていた自分が如何に甘かったかを痛感する。前期分までで1年間の休学をしているから、残された休学期間は後1年。──モチベーションがしっかりしてさえいれば、やってやれないことではない、と思う。ただ、自分はムラのあるタイプだと言うことは解っているのだから、無理はしちゃいけないし、最悪大学は辞めることも選択肢に入れていかねばならないとも思う。いやしかし、こういう事を考えること自体甘えなのだろうか──と考えが奔り始めると、また大学で燻っていた頃と同じになってしまうので止めた。まずは、明日からまたいつも通りに学校に通うこと。一寸でも居眠りをしないできっちり授業を聴くこと。今やるべき事をしっかりやって、後はそれから考えようと思う。やるべき事をきちんと続けていれば、自ずと答えは見えてくる筈。焦りは禁物……現実から目を逸らして自分の実情に沿わない行動を取っても、決して良い結果は生まれない事を、非常に大きな犠牲を払って学んだのだ。少しでも活かしていかないと、犠牲になった数年間が勿体ない。

 さて、今日は龍さんが家においでになって私の木人形練習台になって下さる予定である。お迎えに参上するのにつんつるてんタイヤで危険なのも申し訳ないので、タイヤを履き替えることに。連絡をすぐ受けられるように携帯を持って外に……11時前にメールが入っている。しかも「寝坊したので今日の予定を変更したいから、連絡を」という内容。これに返信が出来ていないからには、龍さんはご自宅で連絡をお待ちになっているに違いない。急いで連絡を取ると、龍さんはやはりご自宅にいらっしゃった。今からあちらを出ると、着は恐らく17時を回る。「明日に差し支えるとお互い辛いだろうし、龍さん的にも我が家にいらしたらいろいろやりたいことがあるから、今日強行して中途半端より、今度纏めてやろう。まぁ、お互い寝坊したのがアカンかったから仕方無い」ということに。本当に申し訳ありませんでした(私信)

 夜、BGMがCD音源のゲームをプレイする。早いとこコンプリートしなさいと龍さんにいじめられているので、少しでも進……どうやってもBGMのCDが鳴らない。デジタルモードになっていて鳴らないのではないか、ケーブルが抜けているのではないか、ドライブレターの割り振りがアカンのではないか、と様々に試行錯誤。設定を色々弄り、何度も再起動を掛けつつ悪戦苦闘する事2時間、音量コントロール・CDの「ミュート」にチェックが入っていたことに漸く気付く。家電品のマニュアル「故障かな?」のページで言えば「電源コードがコンセントに挿さっていない」に相当するような超が付くほどの初歩的なミスである。余りの迂闊さに目の前がくらくらとしたのでそのまま寝てしまう。


11月24日 土曜日 授業 1:東洋医学概論 2:保健医療社会学

 姉貴の声で目が覚める。時計を見ると5時半、余裕で間に合い過ぎて一寸早過ぎる位である。そういや、お母んは昨晩孫を抱っこしたまま寝てしまったので、自分で支度してさっさと出掛けなさいって話であった。週も最後だと思えばナンボか気も楽であるし、自分的には楽で且つ受け甲斐がある授業ばかりなので、レトルトカレーでさっくり朝飯を摂り、余裕を持って張り切って登校。今日は世間的には三連休の中日らしく、行楽風体の親子などが居て、いつもは静かな土曜日の車両が騒がしくてむかつくったらもう>そういうのを逆恨みと言います
 それでも朝が早かった所為で高崎線で熟睡出来、授業はおおむねきっちり聞けた。おおむね。授業後は、一週間頑張って居眠りと戦い続けたご褒美として(口実)、例によってカンティプールで昼食、えびカレー\1000也、ナンは6枚。

 学校帰りにガス屋によってガソリン補給。補給のついでに余りに汚くなっていた車の洗車もお願いする。と、「こんなつんつるてんなタイヤで走ってたら危ないですよぅ」とガス屋のお姉さんに諭されてしまう。よく見てみると、夏休み明け頃パンクして交換した一本を除き、目一杯すり減っていた。フロントタイヤのエッジが特に摩耗しているのは、カーブの時に減速不足で負荷が掛かっている証明である。やはりンkm/hで緩やかなカーブを駆け抜けとかやってるからアカンのだろうか。イヤ、アレは私が悪いんじゃなくて朝から元気な後続車や流れを作ってくれちゃう前の車が(以下略)
 お姉さんは「工賃半額にしておきますから、ウチでタイヤ換えませんか」と宣った。商人魂。ただ、この車はこんどの3月で車検が切れてしまい交代の予定。お母んの載ってるのが同じ車種だから、スペア用にするって手もあるが、差し当たっての当場は、スタッドレスに履き替えて凌ぐことになりそうである。明日の仕事がまた一つ増えた……。

 家に帰ると「父親は東京へ出張で相当帰りが遅く、母親と姉貴は甥っ子を送りがてら買い物」とのメモが置かれていて、誰もいなかった。眠くて堪らないので、私がすることは自室に戻って寝ることだけなので、誰が居ようが居まいが問題はないのだが。早速着替えて布団に潜り込むが早いか、あっという間に意識は落ちていった。
 さて、どれくらい時間が経っただろうか。電話が鳴っているので、のそっと起きて受話器を取るとお母んだった。父親が出張で帰りが遅いので、熊谷の馬車道で落ち合って晩飯にしないか、ということだった。約束の地馬車道、いつもなら間違いなく「今すぐ行く、先に行って待ってて珈琲でも飲んでいる」とでも言うが早いか車に乗っていそうだが、今日の眠さ加減では、威力抜群の馬車道の魅力(パスタと珈琲の味×制服)も形無し。ついでに昼飯のえびカレーも若干残っていたので、馬車道には姉貴と二人で行って貰うことにし、再び布団に潜り込んだ。有り難いことに、土産でピザを買ってきてくれたので、私はそれで晩飯。

 食後は、出張で居ない父親の代わりに風呂を立てたり、姉貴の按摩に駆り出されたり。最近仙骨回りから臀部、大腿・下腿を重点的に按摩と指圧とマッサージをミックスさせてほぐしているのだが、主訴の足腰の疲れは勿論便秘に非常に効果があるらしく、日頃その宿敵に苦しんでいる姉貴は大喜びである。貴重な臨床経験であるし、喜んで貰えるのはとても嬉しいのだが。

橘姉:もうアレなのよ、昨日一昨日と、お陰でさぁ。流れないんじゃないかって思うくらい一杯出たんよ。ほれ、これくらいの長さで(ジェスチャー)」

……やはり小学1年生と四六時中一緒にいると、その辺のフィルターが薄くなってきてしまうのだろうか。これもある種、職業病と言えるのは無かろうか。


11月23日 金曜日 勤労感謝の日

 ……恒例というか何というか、目が覚めたら14時。甥っ子が一日中家にいる事で、ほったらかし度が数倍にパワーアップしている模様。下に降りていってみると飯もなく、焼き饅頭のみがこたつの上に置かれている。そこはかとなく空しくなったので饅頭も食わず、甥っ子と遊ぶ。甥っ子の中では只今アンパンマンが大ブームのようで、アンパンマンのビデオを流すととてもご機嫌になり、歌ったり踊ったり跳ね回ったりする。別の事で遊んでいる時でも、ふっとアンパンマンの事を思い出してしまうと「ぁんぁんまん、ぁんぱんまん(まだ今一つ発音が巧くいかない)」と近くにいる大人の服を掴んではせがんできて、最後には機嫌が悪くなってしまう。いつもなら、録り溜めた映画かNHKの歌番組でも見ている父親も孫の懇願には勝てず、今日、我が家のテレビからは、一日中アンパンマンが流され続けていたのだった。いい加減同じビデオばかりだと甥っ子ではなく我々が飽きるという理由で新しいビデオがレンタルされてきたり、傍らでは弟と私でアンパンマンゲストキャラの声優当てゲームなぞ始めていたり。

 起きたのが遅かった所為もあってか、どこかに出掛けるのも億劫である。甥っ子の相手をしながらやり溜めたゲームを進めたり、甥っ子の相手をしながら家事を手伝ったり。彼が寝るまでの間のかなりの時間を一緒に遊んで過ごしたのだった。甥っ子と遊ぶのは楽しいのだが、この子に「家で仕事もせずにごろごろしていて遊んでくれる暇そうなおじさん」というイメージが植え付けられていくのだろうか。一寸心配ではある。


11月22日 木曜日 授業 1:経絡経穴概論 2:灸実技

 今日は何故か目覚めがよく、5時半にすかっと起きられた。準備は昨日の内に済ませてあったので、非常に余裕を持って家を出る事が出来た。日頃からこうありたいと思うモノの、絶対に無理なのも明らかである。早起きする事と眠気を少しでも解消する事とのプライオリティは明らかに後者が高いし、今までの経験上、無理をする事が性格的に一番宜しくない。これも自分の性質を見極めた上での賢い選択と言えるだろう>そういうのは最低限の努力をしてから言うものです

 昨日買ったスクライドのサントラを聴きながら学校へ。経穴概論は、臨床でも非常に多用される穴「足三里」がメイン。とても重要な経穴なので、実際に自分で「この辺だな」と探ってみて、それを先生に直接見て貰って確認する形で、体験を通してより確実に覚える事に重点が置かれて、進度的にはゆっくりだった。灸実技は、いつもの米粒大(べいりゅうだい)よりも小さい半米粒大(はんべいりゅうだい)を練る練習をした後、「折角足三里を覚えたんだったら、お互い経穴を取り合ってお灸を据えてみましょう」というイワタ先生の鶴の一声で、隣の人を木人形実験台にすることに。今日もタッグを組んでいるヤマグチさんと据え合う事に。私は、日頃「お灸され慣れていない」と公言するヤマグチさんの為、3壮程度で止めておいたのだが。

ヤマグチさん:橘君はもう刺激に慣れちゃってるから、少し多めに据えておかんとアカンね」
橘屋:や、それでも米粒大で10壮オーバーってのは据えすぎでは

案の定、一寸痛い。授業が終わった後もそこはかとなくひりひりしているし。

(突発「学校の事を詳しく書こう」強化期間につき、専門用語の解説を。
 足三里(あしさんり)は長寿に効ありとされる経穴で、胃酸分泌など胃の働きを活発化させる働きがあります。膝の下にあって自分で据える事が容易な為に、昔から日常の保健法として灸法が用いられてきました。かの松尾芭蕉の「おくのほそ道」の序にも、旅に出る前に三里に灸を据えた事が記されています。米粒大とは、艾を炊いた米粒くらいの大きさ:高さ5-6mm、底面直径3mm程度の円錐に撚ること。刺激は中くらい、臨床で多く用いられ、大きさも訓練に適しているので、実習の基本となっています。半米粒大とはそれの半分程度、高さ3-4mm、底面直径1.5-2mm程度の円錐で、刺激は柔らかめ。とは、同じポイントにおいて撚った艾に火を点け、燃焼させた回数。端的に言うとお灸する回数の事です。木人形(でく)は……『北斗の拳』をお読み下さい。ちなみに、イタリックをやめたのは弟に「読みづれぇ」と言われたからだったり )


 授業の後は木曜日恒例、カンティプールでマトンカレー\850也。値段と好みと食べやすさのバランスを考えると、やはりこれが一番しっくり来る。今日のナンは6枚。目線が合うだけでナンが必ず2枚ずつ出てくるようになったし、帰りしなに「今日モありがトうね」と声を掛けて貰えて、「いいえ、こちらこそ。いつも美味しいカレーとナン、食べさせて貰ってますから。また来ますね」と返した。通い付けの店が出来ると、こういうコミュニケーションをとれるようになるのが楽しいのである。

 帰ってみると、父親の出張(浦和)に、母親が孫を連れて同道してしまったので家事がほったらかしであった。取り敢えず洗濯物だけは取り込んでから休む。一休みから目が覚めても、まだ3人とも戻っていなかった。随分遅いなぁと思ったら、帰りしなに義妹の入院してる産科に寄り道して、あまつさえビデオまで撮ってきたという。お陰で姉貴が帰ってきてもおかずも何もなく、御得意様になっている蕎麦屋の店屋物で家族4人+甥っ子が揃って晩飯。晩飯を食ってまったりしていると、仕事を終えた弟も帰ってきた。入院以来甥っ子を預かっていた義妹のご実家のご家族が、ずっと甥っ子に掛かりっきりでお疲れになっているという事で、今日から週末〜明け位までお泊まりで預かる事になったらしい。今日は弟も一緒に泊まっていって、明日はここから仕事に行くという。ゆっくり出来たのを良い機会に、取り留めもない話を楽しむ。


 日記を書き終えて左足の足三里を見ると、しっかり水ぶくれが出来ていた。ヤマグチさん……。


11月21日 水曜日 授業 1:生理学 2:あん摩マッサージ指圧理論 3:マッサージ実技

 眠い。昨日は遅くまでこき使われて仮眠もとれなかったし、書いても書いても納得がいかない日記にを書き直し続けていて、どんどん寝るのが遅くなってしまったからである。それでも、朝一の授業が、我が校の名物講師・Mr.WHITESTONEことシライシ先生(黒板が汚いのがお嫌い)なので、カレーでさくっと朝飯を済ませてさっさと学校へ。眠くて眠くて、遂に一度も目が覚めず池袋まで到着。山手線の中でも立ちながらうつらうつらしていて、危うく渋谷で降り損ねそうになる。

 何とか学校に着き、10年以上掛けて磨き上げた匠の技で黒板を消して授業に臨む。濃い内容で進む生理学を全力を傾けて聴き、ノートを取って、理解するよう努力。充実した1コマ目を終える事が出来た。が、元々眠かった上に、90分目一杯集中してたので、そこで完全に集中力の糸が切れてしまう。眠くて眠くて堪らない。しかも次は「聴く者全てを眠りに誘う声」と評判のナカヤマ先生の授業である。顔を洗い、冷水を呑み、深呼吸とストレッチをし、出来る限りの寝ない努力はしてみたのだが、授業開始から30分ほどで段々意識が怪しくなってくる。「アカン、このままでは寝てしまう……」と徐にティッシュを取り出して鼻の脂を拭き取り、ブリーズライトを装着。程なく沈没して、気が付くと授業終了2分前であった。努力の方向性を明らかに間違えているような気もするが、お陰で殆ど鼾は掻かなかったらしいので、この際気にしないでおく>気にしろよ

 無事に3コマ全部が終了し、帰途のアニメイトで「魁!クロマティ高校・カルタカレンダー」(2002年版)と「スクライド・オリジナルサウンドトラック2」を購入して帰宅。眠くて眠くて堪らないので早速横になる。晩飯で起こされるも、食後すぐ寝直して、気が付けば23時過ぎだったり。比較的事もなく過ぎた一日だった。


11月20日 火曜日 授業 1:鍼実技 2:解剖学

 4日ぶりの学校である。間隔が開いた為か、ちゃんと起きる事を忘れていて、危うく寝過ごしそうになる。レトルトのカレーでさっと朝飯。駅についてすぐ、定期をSuicaに書き換え、\1500也。謳い文句通り(通りでないと困る)、サッと翳すだけで改札をすり抜けられて、朝の渋谷駅の雑踏を今までより一寸だけ楽に抜けられた、様な気がする。大した事ではないにせよ、新しい何かで生活が一寸変わるというのはわくわくする。新しい物好きの血が騒ぐからであろう。

 今日の鍼実技は横刺(出来るだけ水平に近く鍼を刺す事)の練習。皮膚の上から撫でて鍼があるのが解る位の浅さで、皮膚の間に鍼を入れていかなければならない。そこはかとなく痛そうに見える為、みんなおっかなびっくりでやっていて、寧ろその所為で巧く刺さらないらしく、あちこちから悲鳴が。私の脛からは血が。何度か試している内に、何となく巧く刺さってしまった。担当のヤジマ先生には「良いですねぇ」とお褒め頂き、自分でも何となくコツが解ったような気になるのだが、どうしてなかなか再現出来ない。やはり、この辺は経験で身に着けて行かなければならない所だろう>余り簡単に素人に身につけられたら安心して生業に出来ません 弛まず修練を積み重ねて手を作り上げていかなければならないなぁ、と改めて実感。実技がある日は毎日改めて実感させられているのは言うまでもないが。
 解剖学は、先週に引き続き筋系の解説。頚筋、胸筋、肋間筋、腹筋と、90分間休まずどんどんと話が進んでいく。一寸だけうつらうつらしてしまったが、基本的には楽しく聞けた。楽しく聞けている時は割と覚えがいいので、何とかこのペースを維持したい。まずは寝ない事だが。

 今日は16時から熊谷でカウンセリングとなっている為、急いで1241に乗っても面白味がないので、カンティプールで昼食を摂る。レギュラーメニューで唯一食った事のない野菜カレーを注文する。が、激混みの為なかなかカレーが来ず、ナンだけ先に来てしまった。「そう言や、ナンだけを味わって食った事無いなぁ」と思い立って、プレーンのままで千切って一口……美味い。美味すぎる。風が語りかけてくる位美味い>そんなの埼玉県民しか解らないです  しっかり醗酵させて熟成された小麦粉を、石窯で満遍なく丁寧に焼き上げたナンをゆっくりと噛み締めると、あっさりながらもしっかりとした深い甘みが口の中一杯に広がっていく。──普段は主役を支える脇役に回って、自分を大仰に主張しないけれど、実力は主役を凌ぐ物を持っている。ただ、主役を張らないのは、脇役で居る事が自分を活かす最良の方法だと知っているから。自分の実力を本当に理解しているから、自信をもっているから──そんな名脇役のような深い味わいを、心ゆくまで楽しむ。気付けば丸々1枚食べ終わっていた。まだカレーも来てないのに。
 野菜カレーは普通に美味しかった。さっぱりしていて初心者向けかも知れない。が、とても具沢山なのでルーの量が相対的に少なく、気を付けないとナンが余りかねないので、食べる時は注意すべし。……まぁ、一人で5枚も6枚も食うのでなければ問題はない筈だが。ちなみに今日は5枚。

 16時から、熊谷の神経科でカウンセリング。2年間継続してカウンセリングを続けた甲斐もあって、精神面では相当落ち着きを取り戻す事が出来た今では、何かを深刻に聞いて貰って話し合う、という事は余り無く、前回のカウンセリングの後あった事や、日常の生活で思った事、気付いた事などを取り留めなく話して、その中から様々な「気づき」を掘り起こしていくスタイルでのんびりとやっている。2代目担当のヒコサカ先生はとても優しい空気を持っている方で、今日も45分間、やや分裂症気味にあちこち飛びながら進む、取り留めもない私の話にしっかりと耳を傾けて下さって、お陰で充実した時間を過ごす事が出来た。人の話をじっくり聞くことの大変さは身に染みて解る。こういう事をやってのけるカウンセラーは凄いなぁ、と思いつつ、治療家として人と向かい合っていく上では、鍼灸の技術や診断の知識だけでなく、こういう態度や人としての深みを身につけていかなければなぁ、と改めて実感。カウンセリングの度に実感するのも言うまでもないが。いつものペースだと次回は12月なのだが、修羅場の真っ最中になるであろう事は目に見えているので、来年1月に時間を取って貰う事にする。

 今日は一日真面目に過ごしたから、帰ったらゆっくり横になって休もう……と思って帰宅すると、お母んが「ビデオカメラ買いに行くからあんた来なさい、ていうか任せた」と宣う。前から甥っ子写すのに欲しい様な事は言っていたのだが、「明確なモチベーション」が文字通り「生まれて」しまったのが決め手になったらしい。締まり屋の父親は余り乗り気でなかったのだが、姉貴の「教材に使いたいから」という免罪符に負けたようだ。熊谷市内のヤマダ電機に連行され、現地で姉と合流。見立てから値切り交渉まで一切押しつけられる任される。自分の財布が傷む訳ではないし、使用法のチュートリアルはおろか撮影までお鉢が回って来かねないので「出来るだけ良い奴を」と思い、パナソニックの3CCDに決める。元々切りつめられていた値段はなかなか下がらないので、店長を捕まえ交渉、ポイントで還元させることで決着。新品のカメラを抱えて、買った本人よりもほくほくして帰宅。予想通り、使用法の説明・試写、あまつさえ「肩凝ったから揉んで」と按摩までいいように活用されるが、新しい物好きの哀しさか、テクノロジー満載の新品マシンに触るのは楽しくて仕方がないので良しとする。こき使われている内に夜が更けてしまい、殆ど休む事が出来なかったのは辛いが。


11月19日 月曜日 授業 1:法学 2:臨床医学総論 3:あん摩実技 (全休)

 米の供出は朝の4時過ぎくらいに始まる。すぐ起こされるのもつまらないので、そのまま起きている事にする。何より、今日は星の降る日である。3時過ぎ、出窓を開けて屋根に上がる。風もなく、月もなく、雲もなく。ぎりぎり5等星まで見えそうな(これが如何に田舎かの証明だとも思うのだが)空を凝視……する必要もなかった。そこには、絶えず閃き続ける流星の群れがあった。Tシャツの上に薄手のトレーナーを着ているだけで少し肌寒かったが、そんな事はどうでも良かった。何年、何十年、何百年に一夜の果てしなく低い確率の直中に、僅かな時しか生きる事の出来ない自分が居る。自分も宇宙の一部である事を強く感じさせられる。冷たい空気で冴えた意識の中を、時間の流れや、人の歴史の流れ、様々に馳せられた想いが止めどなく奔り回り、胸が一杯になった。とっておきの「アメリカンスピリッツ・オーガニック」を咥え、火を点けて、深く肺に送り込む。星を見る時はタバコが美味いのは、そういうほとばしった思いや、様々な言葉にならない言葉を煙に載せて吐き出す事が出来るからなのではないか、と、橙色に鈍く光る煙草の火を夜の空にかざしながら思うのだった。

 そのまま、屋根の上で南東の空を眺めていると、3時半にもなろうというのに我が家の前の道に車が止まった。「ああ、この人も星を見に来たんだろうなぁ……」と思ってナンバーをよく見てみたら弟の車。降りていって話を聞けば、3時に目が覚めてしまったが義妹も甥っ子も爆睡(そりゃ当たり前だ)していてつまらないので「どうせ兄貴が起きて星見てるだろう」という非常に的確な推察に基づいてやってきたのだそうな。推測通りに起きていた兄貴と二人並んで文字通り降る星を眺めてながら、今日もとりとめもない話をする。しまいには母親と姉貴まで起きてきて、暫く4人でぽかーんと空を眺めていた。

 星を眺めている内に4時を回る。母親が起きてきているついでなので、そのまま米の積み出し作業を始める。前もって出荷場に米を運んでおいて、8時半からの検品を迎える決まりになっているからである。寒い中でこれ以上ぼーっと突っ立っているのも何なので、さっさと移動。出荷場の軒先に用意されたパレットの上に米袋を積み上げ、シートを掛けて帰る。トラックの車窓からも時折大きな流星が見て取れた。運転しながら見ているから危ないったらありゃしない。
 仮眠を取って7時過ぎに起床。再び出荷場に赴くと、既に殆どの方は集まってきていた。次いで、農協の若い衆と食糧庁の係官がやってきて、検査が始まった。係官が専用の器具を使って無作為に袋から玄米を取り出し、プラスチックの皿の上にあけて検査し等級分けをしていく。皆で手分けして、級を表す判子を捺したり、袋に開いた穴をシールで塞いだり。今年は、3等判定を食らった米以外、農協さんの若い衆がパレットごとフォークでトラックに載せて運んでくれるとのこと。検品が終わってから、400袋の内100袋ほどを手分けして倉庫に運び込んだだけで、思いの外に作業が早く終わった。ほくほくして帰宅。ずっと起きていた為にかなり眠いのだが、折角の平日フリータイムを一寸でも有効に使いたいので、眠い目を擦って、家事を片付けたり、途中で進行が止まっていたゲームを進めたり。そうこうしている内に流石に段々眠くなってきて、1230頃横になった。

 目が覚めた頃には既に周囲は薄暗く……何故か弟が居た。聞けば、今日の産婦検診で「そろそろ生まれてもおかしくないよん」と医者に言われたので、その辺を報告に来たとのこと。まだ晩飯も食っていないと言う事で、お母んがラーメンを用意していた。二人でずるずると味噌ラーメンを啜っていると、義妹から電話が入る。破水とは行かないまでも立直が掛かって、これから医者に向かうらしい。現地で落ち合うと言う事で、ラーメンを食い終わるが早いか、弟は慌ただしく出ていった。21時前には「何か入り用になったら困るから」と宣って(口実じゃないか)、両親も産科に赴いて、一人で留守番と相成る。2108、弟から電話が入る。第二子(男子)無事誕生との事。めでたしめでたし……って言うか、随分すんなり出てきたな。一人目の時も相当早かったし、これは「安産の現人神」として世間の安産を願う奥様方からお金を取って崇めさせて(以下略)

 書きたい事が一杯ありすぎる日程、自分の文章力の足りない事を思い知らさる。日記を書くのに非常に悪戦苦闘、3時半過ぎに床に就いた。要修行。


11月18日 日曜日

 目が覚めると、さも当然のように12時を回っていた。どうせ起きないモノと誰も起こしてくれなかったらしい。起きていってみれば、家族三人揃って甥っ子を囲んで遊んでいる。そりゃぁほったらかしにもなる訳だ。台所に行って一人朝飯兼昼飯を食らう。
 何か言いつかる訳でもなければ、三人とも甥っ子の相手で忙しそうでやる事もなく、部屋に戻った。冬の原稿を少しでも書き進めようとマシンに向かうが、どうにも進まない。気分転換に漫画の紹介ページを作ろうと思うが、やっぱり進まない。日が高い内は文章が書けない病は未だ健在のようである。藤原に迷惑が掛かるのは目に見えているので、来月末近くなってからひーひー言わないで済むようにはしたいが……結果は神のみぞ知ると言う事で。

 どうにも手が進まないので、先週結局ほったらかしにしてしまった部屋の片付けをしようと志す。「しようと思う」ではなく「志す」なのは、この部屋が生半可な事で片付く部屋ではないからだ。家族内の部屋割りの関係で14畳ある部屋で寝起きしているのだが、なまじっか面積がある分、片付けの対象があちこちに散らばっていて、それを整理するのに一苦労するのである。浦和時代の我が部屋は、6畳しかなかったので、立体的に堆積するモノの、結果的に分類されて積み重ねられていて纏まっているという点に置いては楽だった。贅沢な悩みとは解っていても、広い部屋も時に考え物だと思う。暖房かけても暖まらないし、掃除機かけるのも手間だし。
 しかも、問題は面積だけに止まらない。夥しいモノの量。本、漫画、雑誌、CD、CD-ROM、ビデオテープ、ゲーム機、空の缶、ペットボトル。どこから涌いてきたんだこれは>全部自分で買ったり使ったりした物だろう ……この部屋自体が自業自得の集大成と言えよう。哭いていても始まらないし、そろそろ暖房を置かなきゃならないから、いつまでもほったらかしにしておく訳にも行かない。箪笥に仕舞える物は仕舞って、読まない漫画を物置化している隣の部屋に持っていき。「日頃からこまめにやってればこんなに苦労しないんだろうなぁ」と出来もしない事をぼやきつつ手を動かし続け、何とか客が来た時に布団が敷けるくらいの面積は確保した。物の移動を行っただけではあるが、取り敢えず片付いた、様な気がする。根本的な解決にはなっていないのは火を見るより明らかであるが、まぁ、それでも大層な進歩だと言えよう。今後の頑張りに期待という事で>そう言う事を言っているウチは絶対片付きません
 片が付いてからはまたパソコンに向かって文章書き……はやはり進まず。日が落ちてすぐは文章が書けない病もまた健在のようである。他にも「午前3時を過ぎないと手が動かない病」とか「締め切りぎりぎりにならないと手が動かない病」などがあり、これらを纏めて「せっぱ詰まらないと書けない症候群」と言い(以下略)

 明日は早朝から米の出荷。地域の一緒に出荷する農家さんと共同で、食糧庁の検品をお手伝いした後、農協JAの倉庫に例の米袋をガンガンと積み上げていくのが作業内容であり、結果、父親を駆り出す訳に行かず、私が行く事になっている。これが終われば、今年の「御奉公」は一段落するので、後一息頑張って終わらせてしまいたい。終わるのは昼前だから学校には間に合わないし、午後はのんびり休ませて貰おうと思う。


11月17日 土曜日 自宅学習日

 今日は入試の為休み。午前中くらいはゆっくり寝よう、そして午後になったらヒガシ先生の所に行って、借りていたソフトと間違えて持って来ちゃったCDを返して、残っていたパソコンのデータ移管を済ませてしまおう。そう思って、3時半頃にベッドの中に入り、目を瞑った。
 ……が、4時半頃目が覚める。寒い。目が覚めたのは寒さかららしい。 ちゃんと布団を被って寝てるじゃないか、夏用の掛け布団も、毛布も。シーツだってこないだ洗濯したばかりの夏物が綺麗に敷かれていて……そうか、この夏秋用布団セットが原因か。夜明け前であるにも関わらず、完全に物置になっている隣の部屋から毛布と冬用のシーツを引っ張り出してきて敷き直し。頭からスッポリと被り直して再び眠りについたのだった。

 そして、お母んに起こされたのは15時過ぎだった。やはり休日の時間という奴は有効に使えない物であるらしい。しかも起こされるや否や、米袋30袋程の移動に駆り出された。一つ一つ担いでは配置を転換させられる。余り体が温まっていない状態での力仕事で背筋がピリピリするが、さっさと終わらせて先生の所の仕事を済ませたかったので黙って作業をして、30分程で終わる。30分で終わらせたまでは良かったが、寝起きで作業をした所為かえらく疲れて、その後2時間自室でまったりして結局先生の所に行くのが遅くなる。あかんやん。

 気が付けば18時前。これ以上遅くなると、晩飯はおろか風呂やらネットに繋ぐ時間にまで影響しかねないので、慌てて支度をして出掛ける。18時半過ぎにに鍼灸院に着くと、お買い物に出て居られる先生方はまだ戻っていなかった。「じゃ、時間に余裕もあるし、今日やる作業と必要な物をもう一度確認しようかぁ」と思って鞄の中を見る。と、肝心の間違えて持って来ちゃったCD(しかも出来ればすぐに返してくれと言われていた)を忘れてきた事に気付き、余裕の表情が一瞬にして凍り付いた。先生の携帯に連絡をして、泣きながら家に戻り、「またか」という表情で私を見る父の視線を無視しつつ、CDをひっ掴んで再び先生の所に向かった。

 今日の作業予定は、先日龍さんと二人で組んだマシンにSCSIボードを繋いで、前のマシンの時に使っていた外付けHDDからデータの移管をする事。前のマシンで使っていたメルコのボードだと、新マシンとの相性の問題だか途中でデータが壊れたりするので、そのメルコボードは私が預かってウチの98で試験しつつ、今日はその98に嵌っていたI/Oのボードを持ってきて……
何でメルコボードを持ってきてるんだ私ゃ(爆) ……余程準備の時に慌てていたらしい。取り敢えず、壊れると困るデータは既にCDに焼いて持ってきてあったので、それ以外を少しずつ、移しては壊れていないかチェックしながら、何とか作業は終了。餃子やカレーパンを御馳走になってから帰宅。


11月16日 金曜日 授業 1:医療概論 2:鍼灸理論

 きっちり睡眠を摂って、気持ちよく目覚めた。昨日の決意を胸に登校。少し眠いかな、と思った時には腹式の深呼吸で脳内に酸素を送り込み、めでたく最後の最後まで寝ずに過ごす事が出来た。真面目にやればそれほど難しい事でもない……のかも知れない。今余り大きい口を叩いていると、転けた時が大変だが。ともあれ、今週初の非居眠りデーとなった。週に1日しか居眠りをしなかった日がないことがそもそもどうかと思いつつも、少なくとも「はじめの一歩」だけは踏み出せた訳で。今は、この週に一日を二日、三日にするような努力を怠らない事が大切なのだろう。余り急ぎ過ぎず、その代わり確実に。踏ん切りをつけさせてくれたヤマグチさん、有り難う。

 授業の後は、明日の入試の為にいつもより気合いを入れて教室を掃除する。明日が休みと思えば、箒を持つ手も自然と軽くなる物だ。ビバ週休二日>だから今週と来週だけです 掃除の後は、頑張った自分を褒めてあげるべく(口実)、いつものネパール料理屋「カンティプール」へ。一寸気張って、いつもの\850マトンカレーではなく\1000のえびカレー。唐辛子ベースのびりっと辛いカレーにえびの味が隅々まで行き渡っていて、実に美味い。引き立てられたナンの自然な甘さが幸せに感じる程である。ナンがホントの焼きたてで指先が熱いが、そんな事に構ってたら折角の美味しいカレーが冷めてしまうので、ざくざく千切っては食す。今日は一寸だけ抑えて4枚……

店員:きョうはもウ食べナいの?」

……5枚。

 満腹を抱えて山手線に乗り、秋葉原へ向かう。途中寝転けて、気が付いたら鶯谷にいた事はこの際忘れる事にする。手持ちも余り無かったので、今日は漫画だけを見る。伊藤明弘「ブルーゲイル」、宮尾岳「並木橋通りアオバ自転車店」第4巻、野中英次「魁!クロマティ高校」第3巻限定版(メカ沢ストラップ付)を購入。良い漫画も貯まってきたし、余裕があれば感想・紹介でもやりたいなぁと思いつつ、冬の原稿もやり溜めたゲームもあり、何より部屋の掃除があり。この週末を、如何に有効に使うかがキーポイントか。


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