日々是平穏
2003/10 前半

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10月15日 水曜日 授業 1:解剖学 2:鍼灸実技

 二日連続で平日を代休と間違うことはなかったが、単純に寝起きが悪く、今日も大急ぎで支度する。おかずらしきモノがなかったので、炊きたてご飯に見性院さんから貰った山葵ふりかけをぶっかけて朝飯をでっち上げ、家を出た。

 1コマ目を無難に過ごし、2個目目の実技を受けるべく支度をしていると、教室にナガイ先生がいらっしゃった。

ナガイ先生:2限目ね、テレビ局の取材が入りますから。級長さん宜しく」
橘屋:初耳です。て言うか宜しくしろって云われても」
ナガイ先生:普通に授業を受けていてくれればいいんです」

やってきたテレビ局はテレビ東京系、BSジャパンであった。鍼を打つ手付きやら、その打った鍼について先生のご指導を仰いでいる所など撮られる……まぁ、どうせ使われないと思うが>それ以前にBSデジタルなんてエアチェック出来るのか 日経の主要ターゲットである中高年が関心を持つであろう、同じく中高年の脱サラ組であるであるヤマグチさんは色々とインタビューされていた。別に自分が題材という訳じゃないんだから気にしなくていいや、と思いつつも、普段そこにいない人が居ると流石に緊張する。灸も鍼もいまふたつ。こんな体たらくで、後一月を切った卒業試験(実技)は大丈夫なのだろうか。

 湘南線に乗っての帰り、唐突に、矢も楯もたまらずうどんが食いたくなり、市内のうどん屋田舎っぺに寄る。いつも通りのコシのある麺に満足、満腹になって帰る。お腹が一杯になったので眠く、帰ってからはだらだらと過ごす。洗濯物を取り込んだり、うとうとしているところに地震(震度3)で目が覚めたり。横になって暫し眠る。仕事帰りに家に寄った弟に叩き起こされ、晩飯。トリビアの泉を観ながらほぼ1時間丸々姉貴のあん摩をしたり、いつもの如く。

〜今日の一枚〜
グラウンドゴルフを楽しむ爺様方
昨日に引き続き、ネタがないので桜など。籠原駅への道すがら、別府沼公園にて。
近年整備された公園で、広い芝生の敷地の周りを桜が囲んでいます。
初夏には花菖蒲が一面で咲き誇ります。貴重な植物も多く自生しているそうです。


10月14日 火曜日 授業 1:あん摩実技 2:鍼実技

 朝、夢うつつに「早く起きなさいよ遅刻するじゃない」と姉貴が声を荒げて呼ぶのを聞く──何をそんなぎゃあぎゃあ喚いて起こそうとするんだ。ゆっくり寝かせてくれ。昨日も今日も休みだったのに働いたんだから、今日は代休に決まってるじゃないか──そんな訳ねぇじゃんか。はっと目が覚める。危うくそのまま寝ているところだった。急いで支度をし、飯を掻き込んで、休みなのに「風邪っぽいから休ませてくれ」とやってきた弟と入れ違って家を出る。

 今日は2コマ実技なので、大分気楽。うとうとする内に1コマ目が終わり、与えられた課題をさくっとこなす内に2コマ目が終わる。1200には授業が終わって帰れる状態になったのだが、来月頭に催される学園祭の準備を各クラスに広める為の委員長会議に出席(がっきゅういいんちょうさんなので)。会議が捌けたのが13時ちょっと過ぎで、1321の湘南線(籠原終着)に乗るには、マクドナルドも讃岐うどんも牛丼も時間的に厳しげである。新南口のローソンで軽く食べられるものを買って、ホームで列車を待ちながら平らげ昼飯。「マリ見て」を読み進める内、眠くなったので籠原まで熟睡。

 特に寄るべき所もなく、真っ直ぐ帰宅。熱が下がって大分楽になったという弟と、どうでしょうを見ながらとりとめもなく駄弁る。明日にも、北海道の友達からどうでしょうのテープが大量に届くそうだ。
 きゃいきゃい騒ぐ甥っ子共の声でぐっすりは眠れないまでも、うとうとする内に晩飯の時間になり、叩き起こされる。暫し甥っ子共の相手。晩飯を喰らい、甥っ子2号を義妹の所に送り届けたり(1号は泊まり)、弟と姉貴にあん摩したり、お灸したり、日曜日に見逃したNHKスペシャル「文明の道」を見たりしてまったり過ごす。

〜今日の一枚〜
相棒も先代カムリもまだ健在でした。半年って長いですね。
ネタがありませんので桜など。丁度半年前、季節感もクソもあったもんじゃ。
我が家のすぐ近く、用水路沿いに植えられた桜。ななこの散歩(兼写真撮影)でよく通ります。
植えられて10年程度で、まだまだ木は細いですが、季節にはそれなりに見応えが。


10月13日 月曜日 体育の日

 最近流行の米泥棒でも出ないかと、二三度見回りに行って寝不足のまま、0630に叩き起こされる。「本当にこの後雨が降るんだろうか」と思えるくらいいい天気。稲に降りた露も飛んで、一見したところ稲刈り日和である。機械の準備を終えて田圃に出て、ざくざくと刈り始める。快調に進行、昨日の不調は安物の麻紐を使っていたことが大きな原因であったらしい。2時間半刈り続けて、紐が切れたのは一回だけだった。
 10時頃、見事に予報通り、どんどんと雲が広がっていき、ぽつぽつと雨が降り始めた。朝の内にしっかり露が飛んでいたので、多少の雨なら乾燥機でフォロー出来ると判断し、暫し刈り続けが、麻紐のロールを使い切ったところで雨が強くなり、稲刈り続行を断念した。刈り取った分の籾を乾燥機に入れようとしたが、電気系統が不調で、今日も職場に行っていたお父んが帰ってくる13時過ぎまで何も出来なかった。何とか調整を終え、今日刈り終えた分の籾を全て乾燥機に投入したが、これだけの面積を刈れば、もっと一杯一杯になっていておかしくない筈なのに、まだまだ余裕がある様子。どうも今年はかなり穫れ高が少なくなりそうだ。自分の家で喰う分を確保する為、出荷も相当減る見込み。

 遅めの昼食を摂り、ベッドでうとうと一休みした後、「肩が凝っているのでマッサージをしてくれ」とお呼びがかかったので、工務店を営む伯母の家へ。リクエストに応えて肩を中心に全身を45分。ビールを頂いて帰る。我慢していた眠気がどっと出て、晩飯で叩き起こされるまでぐっすり寝入る。晩飯の後も軽く睡眠。
 今日録ったどうでしょうリターンズを見たり、日記を書いたり、お灸をしたりしながらいつも通りの夜。

 今日刈り切らなかった残りは今週中の昼間、もしくは週末に刈ることになりそうだ……今週末には聖天山の秋祭りがあるのでお父んがいないのだが>結局お母んと二人で刈ります

〜今日の一枚〜
コメントも思いつきませんて(苦笑)
ネタがないので(以下略)、花壇に咲くサルビア。


10月12日 日曜日

 姉貴に叩き起こされたら11時だった。「何でこんな時間まで起こされんかったのだろう」と思って聞くと、午前中職場に出掛けたお父んが、朝方の準備をえー加減に済ませて出たお陰で、乾燥機が動かず、稲刈りの準備にすら取りかかれていないらしい。稼働率の高いトラクターや軽トラックは兎も角、こういう季節モノの農業機械は、年に数日しか動かさないので、埃が溜まったり錆びたりでどうしても不調に陥りやすいのである。朝飯兼昼飯を喰らい、昼にお父んが帰ってくるのを待って、乾燥機の整備。稲刈りに移れたのは1330過ぎであった。
 コンバインの刈り切れない一番はじっこだけ、鎌でざくざく刈り取って畦に積み、最低限の通路が出来たところで運転席に座る……刈ってる間は真っ直ぐ刈り進めるよう、見通しをよくする為に立ちっぱなしなのだが。以降、休憩なしで延々と刈り続ける。エンジンの振動で腹の肉がぷるぷる震えて大変切ない。少しは何とかしたいなぁと思った27の秋>どうせ家に帰るまでには忘れてるだろう

 稲刈りは神経を使いながらの作業である……季節モノの機械の中でも、コンバインは特にデリケート、且つ危険だからだ。機内のあらゆる場所に溜まる稲藁の屑は、水分を含んでいるので錆びたりベアリングを鈍らせたりとトラブルの元。同時に複数の作業をこなす必要もあるので、パワーも大きく、頑丈な部品も無理をすれば──藁屑のせいで簡単に調子が悪くなって無理をする羽目に陥るのだが──簡単に壊れる。正直、シーズン中全くマシントラブルなしで過ごせた記憶がない。しかも、「切る」「刻む」「巻き込む」要素が満載の機械なので、動いている状態で迂闊に触ると指どころか腕でも足首でももっていかれかねない危険さも秘めているのである。
 更に、このコンバインにはあろう事か水温計がない(オーバーヒートしたこともある)。シューシュー音がしていないか、排気口から白い蒸気が上がっていないか、ボディから伝わって来る熱が酷くないかなどの大変プリミティブな方法で調子を計りながら刈る。刈り取って脱穀を終えた株を縛ってまとめる機構が、縛る麻紐が引っかかって切れてちょくちょく止まるので、その度に降りて直しを繰り返す内にどんどん時間が過ぎていく。広く開けた田圃で見る秋の夕暮はまた格別であった。日が暮れて暗くなり、コンバインの調子も今ひとつになってきたので、半分から刈り残し、18時終了。

 帰宅後、保育園が休みで遊びに来ている甥っ子1号のお守りをしたり、甥っ子を迎えに来た弟と駄弁ったり。明日の予定を立てるべく、天気予報をネットで調べる……午前3時から9時は晴れ。9時から12時は雨。雨が降ると稲が湿って刈れなくなるので、朝イチでコンバインを整備して刈り始める羽目に陥る。

〜今日の一枚〜
カメラ首に下げながら稲刈りしてました……w
建物の邪魔も少ないし、電線もないので見晴らし良好。雲の形も秋の空って感じですな。


10月11日 土曜日 授業 1:臨床医学各論 2:経絡経穴概論

 甚だ不本意な寝方ではあったけれども、睡眠時間ががっちり確保されたお陰で、目覚めは爽やかである……爽やか過ぎて、電車の中で寝付くのに時間がかかるワナ。こんな日に限って土曜日な物だから、観光に出掛けると思しきオバチャンの集団が大音声で喋り出して、更に寝付けなくなるワナ。
 睡眠は十分に取れたので、難しい臨床医学各論もきっちり聞き通せる。2コマ目はちょっとどころではなく怠いのと、明日明後日辺りに稲刈りがある→細々とした準備が待っているはずなので、出席だけ取ってこっそり退出。1時間早い湘南線に乗って埼玉へ戻ることにする。途中、ふっと目が覚めた辺りで、周囲の風景が見慣れない風になっていて「すわ寝過ごしたか」と焦るが、今日は土曜日、明日の午前中は雨との予報で、一斉に稲刈りが進んで、稲穂が姿を消していた為であることに気付いた。明日の今頃はコンバインの上だなぁ、と思いつつ寝直す。

 案の定、帰ったら乾燥機の掃除やら、祖父母の家からコンバインを回収やら、明日の準備が待っていた。甥っ子二人も来ている上、平日業務でバテバテになっている姉貴が子守の戦力にならず、両親と三人でてんやわんやになる。早上がりしてきて大正解>サボりは正当化されません 諸作業は夕方、日が落ちかけた頃終了。両親が戻る前に風呂を焚く。今日は寝落ちする前に入浴出来た。溜まった日記を書いたり、ゲームをしたりする内に夜が更ける。

〜今日の一枚〜
因みにこれ、空振りですw
2003シーズン最終戦勝利&小笠原選手3割30本100打点記念。
プロ野球選手としてはそれほど大きくない体を目一杯に使って、いつでも激しくフルスイング。
このスイングと、そこから生み出される鋭い打球を見るだけでも球場に足を運ぶ価値があります。
仕事を始めたら、速やかにCSを導入して、毎試合見られる環境にしたいものです。


10月10日 金曜日 授業 1:衛生学 2:鍼実技

 シャワーを浴びてさっぱりして家を出たが、昨夜の寝方が今ひとつだった所為かどうにも眠い。電車の中と1コマ目でしっかり睡眠を摂る。お陰で2コマ目の実技はそこそこ集中。
 授業終了後、秋葉原へ向かう。みちケンさんを通じて仲良くなったイタガキさんのご依頼で、今日が発売日というPCソフトを代理購入する為である。発売日だけに正直買えるか微妙かなぁ、と思って焦っていたが、余裕をもって特典付きで購入出来た。任務完了を祝し、サンボで牛丼大盛りを平らげて帰る。

 帰宅して一息吐いた後、先ほど購入したソフトを送るべく梱包(秋田は陸続きなので、ヤマトや日通の営業所に直接持ち込めば翌日午前からの到着が可能)。養生の入った封筒に特典も一緒に突っ込んで封をし、「取り扱い注意」「割れ物注意」「FRAGILE」とシールをぺたぺた貼り付けて、伝票を書いてから家を出る。依託を済ませ、家に帰り着く頃には、もうすっかり真っ暗になっていた。お父んがお出かけ中なので代わりに風呂を焚いたが、風呂がなかなか空かないのを待つ内に寝落ち。目が覚めたら2900>午前五時だろう 二日連続で朝シャワーとなる。

〜今日の一枚〜
周りの緑っぽいのは戦車
2003シーズン・パリーグ首位打者ほぼ当確記念、小笠原道大選手。
デスクトップ……と云うより、ディスプレイ上に飾られています。
プロ野球チップスを久々に買ったら一発でツモりました。狂喜乱舞。


10月9日 木曜日 授業 1:東洋医学臨床論(あマ指編) 2:東洋医学概論

 朝、階下に降りてみると、居間の座卓が炬燵になっていた。朝飯を掻き込み、お灸を据え、外に出ると、ひんやりした空気で肌が引き締まる。秋たけなわ、冬もそう遠くない。
 ドリンクを仕入れに寄った渋谷駅新南口前のローソンに、カフェモカまんなるブツがあった……ネタになると思ったので、一つ食べてみることにする……思ったよりまともな出来である意味ガッカリ>待ちなさい 肉まんのように「ご飯」の一種として食べるとガッカリするけれども、暖かいデザートの一つとして食べる分には美味しい物の部類に入るのではないだろうか。皮のモカ味は一寸余計かなぁ……恐らく、嵌って食い続けている内に気にならなくなる(寧ろこれでないといけなくなる)部類の違和感だと思うが。
 寄り道をしていたので遅刻したかと思った(遅延証明書は確保済)が、名前の順に救われる。180分の授業時間の内、160分は寝て過ごす>昨日の決意はどこ行きましたか

 湘南線に間に合わなかったので、埼京線で赤羽から乗り換え、途中本屋に寄りながら帰宅。洗濯物を取り込んだ後は、部屋の片付けをしたり、漫画を読んだりして過ごす。晩飯はおでん。腹一杯喰ったので激しく眠くなり、部屋に戻ったところで意識が途絶えた。目が覚めたら既に2530。無理に風呂に入って両親を起こすのも忍びない(浴室の隣が両親の寝室)ので、朝になってからシャワーを浴びて済ますことにする。昨日まで麦茶が入っていた水筒にお湯を詰め、梅昆布茶を飲みながら過ごす。

【買い物メモ】
・まんがタイムきらら
芳文社  著:海藍ほか
・鋼鉄の少女たち (1)(2)
角川書店 角川コミックス・エース   原作:手塚一佳  作画:しけたみがの


〜今日の一枚〜
土の酸性度が高い程青くなる、とか。
橘家のはじっこで満開のアジサイ(撮影:10/7)。
……所謂秋アジサイじゃなくて、普通のアジサイ。今年の不順な天候故でしょうか。
咲いてるのはバラックの影で、確かに日当たりも良くなければ水はけも悪いんですが。


10月8日 水曜日 授業 1:解剖学 2:鍼灸実技

 成績も良くないのにぽんぽん休んでいる訳にも行かないので、朝飯を掻き込んで学校へ。1コマ目、いつも通りまったりと過ごしていると、担当のカゲヤマ先生に「橘君は私の話が終わると起きるなぁ」と嘆かれる。

 2コマ目の実技を終えて教室に戻ると、放課後にも関わらず、担任のナガイ先生がいらっしゃっていた。先生の授業がある月曜に休んだので、成績表を持ってきて下さったのだった。大変香ばしい成績でがっくり。圧倒的に下から数えた方が早い。一応、2年期末までは真ん中くらいだったんだがな……流石に少し凹む。凹み出すとどんどん凹んでいくし、漠然とした不安がとぐろを巻いて、黒く大きく胸の中に広がっていく──正直、奴が逝ってしまってからの今半期は、勉強に身が入っていなかった。今回だって、これといった努力をするでもなく、皆の温情に縋って集めた資料で、やっつけ仕事のテスト勉強だけでどうにか追試を免れたに過ぎない。こんな事で国試はちゃんと通れるのだろうか。国試に通らなければ、来年師匠の所で使って貰うという話も、並行して大学の卒業を目指すプランも滅茶苦茶である。いや、仮にちゃんと受かったとしても、こんな知識のなさでは師匠に失望されてしまうのではないだろうか──等々。
 ……と、5年前なら、そのままずぶずぶ鬱モードに嵌って、学校から足が遠ざかったはずである。ここでまた、甘い完璧主義に浸って逃げてしまったら、あの苦しんだ日々で何も学ばなかったことになる。 どんなに切羽詰まったって、私のありようの根本的なところが簡単に変わってくれる訳がない。ならば、私のありようの中で、前向きに、目の前の問題を一つずつ解決していけばいい。今までだって、全体的にはボロボロなのに、ひとつふたつの取り柄だけで何とかしてきたじゃないか。大体、まんべんなく胸を張れる成績で威張り散らしていたのなんていつのことか。無理して今から満点取れるようになろうなんて無理だし、無駄だ。まずは最低限、国家試験に受かる程度には勉強しようか。それ位出来ない訳じゃないんだから。アレだけ勉強に身の入らない半期を送っていて、追試一切なしで乗り切れたじゃないか。残念とか凹んでるとか、そういうのはそれ相応の努力をしてる人が言う台詞だ……と、取り敢えず持ち直す。久々に引っ張り出してきた「マリ見て」を読みながら籠原まで。

 家に着くと、従妹と叔母さん、お母んが玄関先でおしゃべりをしていた。皆で祖父の見舞いに行き、今から各々帰る/仕事に行く所なのだという。わんこに餌をくれ、三人を見送ってから靴を脱ぐ。腹に収める物を探そうと台所へ直行すると、シンクに洗い物が山積みになっていた。帰ってきて夕飯の支度をするのにこれではやる気も失せるだろう、と思って、軽く腹ごしらえの後、シンクに立つ。洗い物が粗方片付く頃、またしても「輝く(中略)病」(10/2日記参照)発症。長年の油汚れがべったべたに固まっているフライパンの蓋を、猿のように延々と磨き続ける。

 晩飯の後、いつも通りネットを彷徨しているとみちケンさんが現れた。「成績悪くて凹んでますー(苦笑)」と言ったら。

みちケンさん:へこむとかショックとかは普段勉強をした人が言うせりふですが?(笑)」

みちケンさんもそう思いますか。ちゃんと見てる人は見てるし、こうやって良い意味で突き放してくれるのは有難いなぁ、と思った。お陰で大分吹っ切れる。

〜今日の一枚〜
おすわりを覚える気配なし。
ネタがなくて困った時は動物、というわけでななこ。
餌を持っていくと激しく走り回った挙げ句、後ろ足だけで立って皿の中を覗き込みます。
見てて面白いのでおあずけを喰らわします>ひでぇ飼い主だな


10月7日 火曜日 自宅学習日

 今日は期末試験の実施日、追試対象でない私にとってはお休みである。今日は何をしようか……と思っていると、お母んに呼ばれ、苗箱の洗浄を命じられる。7月頭に田植えをして以来、3ヶ月の間、汚れたまま野積みされ、放ったらかしになっている苗箱である。その数、180枚以上。勿論、いつかは片付けるべき物であるし、穀潰しなりに家業は手伝いたいと思ってるから、作業自体はやぶさかでないのだが……

橘屋:苗箱洗いって、暑くて水が気持ちいい時期にやるもんじゃない?何でこんな秋風吹く10月にする訳?」
橘母:忘れてたから。放っといても良かったんだけど、積んどくと稲刈りの作業の時邪魔になっちゃうでしょ」

この人も存外いい加減である。午前中は見性院さんに御邪魔する予定なので、午後の作業を約束して家を出る。
 見性院さんには午前9時一寸前に到着、今日が第1回目という坐禅会に参加する。初体験の坐禅は、もっと苦しいものかと思っていたが、やってみるとあっという間で、40分近く座っていたという気は全くしなかった。「坐禅は苦行じゃないんですよ」とは副住職の言。坐禅の後、本堂のお片づけをお手伝いしてから辞去。

 昼前に戻り、暫く仮眠を摂った後、お母んに叩き起こされて、約束の苗箱洗い。日も出ていなかったが、風も殆どなく、ざぶざぶと洗う。広い土地を耕す専業農家なら機械式の洗浄機があるのだろうけれど、零細兼業農家の哀しさ、手動なのでジャバジャバと水は撥ねるし、何より疲れる。作業風景を(三脚にタイマーで)撮影しながら、2時間掛けて洗い終わる。お父んがお寺の旅行でいないので、代わりにわんこに飯をくれ、散歩に連れて行ってから横になった。
 横になってぼーっとしていると、1620頃、電話が鳴る。受話器を取ると、カウンセリング担当のヒコサカ先生である……今日がカウンセリングだったのをすっかり忘れてた。クリニックのシステム上、本来であればキャンセル料を払うべき所、「今日は電話でのカウンセリングって事にすれば、キャンセルにはなりませんから」という先生のご恩情に縋り、20分程電話でカウンセリング。ヒコサカ先生済みません(平謝)

 夜、お父んがいないのをいいことに、お母んと姉貴と3人で熊谷市内の中華「永華」に飯を食いに行く。何にしようか悩みながら、結局条件反射でチャーハンを頼んでしまう。美味いからいいけど。仕事帰りの弟の為に鶏唐揚げを包んで貰って帰る。
 帰ってからは風呂を焚いたり、姉貴のあん摩をしたり。風呂から上がると、若干風邪っぽい感じがするので、必要そうな栄養やビタミン・ミネラルをたっぷり摂って、早めに寝る。

〜今日の一枚〜
ピントが花じゃなくて後ろの雑草に合ってるよ(汗)
たった二輪だけ、ぽつんと咲いていた彼岸花。わんこの散歩中に発見。
彼岸も半月過ぎて、色もやや褪せ気味だけれど、力強く咲いていました。


10月6日 月曜日 授業 1:リハビリテーション医学 2:生理学
 3:東洋医学臨床論(鍼灸編) (全休)


 ……眠い。とにかく眠い。疲れが翌日に出るのは喜んでいいことなのか。何とかシリアルを掻き込んで朝飯は摂ったのだが、結局起きていられずそのまま沈没。夕方まで断続的に睡眠。

 甥っ子たちに叩き起こされて起き、晩飯を食い、姉貴にあん摩をした後は、玉露園の梅昆布茶を飲みながら日記を書く。旅行の後で書くことがいっぱいあって、とてもまとめ切れなそうな気もしてやる気も失せかけるが、ここで踏ん張って溜まった分を処理しないと、雪達磨式に未処理分が増え、結局日記の更新が困難になっていくのは、今まで何度も体験済みである。途中何度も挫折しかけながら、どうにか書き上げる。

〜今日の一枚〜
コメント要るかい?(笑)
一日カメラも触らず、ネタもないので(以下略)
小松空港で羽田行を待つ間、喉が渇いたので売店に行ったらこんなのが。
流石松井師匠、石川の生んだビッグヒーロー。


10月5日 日曜日 北陸遠征第2日目

 朝7時、心地よく目が覚める。永平寺参りを済ませてしまっているので、急ぐ必要もなく、のんびりとシャワーを浴び、髭を剃り、着替え。朝食のバイキングも美味しかった。腹一杯食べる。
 一日フリーになったので、「兼六園を散策した後、美味しいものを食べ、風呂にでも入って帰る」と予定が決まる。一杯の腹を抱えて、まずは兼六園と金沢城公園へ。木々の美しさ、水の配置の巧みさに目を奪われつつも、スケールの大きさに感嘆を禁じ得ない。広さ、手入れの行き届き具合、今日のこの日まで営々と手入れされ続けてきて、これからも手入れされ続けて行くであろう事──流石百万石、饅頭が美味いとかいってるところの10倍もあるだけのことはある>なんだそりゃ たっぷり楽しんだので、城下の物産館で土産物を補充して、金沢を後にした。 

 時間的には昼飯が先でも良かったが、食べてからの入浴は胃腸に悪いので、先に風呂に入るべく、片山津温泉へ向かう。金沢市内を出るや、トンチキなナビゲーションに悩まされる。ポインティングが曖昧なのか、突然自機位置が山の中やら湖の上やらになったり、曲がるべき角に差し掛かるまで案内が出なかったり(無論曲がり損ねた)、案内も曖昧でどっちに曲がったらいいか分からないことがあったり。ナビゲーションシステムのナビゲーションが必要な始末(担当:弟さん)。どうにか片山津までたどり着いたが、あまりの寂れっぷりに一同驚愕。日曜の昼間だというのに、辺りには人影もない。立ち寄り湯をやっているというホテルも、それなりに大きな建物なのに、ロビーに電気さえ点いてない。男湯は私と弟さんの二人で文字通り独占状態であった。露天風呂・内湯とたっぷり堪能したが、遂に我々以外の客を見なかった。聞けば、女湯も全く同じ状態だったらしい……単純にオフシーズンか、団体さんでみんなどこかに出掛けていたことを切に祈る。

 温泉を満喫したので、次いで、美味しい磯料理が食べられるという石川県橋立へ向かう。石川に入るなり、交通マナーが守られているように感じたのは気のせいか。かつて北前船で栄えたという橋立は、海沿いのどこにでもあるささやかな町であった。るるぶに載っている目指す料理屋が昼過ぎで閉店しているようなので、手近でよさげな料理屋に入ってみる。アイドルタイムに入りかけで、他に殆ど客が居らず、しかもメニューなし(全てセットメニューとのこと)で多少びびったが、全て杞憂で、実に美味しかった。魚が比較的苦手な私が、何の苦もなく平らげることが出来た程である。特にメギスの唐揚げが絶品であった。冬にこの地方を訪れるなら、是非もう一度来てみたい店である。お奨め。
 食後、レンタカーの返還予定時刻まで大分あったので、東尋坊へ足を伸ばす。さんざ岬巡りをしてきたものの、こういう観光地観光地したところを廻ったことが殆どないので、人の多さに驚く。岬の景色を堪能し、ソフトクリームを味わった後、トンチキなナビに悩みながら小松へ向かった。
 帰途、道路脇の看板にこうあった──「福井の運転マナーを他県でも!」
──頼むから止めてくれ。

 小松へ戻ってレンタカーを返し、レンタカー屋に空港まで送ってもらう。帰りの便はB747-400、早めに手続きできたお陰か、窓際の席を取ることに成功。どうも最後の1席だったらしい。小学生を通り越し、幼稚園児のように窓の外の景色に見入る。離陸は丁度夕暮れ時で、雲を突き抜けて出た上空には、沈んだ夕日が残した橙色と、深い藍色のコントラストが広がっていた。東京に近づき、厚い雲の下に降りると、一面の夜景が広がっていた。カメラに収めながら、「この光一つ一つの下に人が居て、そのひとなりの人生を送っているのだなぁ」と不思議な気持ちになった。羽田へは南側からアプローチ。窓の外には東京ビッグサイトが見えた──仕舞いかけていたカメラを出し、夢中でシャッターを切る。満足の内、初めての空の旅、往路も無事終了。
 手荷物を受け取った後、空港内の中華料理屋で晩飯。ご飯御替わり自由で大満足。空港内で弟さんと別れた後は、お母さんと藤原のことをぽつぽつと話しながら上野まで──また一つ、息子さんの為にしてあげることを果たせて、お母さんも少し気持ちが楽になったのだろうか、色々とお話ししてくれた。北陸まで行った甲斐があったな、と心から思った。私も、来年、時間を作って四国へ御遍路に出ようと思う。また車で旅をしたい、と思う気持ちと同じくらい、奴と行きたくて結局行けなかった所へ、奴と一緒に行って、供養とは行かないまでも、気持ちを少しずつ整理していきたいと思うから。ある程度この人たちの影響ではあるが。
 付き合わされる予定のタナカ君は時間とお金の準備をしておくように>私信

 北鴻巣でお母さんと別れ、籠原からトルネオさんを運転して無事帰宅。お母さんから「お家の人によろしくね」との言伝とともに預かったお土産を開陳し、ざっと旅の話をした後、自室に戻って荷物を解き、部屋着に着替える。疲れていたが眠れず、怠さを覚えながら、ぼーっと過ごす。ただぼーっとしているのも辛かったので、この二日間に撮った画像をチェックする。光線を十分に味方に付けられず、今ひとつの写真が多い中、そこそこのもぽつぽつと有り安心する……と、突然真っ暗な画像が5枚ほど続く。順番から見ると、ビッグサイトを撮った分である。あれだけの夜景であるから、最悪でもぶれて滲んだ灯りくらいは写るはずである。事実、その他の夜景はぶれながらも写っていた──結論、一度仕舞いかけたカメラからレンズキャップを外し忘れていたらしい。がっくり。

【買い物メモ】
・アイシールド21 (5)
集英社 ジャンプコミックス   原作:稲垣 理一郎  作画:村田 雄介


〜今日の一枚〜
また窓際で見たいですね
雲海を抜けた上空で撮った一枚。綺麗だったのでいつもより大きめの画像で。


10月4日 土曜日 北陸遠征第1日目

 今日明日と、我が畏友藤原の霊を安んずべく、お母さん・弟さんの永平寺行きに同伴して北陸を回る。現地では、レンタカーを借り、私が運転することになっている。(お母さん「私、知らない土地で運転するとパニックになるから」 弟さん「学部生の時に免許取って以来一度も運転してませんが何か」)

 旅行の前の日でもぐっすり眠れる方なのだが、今日はどうにも眠りが浅い。悪友と二人でなら兎も角、そのご家族を案内してドライバーの任を果たすと思うと、責任感からか緊張も一入である。9時には羽田に着けるよう、0615過ぎに家を出る。途中で藤原のお母さん、弟さんと合流し、概ね予定通りに到着。
 この歳まで遠出はことごとく自動車だったから、実は飛行機に乗るのが初めてである……27にもなって。今まで羽田にはさんざ出掛けたが、全て出迎えか見送りだったから、出発口の向こう側も初めてで、見る物触る物全て新鮮である。まるで小学生のように目を輝かせ、搭乗直前まであちこち興味津々で観察したり、写真を撮ったり……2(以下略)
 小松行きの飛行機はB777-200、発着待ちの飛行機が混み合っていて、若干遅れて羽田を飛び立った。窓際の一つ内側の席から、眼下に広がる景色に見入る…(以下略)。気流の所為か微妙に揺れ続け、微かに酔い始めた頃、うまいこと小松に到着。

 小松空港近くのニッポンレンタカーでこの二日間の脚を受領する。シビック・フェリオ、しかもナビ付き。今日の予定は大まかに「昼に越前そばを食べてから、金沢でホテルにチェックイン、町中を歩いて色々見物し、夜には飲み食いして締め、明日朝の永平寺参りに備える」と決まる。早速、副住職に教わった越前そば屋の情報をナビに入力して、意気揚々と出発した。そして、インターチェンジに入り、「←福井」「金沢→」の分岐に差し掛かった時、漸く気付く……越前って福井じゃんか。結局、勢いで福井方面へ。地図で見ると、問題のそば屋はかなり永平寺近くであることが判明。行き当たりばったりで予定変更、そばを食ってそのまま永平寺に向かうことにする。

 北陸道は大変快適に流れていて、あっという間に福井に着く。一般道に降りるなり、ウィンカーも出さずに車を急停止させて路肩に寄せ、知り合いと話し出すおっさんに出くわす。以降立て続けに、道路の真ん中に突っ立って運転手と話をするおばちゃんを避け、道の真ん中を走っているシニアカーを避け、まるで左右を確認せず飛び出してくる自転車を避け、右側通行の3列横隊を崩さないでこっちに向かってくる自転車を避け、前の車を強引に抜かして突撃してくる対向車を避け、また道のど真ん中を走るシニアカーを避けする内、「福井県人はゴーイング・マイウェイで車が走っていようが何だろうが構わない。故に危険」と学習する。どいつもこいつも周り見てねぇんだもん。
 高速を降りて15分でへとへとになりながらそば屋着。越前そばは大変美味しゅうございました。かなり有名な店らしく、狭い店内はサインやら写真やらで溢れていた。

 そば屋を出、再び恐怖の福井の道を行き、永平寺に到着。副住職が手を回しておいて下さったので、門前の土産物屋に駐車場を確保できた。山内は観光客が多かったものの、自然に囲まれ、山の斜面と一体化して佇む建物に不思議な安らぎを感じる空間だった。湿気を含んだ涼しい空気に肌が引き締まる。山内をぐるっと回り、あちこちで彼の冥福を祈った。お母さんが満足されたようなので何より。駐車場を提供してくださった土産物屋で歓待を受け、お土産を購入して、永平寺を辞した。

 今回の旅最大の目的を果たしてほっとしたか、金沢への途上、眠くて眠くて堪らなくなる。居眠り2歩手前で何とか踏みとどまり、サービスエリアで休憩を取って事なきを得た。
 駅前の全日空ホテルにチェックインし、荷物を解いて一息吐いたところで、フロントで紹介された呑み屋へ。地元で採れた旬の材料を活かしたおつまみが大変美味しく、酒も旨くて大満足。普段、家ではゆっくり呑むことがないので(両親&姉貴に呑ませ、運転手を残す為)、気持ちよく酔っぱらうまで呑む。余りに気持ちよく、部屋に戻るなり、シャワーも浴びず寝落ち。午前3時頃目が覚めたが、お二人を起こすのもアレなので、朝になってから汗を流すことにし、着替えだけしてまた横になった。

〜今日の一枚〜
すいませんごめんなさい(爆)
山あいに佇む永平寺は、大変綺麗なところでした。一度は行くべき素晴らしい場所です。
ですが、カメラマンの腕が悪くて、満足のいくような写真がありません。済みません(平謝)
上の風景、もっと詳しく見てみたい方はこちらを(山内で撮影)。


10月3日 金曜日 授業 1:衛生学 2:鍼実技 (全休)

 朝から微妙に腹が痛い。取り敢えずは学校に行くべく、飯を食って支度を続けたが、痛みは増すばかり、電車に乗るのも厳しそうである。明日から、藤原のお母さん・弟さんと永平寺へ赴くことになっているので、予定に支障があっても面白くないし、どうにも行き甲斐がない金曜授業なので、そのまま寝込んでしまうことにする。横になっているとだいぶ痛みも楽になり、そのままお灸をして、更に楽になったところで暫く寝ることにした。目が覚めた昼前には痛みがなくなっていた。起き出して、洗い物を片づけたり、錆びて朽ちた浄化槽の蓋を取り替えに来てくれた業者さんの応対をしたり。

 夕方、お母んから携帯に電話。朝から喉が痛かったところ、熱が出たので今から帰るから、病院まで連れて行って欲しいとのこと。帰ってきたお母んの様子を見、簡単な問診をしたが、やっぱりただの風邪のようである。時間潰しの本を持って、掛かり付けの診療所へ。比較的空いていたようで、新書を半分ほど読み進めたところでお母んは戻ってきた。帰ってからは、お母んに布団を敷いたり、風邪が伝染って明日に差し支えがないよう、しっかりと手指を消毒したり、養命酒を飲んだり、お灸をしたり。

 さて、永平寺に赴こうというのに、坊主頭が中途半端に伸びていて、大変みっともない。お母んが寝込んでいるので、弟に来て貰って頭髪を刈る。バリカンの一番短い刃で、青々とした仕上がり。

橘弟:お寺の人と間違えられたり、修行道場連れて行かれたりしないかそれ」
橘屋:こんなデブな修行僧はいないから大丈夫」

 深夜、日記を書いていると、唐突にキーボードが殆ど入力を受け付けなくなった。あろう事かマウスの挙動も妖しい。他のパーツがおかしいなら兎も角、入力デバイスが逝くと、その後の復帰が著しく困難になるので、激しく焦る。龍さんのアドバイスの下、BIOSを呼び出したり、ドライバを入れ直したりして、数度の再起動の後、何とか無事復帰する。
龍さん:そろそろメモリとかヘタレてるのかもねぇ」(註:現在使用している自作機の中身は、ほぼ龍さんの旧マシンから移植された物)とのお言葉に、出来るだけ早い時期のマザーボード・メモリ・CPU(ついでにHDD)の換装を決意する。次の契約で購入するつもりだった、スピーカーの資金を充てる目算。

◎橘屋主人は、10/4・5と、藤原家の人々を案内して永平寺・金沢へ行ってまいります。諸般の事情により、北陸までの交通手段が飛行機となりますので、無事をお祈り下さいますよう。彼の遺した物の整理が済んでないので、何が何でも無事に帰ってきますが(笑)


それでも念の為。龍さん、タナカ、そして弟よ、何かあったら部屋の片づけを宜しく(爆)


〜今日の一枚〜
松井の活躍をニュースで観るデブ坊主(27歳独身)
日記本文中通り、明日からの北陸遠征に備えて丸坊主の後ろ頭。
赤ん坊の頃の寝相が悪かった為、頭蓋後頭部が激しくいびつです。
髪を伸ばして隠した方がナンボか見た目には良いんでしょうけれども、楽なんですよね、丸坊主。
洗うのも乾くのもあっという間。寝癖も気にならないし。


10月2日 木曜日 後期始業式

 我が校では、式典の日は「出来るだけ」スーツ、と言うことになっている。塾講師時代にすっかり手が覚えてしまったやり方でネクタイを締め、滅多に着なくなったスーツを着込み、家を出る。
 いつもの時間に学校に着くと、教室内は閑散としていた。三々五々集まった頃合いを見て講堂へ行き、余り前でなく後ろ過ぎない適切な席を確保し、校長先生の滑らかな弁舌が紡ぎ出す訓話をたっぷり30分以上頂戴する。式が捌けた後はHR。最後の半期ということで、担任としても色々伝達しておくべき事があるようで、思いの外長引き、ギリギリ1121の湘南線を捕まえられなかった。時間が中途半端なのをいいことに、秋葉原を経由して、本屋、ゲーム屋、サンボと廻りながら、上野発籠原行に乗る。籠原で駅員に起こされるまで、ぐっすり寝こける。

 帰ってみると、台所に大きな発泡スチロールの空箱が置いてあった。発送元を見るとお父ん名義で福井県から……旅行の土産に海産物を買って送ったのが届いていたようだ。何があるかなぁ、と期待に胸を躍らせて冷蔵庫を開けると、入っていたのは保冷室いっぱいの烏賊だった……ナンボ烏賊が好きだからってこれは多過ぎやしないか。我家で喰う分ならともかく、余所様へのお土産も全部烏賊なのか。らしいと言えばらしいのだが、こんな息子の父だけに、一寸変わっている。もう少し漁ると焼海苔(甥っ子共が何故か大好き)やシシャモ(私以外みんな大好き)もあった。期待したような品は遂に出てこなかった。

 と、お母んから「仕事が長引いて帰りが遅くなるから、代わりに流しの洗い物を済ませてくれ」とのメールが届いた。どうせ暇には変わりないので、腕捲りしてシンクに向かうと、スポンジ置きに「激落ち」が置いてある。衝動的に、藤原から伝染された「輝く性質のある物体は何でもピッカピカにしたくなる病」が発症。1時間以上延々と、皿の裏の長年に渡って固まった油汚れやら、くすんで薄ぼんやりしたグラスやら、錆の浮いた包丁やら、キチンシンクやら、片っ端から擦って擦って擦りまくる。へとへとになったところで終了。

〜今日の一枚〜
文字通り撮影。
昇る朝日を背に稲穂……に落ちる自分の影を撮影。
短い筈の脚が大変長う写ってございます>長い胴はもっと長く写ってるだろう
稲穂をカメラに収められるのも、後2週間と言ったところでしょうか。


10月1日 水曜日 自宅学習日

 日記更新を再開して、何とか一月続きました。この調子でのんびりやっていこうかと思います。お暇な方はどうぞおつきあい下さいませ。ついでなので冒頭の口上も書き換えてみたり。

 今日も昨日に引き続き、わんこを引き連れ払暁散歩。昨日より意識して時間をずらして、日が昇った直後の風景を撮る。現像代を気にしなくて済む分、遠慮なくシャッターを切れるのが有難い。ありもので朝食を摂り、姉貴を送り出してから洗濯物を干し、さぁ横になろう……というタイミングで、携帯が鳴った。

スズキさん:橘さーん、今日学校ないの?俺、来ちゃったんだけど」

今日は自宅学習日(お休み)です。スズキさんが凹むほど全力で笑う。腹の底から気持ちよく笑って、心地よい疲労感の中、横になる。

 昼過ぎと15時過ぎに目が覚めたような記憶があるものの、意識がはっきりしたのは19時前だった。既に表は真っ暗で、洗濯物は夜露でやや湿っていた。仕舞うのを諦めて、物干しごと屋根の下に移す。19時半からお父んの名代で、地元の集会に出席。若輩者の代理が口を出すべくもなく、1時間たっぷり話を聞くだけ聞いて帰る。
 戻ったら姉貴が帰っていて、仕事帰りの弟もまもなくやってきた。姉貴が買ってきた惣菜で、姉弟3人揃って晩飯。食後、風呂を焚いたり、姉貴にあん摩しつつ「陰陽師」を観たり。弟と二人で蘊蓄を垂れ流し合う。

 あん摩を終え、たっぷり遊んできた両親を熊谷駅まで迎えに行った後は、いつもの如くだらだらと過ごす。折角の休み、部屋の片づけをしようという目論見は崩れたものの、休養は十分に摂れたので、また明日から頑張れそうである……そもそも、そんな疲れるようなことをやっているわけではないけれども。

〜今日の一枚〜
今年は今月半ば辺りの見込み>稲刈り
刈り取りを控えた稲穂の海の向こうから昇る朝日。
麦と違って、刈り入れ時になっても葉に緑味があるので、
「一面の金色」とはなりませんが、これはこれで風情が。
朝露に濡れ、香ばしさと瑞々しさを兼ね備えた、稲穂独特の薫りが鼻腔に飛び込んできます。

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