【スタート】
今回も長女にスタートを任せた。これからの人生「緊張」という2文字に負けないようにと親の願いを込めての
ことである。72選手のいるなか、半分以上は楽しく走る雰囲気の中、30番手くらいで1.33kmの1周を回って
きた。まずまずの走りで親も満足である。よしよし。そんな中、同様に子供をスタートさせほっとしているお父
さんや、たった1周でパンクに見回れ、大忙しのお父さんもいた。5周の約束で周回をたんたんと重ねてくれる
子供であった。
【1回目の交代】
きっちりとしたタイムで周回を重ねる長女の走りに一安心。次女のお遊びの相手を少々こなし子供たちを飽きさ
せないように残り3時間を有意義に過ごせるように配慮。自分の準備が若干遅くなった事もあり、もう1周と合
図を出し、6周回をさせる。まだ、始まったばかりなので笑顔で追加OK。交代エリアで長女を待ち、本格的に
ダッシュをかける。冒頭にも宣言したとおり自分にとっては、今年のシーズンインの練習。妥協を許さず「がん
がん」行った。きついコーナーも実践を踏まえぎりぎりの角度で攻め込む。また路面を呼んだライン取りなどで
きることはすべて実践を見据えての練習。速度は40km〜45kmと超高速で10周回をこなし各選手のだい
たいのレベルを見極める。集団で走っているグループが2つほどあったが、レベルが若干違うため、かなりの速
度差で抜き去る。数回はついてきたが、すぐにちぎる。こんな相手を意識した走りこそ実践を踏まえた練習であ
る。そんな自分は「絶対前は引かせないぞ」「ちぎる」か「一人前を引く」を実践していたのである。
【2回目の交代】
約1時間、長女も体が冷えていて走りたそうである。じっと周回を重ねる父のサングラスごしの表情を真剣な眼
差しで見つめる。30km約20周回走ったとこで残り3周の合図を出し準備させる。23周回でピットエリア
で交代。「5周は走るよ!」と元気よく飛び出していった。子供には楽しく走れることを体験させなくてはいけ
ないため、つらくなるぎりぎりのとこで交代できるよう長女走る距離は自分の意志で決めることにさせていた。
久々の大汗に、全身びっしょり。正月には珍しい気温が15度近くもある。ロビロン素材のインナーウェアは見
る見る乾いていき、次の交代に備える。お湯を沸かしコーヒータイム。そんな中約10人くらいの集団が形成さ
れているのを確認。次の交代はこの集団の先頭にでれるよう、交代のタイミングを計算し始める。ま、そんなに
神経質にならなくても、全快で追いつけばいいことである。が、何事も練習!練習!気合いが入る。長女からの
交代指示がある。準備に入るがコーヒーが飲み終わらないためねまたもや1周追加の6周回を走らせ、ピットエ
リアで交代をする。体調を聞き問題ないことを確認。ラーメンが大好きな長女のために準備をしておいた機材で
食べるように話した。そのため今回は少し長めに走ることになる。体も温まったころ(30周回ころ)集団に追
いつく。すぐさま抜き去ったが、集団はぴったりマークで完全につかれる。風もでてきており、一人で逃げるに
は難しい状況であるため、せめて先頭を死守する走りに専念。3周約4km走ったとこで、先頭を引く人間が現
れる。「やるなお主」なんて感じで、すぐさま合図をして2番手に入る。が、彼も半周もしないうちにSpeed-down!
とっさに先頭にでてペースをあげる。集団内ではちぎれて行く選手がぽろぽろ出始めている。いつもレースで自
分が遭遇している状況である。やっぱり先頭は気持ちがいい(^o^)比率で10:1くらいの割合でがんがん引まく
る。5周もすると、ちぎれ組をラップするような勢いであった。多少は集団に助けられながらイニシアチブを握
ったまま先頭でペースをあげる。ほとんどがインナーで踏むような風が吹く中、アウターでスピード維持に集中
する。残り1時間。早く長女に代わらないと最後の距離調整ができなくなる。が、まだ、ラーメンを食べている
ので、ここで距離を稼いでおくこととした。長女に交代する。が残り時間を考えるとそんなに走らさせることは
できない。「3周で交代だよ」と告げ、交代。今回はシューズを脱がず、次の交代に備える。体もびっしょりで
あるが、冷えないようにtakamura監督からいただいたスタンディングコートで暖める。
【3回目の交代】
きっちり3周回で交代し、残り時間40分程度を力の限り走り、100km走破を目指す。このころから北風が
強く、西コースは前方からの風でギア3枚くらい違うくらいきつかった。が、先頭で走らないと、集団は一気に
減速してしまい、先頭で走ことをおきまりのように引きまくる。が、心拍は175〜180安定できつい状況で
ある。半周休んで5周くらい引くことに専念しようと思い戦略を切り替える。これが100km走破する最後の
戦略である。が、集団は、先頭からおろしてくれない。「前引いてください」とお願いされる。う!まいった。
前半がんがんいってたのでまだまだ余裕があると思われているようである。皆自分を利用する走りに切り替えて
いる。悩むとこだが、であれば、行くしかない。今の自分には「引き下がる」文字は見えないのである。ボトル
最後の3アクションを飲み干し、ギア倍数をかけ再度戦闘開始。心拍は185で本日MAX!後半にMAXがでるとい
うことは、まだまだ、追い込んでない証拠自分の戒めを厳しくされにペダルに力を入れる。残り10分。2人で
90km。ペースが落ちる中、100km走破は厳しくなった。が、最後の挑戦をすべく、ダンシングで向かい
風セクションをこなす。心拍は180から下がらない。そんな中ゴール。TOTAL97km。前回80kmに比べ
ればコース設定が優しくなったとはいえ、かなりの出来映えである。参加者全員に惜しみない拍手が送られるの
もこの大会の特徴である。