
朝4時に目を覚まして窓の外を眺めてみると、昨夜降り始めた雨は幸いなことに止んでいました。 しかし天気予報で
は一日中雨。 降り出す前に少しでも距離を稼いでおこうと、買っておいたパンをかじってすぐに走り出したました。

走り出すのを見透かされたように、すぐにポツポツと雨が降り始め、30分もしないうちに本降りとなってしまいました。
気休めにコンビニで補給がてら公衆電話で天気予報を聞いたところ、道内では大雨注意報が出ているところもあり絶
望的状況。

国道238号を走っていると、道の脇にサイクリングロードを発見。 廃線となった旧国鉄湧綱線の軌道を利用し、常呂
間網走常呂自転車道(オホーツク自転車道)で、網走市内からサロマ湖畔まで整備されているそうです。 トイレや休
憩所もあり、快適なコースでした。

サイクリングロードは国道よりも海側を通っているので、オホーツク海沿いから能取湖まで風景に顔をこすり付けるよ
うに走ることができました。 次は青空の下で走りたいっ!

サイクリングロードは網走方面に行くため、途中で道道104号に乗り換え。 雨はますます強くなり、道路脇も冠水し始
めました。 自転車は道交法では軽車両として扱われるため、本来は道路の左端を進まなければなりませんが、美幌
町に入ると、とっても広い歩道があったので、緊急避難措置として通行させてもらいました。
天気がよければ、3年前に寄った津別町の西洋軒さんで昼食をとり、津別峠(749m)を越える予定でした。 この雨で
峠からの眺めも期待できず、峠に向かう激坂も辛いだけ。 安全も考え標高の低い美幌峠(490m)を越えて弟子屈
側に行くことにしました。 念のため、JR摩周駅の待合室に設置されているインターネット用に無料で設置してあるパ
ソコンで津別峠のライブカメラをチェックすると、画面は霧のため真っ白で何も見えていない状態でした。

国道243号。 津別町から津別峠に向かった時と比べると、車両の通行量が多くサイクリングとしてはもう一つで
したが、ところどころで北海道らしい眺めに遭遇できました。

美幌町内では道路脇にところどころ避難小屋が設置されていました。 冬の吹雪に備えたものと思いますが、こういっ
た天気ではとってもありがたい施設です。 お邪魔して、携行食をかじりながら休憩を取りました。

峠への勾配は5〜7%程度でそれほどきつくはありませんでしたが、降り続く雨と向かい風でモチベーションは下がり
っぱなし。 峠では何も見えないばかりか風も強く、自転車で下れるのだろうか心配になるほどでした。
展望台レストランで、カレーとコーヒーを注文。 濡れた身体で申し訳ないので、お店の方に古新聞を拝借して敷いて
イスに座りましたが、気にしなくて構いませんよ、と大変親切にしていただきました。 カレーはホタテを煮込んでダシに
しているとのこと。 たいへんおいしくいただきました。
大休止のあとも相変わらずの天気が続いていました。 濡れたホイールでブレーキも効きが甘いため、試しに止まろう
としてもズルズルと進んでしまいます。 ブレーキレバーを握りっぱなしのため、雨のためブレーキシューが見る見る減
り、途中で交換するのは嫌だなぁと心配になるほどでしたが、何とか弟子屈側まで下りきることが出来ました。

弟子屈に入ったところでようやく雨が上がり、ほっと一息つけました。

16時に弟子屈町のうさの森に到着。 若いご夫婦が切盛りされている、とても綺麗な宿です。今回で3度目ですが、
部屋にテレビがなく、ゆっくりと休むことができます。 早めに到着したので、とりあえず宿のかけ流し温泉にゆっくりつ
かり、身体の芯から暖まりました。
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