6時過ぎに起きて風蓮湖畔のすぐ脇にある宿の玄関を出ると、丹頂鶴のつがいが目の前にいました。 近くにいた年
配の方が餌付けをしているのかもしれません。驚かせないようにしばらく見ていると、ゆっくりと対岸へと飛び去ってゆ
きました。 今回の旅はびっくりするぐらいに幸運が続きます。
7時前に出発して10分ほどで春国岱(しゅんくにたい)に到着。オホーツク海と風蓮湖の間にある広大な湿地帯で、
たくさんの野鳥や渡り鳥が集まり、ラムサール条約にも登録されているそうです。湿地には1.5kmもの距離に木道
が作られています。
誰もいない木道を散策していると、野鳥が食事をしたと思われる貝の残骸を発見。 木道の下の湖面を覗き込むと、
実にたくさんの貝が生息していました。
根室市街に入ると看板はロシア語表記に。 花咲駅に立ち寄った後、花咲港に。港のカニ屋さんで、朝食に朝茹での
花咲カニを1杯食べました。1500円で大振りのカニとおまけに秋刀魚を出してくれました。
カニはおいしいのですが、食べるのに時間が掛かり予定が遅れてしまうのが玉に瑕。少々長居になってしまいました
が、幸い今日も追い風。 順調に距離を稼げました。
道道142号、通称北大西洋シーサイドラインの風景。根室から初田牛までの区間は、松や白樺の深い森が続きま
す。少しずつ風景が変わってゆくので、自転車で走るにはとても気持ちのよいところです。
根室本線の初田牛駅を左折すると、やがて牧場の向こうに太平洋が見えてきます。この劇的な風景の変化に出会え
るので、何度も足を運びたくなる場所です。
丘を越えるたびに太平洋を望む美しい風景が広がります。海岸線では、オジロワシが悠然と飛んでいました。
途中にある北大西洋シーサイド乗馬クラブの近くで、乗馬を楽しむ人たちとすれ違いました。挨拶をすると、みなさん
笑顔で答えてくれました。
馬が放牧されている恵茶人沼(エサシトヌマ)で写真を撮っていると、ミニパトが横に止まり一人で乗っていた巡査に
声を掛けられました。 こんなところで何か事件があったのかと少々ビビりましたが、とっても人のよさそうな巡査が、い
い写真は取れましたかと声を掛けてくれました。昨日はとってもよい天気だったそうで、私も昨日は風蓮湖でとてもき
れいな夕日が見られたとお話ししました。
今日の宿のきりたっぷ里に15時到着。到着直前に雨が降り出しました。空を見ると雨雲は宿の上空にあり、岬の方
向は少し明るくなっていて、雨はたいしたことがなさそうです。 時間もまだ早いので、とりあえず荷物を宿において雨具
を着込んで出かけてみました。
今年公開された映画ハナミズキのロケ地にもなった霧多布灯台を通り、岬の先端まで散策。 予想が当たり、風は強
いものの雨は降っていませんでした。初めてこの岬を訪れてから、ちょうど30年目。 年月の経つのは早いなぁ。
岬の突端は強風が吹きまくっていてまっすぐ歩くのもたいへんでした。帰りはアゼチ岬にも足を伸ばして宿に戻り、今
回も宿自慢のたっぷり寿司で超満腹。 学生さん2人連れは、たっぷり寿司を甘く見ていたようで最後まで食べきれず
にギブアップしてました。 夜のティータイムでは、宿主の武士さんの足指マッサージをお願いしました。肩こりのつぼ
押しに悶絶しましたが、かなり楽にしてもらいました。 つぼを教わったので自分でもできそうです。
次の朝は、宿のすぐ前のバス停から浜中駅まで輪行。釧路駅を経由してリムジンバスで釧路空港に向かい、羽田へ
と帰路につきました。 今回は天気と風に恵まれ、何年分かまとめて北海道を楽しむことが出来ました。
1日目(紋別〜サロマ湖) 2日目(サロマ湖〜弟子屈) 3日目(弟子屈〜風蓮湖) 4日目(風蓮湖〜浜中)
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