無農薬有機栽培 2008年春

 2008年3月2日(日)
     

 自然農法について書いてある本を何冊か読んでみました。 自然農法とは、農薬と化学肥料を使わないだけでな く、自然の力を利用して作物を育てるというものだそうです。 近代農業の場合には、ひとつの作物を一度に大量に 育成します。そのため、特定の害虫や病気が発生しやすくなる環境になり、その予防のために農薬が重要になって います。 一方の自然農法ですが、たくさんの種類を少しずつ育成することがコツのようです。 自然な環境に近づ き、虫の生存に食物連鎖が働くことで、特定の虫が大量発生するリスクを減らすことができるそうです。また、化学肥 料を使用しないため、土壌の菌の働きが活発となり、野菜はたくましく丈夫に育ち、病気に負けなくなるとうもので す。 もちろん味もおいしくなるそうです。

 ヘアリーベッチを使った緑肥効果は、自然農法にかなり向いているようです。 思い返してみると、昨年の緑の週 末の畑は、必要以上に雑草を刈りすぎたような気がしています。 というのは年末にヘアリーベッチの種をまく時に、 カマキリの卵が例年より少なかったのです。 つまり、雑草が少なかったため獲物と潜んでいる場所が減ったため、 他に移動してしまった可能性が考えられます。 自然農法では、昆虫が生息できるように雑草を残しておくことが重 要なようです。

 さて、今年初めて畑にやってきました。 ヘアリーベッチは順調に成長していました。 その一方で、1月から2月の 寒さの影響で、昨年はすでに咲いていた梅はまだ蕾の状態です。 



     

 スーパーでニンニクを買おうとすると、中国産は5個100円で青森産は1個298円。 価格の差は人件費以外に 品質もあるようですが、スーパーの棚の前でしばし悩む人は多いのではないでしょうか。
 左の写真は、昨年秋に、ホームセンターで種が50個以上はいった中国産ニンニクを買って植えておいたもので す。値段は確か500円ぐらいだったと思うのですが。 もとは中国産ですが、うまく収穫できれば国産になると目論だ のですが、果たしてこのまま順調に育つものなのでしょうか。

 右側の写真はタマネギです。 防寒対策を全くしていなかったため、100本ほど植えておいた苗が四分の一ぐらい に減ってしまいました。 



     

 今日は、小松菜、ホウレン草、チンゲンサイの種播きと、ジャガイモの畝を作りました。 こまめで畝を作り、石灰、 牛糞、鶏ふん、油粕を撒きました。 肥料を土に馴染ませて、次回に種芋を植える予定です。



  

 今日は何の収穫もなかったので、帰りがけにすぐ近くにある笠間クラインガルテンの販売所に寄り、タマネギ、ネ ギ、小松菜を各100円で買いました。

 笠間クラインガルテンは、年間40万円で借りられる宿泊施設付きの市民農園です。 車のナンバーを見ると、東 京、千葉方面などから毎週末に来られているようです。 各棟の菜園の様子を拝見しますが、みなさんとても上手に 野菜を作られています。






2008年3月20日(木)春分の日

     

 ようやく梅が開花。 梅は1月から2月の気温が影響するため、平年より2週間程度開花が遅くなったそうです。今 年は結構さむかったですよね。
 ジャガイモの種は、ネットで購入したものが1ヶ月以上前に到着したので、芽がにょきにょきと伸び始めてしまいまし た。 いくらでも芽が出てくるので、適当に芽を取り除き、大きいものは2つに切って植えます。 

 一日中、小雨が降り続いていたので、この日は植え付けを断念。 お彼岸で来ていた両親が、もうしばらく泊まって ゆくというので、業務委託をしました。



     

 ヘアリーベッチがぐんぐんと伸び始めています。 左の写真の奥に他所の畑が見えますが、まだ野草も少ない時期 なので土が露出したままです。 土が露出していると、風や雨で土が徐々に流失してしまいます。 ヘアリーベッチ は、緑肥効果以外に土壌保全効果にも役立っています。



     

 小松菜とホウレン草の芽が出ていました。 露地栽培のため、発芽には少し時間がかかりました。地面にビニール をかぶせるマルチ栽培という方法があります。 土の温度が上がり、発芽・成長が早くなること、雑草を抑制できると いうメリットがあります。 しかし、手間がかかる上に、収穫後に大量のビニールを廃棄しなければなりません。 これ が結構たいへんな作業になり、地球環境にも負荷がかかるので、緑の週末の畑は露地栽培にしています。





2008年5月3日(土)、4日(日)

     

 3月末に千葉県内で引越しをしたため、1ヶ月ほど畑も自転車の遠出も時間が取れませんでした。 間が悪いことに ゴールデンウィーク直前の札幌出張中にぎっくり腰に。 朝、ホテルで引き出しの下の段に入っていたランドリーバッ グを取ろうとした瞬間、ものの見事に見事に腰から崩れ落ちました。 午前中は何とか外出できたものの午後からは 痛みがひどくなり、翌々日の夜まで激痛のためホテルで缶詰に。 絶食状態でトイレに行くのにも30分もかかる、トホ ホ状態でした。
 というようなことがあり、連休中の自転車の遠出はあきらめたものの、畑はいろいろなタネを用意していたので無 駄にはできず、恐る恐る畑に出かけてきました。

 例年通り、ヘアリーベッチが咲き始めていました。 楽しみにしていたレンゲは、今年も姿かたちが見えず、がっかり でした。 



     

 ヘアリーベッチと春の雑草に覆われて、植えたはずのジャガイモを探すのがたいへんでした。 スギナと雑草を引 っこ抜き、覆いかぶさっていたヘアリーベッチをめくってみると20cmぐらいまで育ったジャガイモが次々と現れまし た。 何とか顔を出そうとがんばっていたらしく、ひょろひょろと伸びてしまった感じです。 その後に土寄せと芽かきを しました。 芽かきは、種芋から何本も芽が伸びるとイモが大きく育たないので、1株2、3本の茎を残して他を間引く 作業です。 前回植えた、コマツナ、チンゲンサイも、雑草の影から顔を出していました。
 


     

 ちょっと小さいのでもう少し置いておこうかとも思いましたが、次に来たときに大きくなりすぎてもつまらないので、全 部収穫。 その後に種を再び蒔いておきました。  ニンニクは順調のようです。 一見するとネギのような姿をしてい ます。



     

 今回用意していたタネたちです。 手前から、ショウガ、イチョウイモ、サトイモ、ヤツガシラ。 ショウガとヤツガシラ は、一株2、3つぐらいの芽になるように分割します。
 農業実習中の姉弟。 こまめを使った耕うん作業が気に入った様子、順番決めでもめていました。今回は妻も参 してくれたので、予定していた作業が順調に進みました。(強調するようにとの声あり) 



     

 イモ類は40cm間隔で埋め、その間に鶏糞、油粕、循環肥料を置きました。 朝からタケノコも50本以上収穫して、 大活躍の長男が一輪車に座って一休み。



     

 20年以上は畑として使っていなかった場所にカボチャを植えました。 2年間育てたヘアリーベッチの緑肥効果に 期待です。 スコップで土を掘り起こし、苗を6ヶ所に定植しました。 肥料は循環肥料と油粕だけです。 牛糞も入れ たかったのですが、買い置きが切れてたので次回の追肥のときに使用したいと思います。
 
 今のところヘアリーベッチが守ってくれているものの、あっという間に雑草に飲み込まれてしまいそうなので、ここだ けはビニールマルチをして終了しました。



2008年5月25日(日)

     

 昨日から雨模様。午前中で雨が上がるという天気予報を見て、畑に出かけました。 ヘアリーベッチは満開。 予報 どおりに雨が止むと、どこからかミツバチが集まり始めました。 そのほかにもテントウムシ、カメムシ、イモムシなど など、たくさんの生物の棲家になっています。 



     

 サトイモの芽が顔を覗かせました。  植えたときにすでに芽が出ていたのですが、土から芽を出すまでにけっこう 時間がかかりました。



     

 トウモロコシとオクラも芽が出てきました。 一番勢いのあるのを一つ選んで、残りは間引きします。 できれば全部 残してあげたいのですが、一つを大きく育てるためには止むをません。 引き抜くときにはちょっぴり心が痛みます。



     

 タマネギは大半の苗が冬を越せずに消滅してしまいましたが、残った分は順調に育ち収穫も間近です。 寒さ対策 をきちんとすればもっと収量があがりそうですなので、次回の課題に。 梅の実は、ちょっと少なめのようです。 開花 が遅かったことが影響するのでしょうか。 収穫できたら梅酒にする予定です。 



       

ジャガイモは花が咲き始めました。 牛糞で追肥と2度目の土寄せ作業。




2008年6月15日(日)

     

左がサトイモで、右がヤツガシラ。 どちらも順調に成長中。



     

 コマツナ、チンゲンサイは、虫のご馳走に。 写真のはましなほうで、完食間近のものもあくさんありました。 この 季節の葉物は、防虫ネットを使わないと難しそうです。



     

 カボチャです。 先月見たときは、葉がウリハムシに食われ放題だったので心配していたのですが、ツルがぐんぐ んと伸び始め花も咲きました。



     

 ニンニクを収穫。 手間はかからず、予想以上におおきくなりました。 自宅のベランダに干して乾燥させ、そのあと 冷蔵庫に入れて保存します。 これでしばらくスーパーで国産を買うか、中国産にするか悩まずにすみそうです。
 赤タマネギは一つだけ収穫。 他のは小さいので、もう少し植えておきます。

無農薬有機栽培2008年  夏その1 夏その2 秋・冬