〜 危急種 〜  

ゴキブリ


  ゴキブリ、押し出しの強い響きである。特に「ブリ」の部分に言い知れぬ力強さを感じる。人に嫌われる昆虫というだけでなく、繁殖力や生命力の強さが上手く表現されている響きだ。カタカナで表される場合が殆であるが実は日本語である。

  学術的にもゴキブリ目という目が設定されているが、当初は「ゴキカブリ」と呼ばれていたらしい。御器(漆塗りの御椀)の様にテカテカと光っていて、あたかも御器を被っているような虫で「御器被り」という説と、御器に噛りつく虫で「御器噛り」という説がある。一般的な名ではなく特定地域の呼び名であったと思われる。

  時代や場所は不明であるが、このゴキカブリが辞書に掲載された際にミスプリントされ「ゴキブリ」となり、これが世に広まったとのことである。ミスプリントで偶然できた言葉にもかかわらず、漢字の当て字まで作られている。残念ながら一般的なフォントセットに無い漢字なのでここでは省略する。