
昨夜の星空に大感動していたところ、地平線のご主人が晴れていたら日の出もどうですか? と誘ってくれました。そ
れではぜひにということになり、朝4時半に開陽台まで宿の車で再々度連れて行ってもらいました。日の出30分前が
絶景ですよという言葉通り、オレンジに染まった東の空には金星がきらりと輝き、その下はに国後島のシルエットが映
し出されました。

5時20分過ぎ、太陽が地平線から顔を出しました。朝日を見たくて3連泊しても見られない方もいらっしゃるそうなの
で、今回は1泊で夕日、星空、朝日のすべて見ることができて、本当にラッキーでした。

地平線に戻って朝食をいただきました。 朝食は希望に合わせ6時30分に快くて用意していただいたので7時過ぎに
出発できました。 日の短いこの時期なのでたいへん助かりました。 出発して振り返ると、ご夫婦が宿が見えなくなるま
で大きく手を振って見送ってくれました。 全力で旅人を応援してくれるすばらしい宿でした。

宿から少し南側の道道150号から見た武佐岳と牧草ロール。何といっても青空の下を走るのは最高に気持ちが良
いです。 北海道でこれだけ続いて天気に恵まれたのは初めてのことです。

今日の目的地は浜中まで100km以上。 日が暮れるまでには宿に入りたいので午前中にできるだけ進んでおきたい
ところですが、そうはいってもせっかくの休暇を取っての北海道、牛を眺めたり、牛乳の看板を見つけて写真を撮った
りする道草しながらののんびり旅です。

国道272号から左折して道道362号に。以前、別海から弟子屈に行く時に見つけた道東の大牧場の間を通る気持ち
の良い道路です。

朝は間近に見ていた武佐岳(右側)から西別岳まで、くっきりと見ることができました。 別海市街の近くまで来た時
に、歴史を感じさせてくれる牛舎がありました。こういった建物を維持するのはたいへんなことだと思いますが、ぜひこ
れからも残してもらいたいものです。

別海市街に来た時に必ず寄る三福食堂。 といってもお店の選択肢は少ないですが・・(^_^;) いつも注文している天
丼の甘いタレがとっても気に入っています。

別海市街から南に5kmのだだっ広い大平原の中に、鉄骨で作られた新酪農村展望台がポツンと立っています。

過去2回、曇の時に登ったときは北海道の広々とした牧場が並ぶのを眺められるように建てられるものと思っていま
したが、今回は予想外に道東の山々を見わたすことができました。 わずか10mほどの展望台でこれほど素晴らしい
景色を見せてくれるとは、東京スカイツリーを凌駕する超穴場スポットです。

展望台を堪能したあとは、別海のもうひとつのお気に入りの万年橋に向かう途中、奥行臼駅逓(おくゆきうすえきて
い)。古い建物を見て思わず立ち寄ってみました。建物を管理している女性にぜひ中もあ見ていってくださいと声をか
けてもらい、あまり時間の余裕はなかったのですがせっかくなので中に入っていました。管理人さんによると明治の開
時代に建てられたもので、同じように点在するえ駅逓間で物流や人を運ぶのに使われ、馬は旅人を隣の駅逓まで運
び終わると、餌を目当てに勝手に戻ってきたそうです。 さすがに長い年月で土台が傷んできたため、しばらく閉館して
改修作業が行われるそうです。

浜中とは逆方向になりますが、それでも寄りたかった国道244号万年橋から見るヤウシュベツ川河口。 鏡のように
穏やかな水面と風蓮湖に.向かう曲線は何度見ても飽きません。 今回は何と万年橋が工事中。 壊れたのかと思った
ら数年おきに行われる定期点検だそうです。 工事の方にお願いして邪魔にならないように眺めていましたが、大型車
が通るたびに退避しなければならないので、早々に退散することにしました。ちょっと残念。

それにしても快晴はまだまだ続いています。 万年橋から厚床を通り太平洋を眺めながら道道142号、通称シーサイ
ドラインを通って最後は霧多布岬からの夕日を見るというコースも考えていたのですが、西風が強くなってきたので夕
日には間に合いそうもないし、シーサイドラインのアップダウンを走ってゆく気力もあまりなくなったので、霧多岬に直
接向かうことにしました。
浜中までは初めて通った道ですが、見晴らしもよくてなかなかよい感じでした。 しかしまともな向かい風が強くなった
のは計算外、日没との競争になりました。 。

浜中に入って、向かう途中で宿に荷物を預けついでに、夕日を見るスポットを確認。 霧多布岬の反対側のアゼチ岬
がよいとのこと。 今からで間にあうの?という声を背中に全力で岬に向かいました。浜中湾を横切る霧多布大橋を渡
り、小高い岬の丘を目指して坂を駆け上ると心拍数は180に。 こうなると、まるで親友との約束のため日没前までに
全力で村の広場に走ったメロスのようです。 アゼチ岬に到着したのは正に太陽が沈もうとしている16:50ジャスト、
間一髪で間に合いました。

昨日から夕日、朝日、そして夕日と連続して見ることができて大満足。そのまま岬にある温泉・ゆうゆに寄ってから、
いつもの浜中の宿の霧多布里に戻り、いつもどおり地元の魚介を使った食べきれないほどたくさんの握り寿司をいた
だきました。
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