輝け!古ベース(後編)
我が家に今あるベースのうちでもっとも古いベースの復活劇。とにかく光らせることに主眼をおいたピカピカ大作戦。
Last Update:
25.Nov.2000
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このベースで一番磨いて快感を得られるのがこのピックアップエスカッションプレート。なにしろピュアブラスパーツなので磨けば磨くほど輝いてくれます。今回はわざと半分ずつ磨いてみました。その差はご覧のとおり。

さあ,次は今回ぱっと見たときから難題と予想したブリッジです。ホコリはたまってるわ,錆は浮いているわ,メッキは剥げてるわ,ボロボロです。とりあえずブリッジを本体から取り外し,すべての構成パーツをバラバラにしました。ワイヤブラシでホコリや粗錆を落としますが,ネジ山に入り込んだ汚れ等はなかなか落ちません。
そこで今回登場したのが超音波洗浄機!本来は以前メガネ洗浄用に数千円で買ったものです。説明書には「指輪等の貴金属の洗浄にもお使いいただけます」とあるのでブリッジの部品にだってなんとなく効果はありそうな気がします。専用のコップにバラした部品を入れ,水を注いで中性洗剤を垂らしました。あとは洗浄機にかけてスイッチオン。水の色の変化から,汚れが溶けだしていることが確かにわかります。数分後,タイマーで自動停止。さあ,結果はどうでしょう。
水中から引き上げてみると,予想以上の効果です!ネジ山の隙間も汚れが落ちて輝きが戻っています。水気を拭き取り,充分乾燥させてからさらにネジ類にはCRC5-56をまんべんなく吹き付け,ワイヤブラシでさらに磨き込みました。プレートはクロームメッキクリーナーで磨き込み。結果,さすがに新品とまではいかないまでもご覧のような輝きを取り戻しました。

ここまできたら外せる物は全部外してメンテナンス。電装部品も全部バラしてしまいました。ピックアップに至ってはボールピース先端まで磨いて光らせます。もちろん,ポットやジャック,スイッチには接点洗浄剤。見かけだけでなく機能部分もしっかりメンテナンスしました。

せっかくパーツ類を全部外したので,ボディも磨いてしまいましょう。ポリッシュコンパウンドをボディ表面に塗りつけます。
これをひたすら磨き込めばいいわけですが,手作業では磨きが一方向になりがちなためどうしても細かい筋ができてしまいます。特に仕上がりに気を使いたいボディなのでここはドリルにスポンジパッドを取付け,電動で磨いてゆきました。最初はミディアムコンパウンドで表面の粗キズをとり,次にスポンジを変えて仕上用のファインコンパウンドで鏡のように磨き上げます。最後はいつものギターポリッシュ剤でワックスがけして完了。自分の顔が映るくらいの美しさになりました。

外したペグ,ネックやパーツ類を元どおり取付け,ネックの反り,弦高,ピックアップ高さ,オクターブピッチ等を調整して完成です。みすぼらしかったこのベースでしたが,今回の作業の結果,なんと我が家で一番美しいベースになってしまいました。
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