PowerBook190cs液晶ディスプレイ死す!
May.1997
HOME
TOOL
MAINTE
REPAIR
TUNE UP
LAB
TODAY
CALL ME
BBS
LINK
PROFILE

なんと,先日勤務先の課長から強引に奪い取ってきたPowerBook190csがいきなり壊れちゃいました。液晶ディスプレイ,バックライトは点いてるのだが何も表示されない。裏側から押してやると時々きちんと表示されるからおそらく内部の接触不良だろうと判断して,うずく修理魂(?)を抑えきれず,さっそく未知の世界の分解に取りかかりました。
 さすがにPowerBookをマニュアルも何もなしに素人ワザで分解するってのはちょっと不安。が,一番苦労しそうに思ってたディスプレイ回りの分解があっさりクリアー(たぶんあるだろうと予想してた隠しビスがセオリー通りのありがちな場所=銘板とクッションゴムの内側に隠されてた)できたので,手順に悩んだ以外はそれほど苦労はしませんでした。

「なんだい,こりゃ。チャチだねぇ」。これが液晶ディスプレイ本体を裏から見たときの第一印象。銀紙にくるまれて紙テープで止まってる(右の写真)。ハッキリ言ってイイカゲンに梱包した宅配便の荷物みたいなの(笑)。このテープを丁寧に剥がし,液晶を裸にした状態で配線を仮接続,スイッチを入れて立ち上げてみました。 やっぱりダメ。液晶に何にも表示されない。ハードディスクはカリカリ言ってるから単に表示の問題だというのは間違いなさそう。試しに液晶裏側の配線用フレキシブルプリント基板に触れたところ,おおっ,表示がチラチラっと現れるじゃないか!触れる部分を少しずつずらして問題部分の特定にかかります。

どうやらフレキシブル基板の折り曲げ部分でパターンが断線している模様。しかし,わずか1センチほどの幅に凝縮してプリントされた数十本の配線パターンのどれが断線してるか目視では特定できないし,仮にどれか1本が断線していたとしても人間ワザで修復するのは不可能・・・。とりあえず,その中でも太めのパターンだけでも仮修復を試みました。

基板の断線部分の両側の保護膜をカッターナイフで少しずつこそぎ落とし銅箔面を露出させ,別のリード線をハンダ付けして橋渡しするという作戦。太めのパターンには普通のビニール線を使いましたが,細いパターンにはビニール線は太すぎ。結局ビニール線の0.2mmほどの太さの芯線1本を抜き出して使用しました。この細かい部分のハンダ付けは至難のワザ。結局3本ほどのパターンを修復し,再度テストしてみました。

しかし,症状は変わらず。どうやら手のつけようのない最も細い配線群のどれかが断線してる模様。ま,断線するんだったら普通この細い方が先ですわなぁ。不本意ながら自力修理作戦はどうやら惨敗に終わりました。
 たしか秋葉原にこの配線基板が部品として売られているのを見た覚えのある私は翌日さっそく買い出し。純正部品とはいえ8千2百円という金額はいささか腑に落ちないものの,他に手段もないため購入し,家路を急いだのでした。

さっそく本体に装着し起動したところ無事,スタートアップ画面が出現!故障から3日,かわいいパワーブックちゃんは完全復活したのでありました(右の写真)。
 もちろん,再発防止のためフレキシブル基板の保護対策(テープで補強)も忘れずに行ったので当分は安心です。ま,もしまた再発するようならフレキシブル基板をやめてリボンケーブルにでも替えてやるぅぅぅううう!

このサイトのすべての文,画像を無断で使用することを禁じます。(C)Y.Oshima 2000