ストラトのノイズ撃退・2
再びストラトのノイズ対策。今回は当サイトをご覧になられた方から遠方よりメールでご依頼いただいたものです。
Last Update:
02.Jan.2002
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木目も美しいまだ新品のストラトキャスター。しかし,ヘッドホンで練習しているとどうしてもノイズが気になるので何とかならないかというご相談を受け,現品をはるばる三重県よりお送りいただきました。いつものノイズ撃退法が少しでも生かせればいいのですが・・・。
まずはお決まりのキャビティ内への導電塗料塗布。さっそくピックガードを外してみると,キャビティ内で直径5ミリほどのハンダくずがコロコロと遊んでるではありませんか。こんなモノがポットの内部に入ったりしたらノイズどころの騒ぎではありません。ギターのキャビティ内はぜひ一度お掃除することをおすすめします。

キャビティ内の導電塗料塗布後,乾燥時間を利用してピックアップのノイズ対策を徹底的に行いました。まずは引き出されているリード線をシールド線に交換。ハンダごて1本でできる簡単な作業なのですが,ピックアップのコイルをむき出しにしての作業になるためコイル素線に傷をつけないよう充分注意が必要です。
続いてボールピースのアース処理です。ピックアップ裏面に付着しているワックスや汚れ,サビ等をサンドペーパーで落とし(左下写真),各ボールピース間とコイルのアース側端子とを導電塗料で電気的に接続します(右下写真)。

ついでに今回の目的とは関係ありませんが,ヘッドのストリングスリティナがゆがんでいたのでこちらも調整。左下写真のとおりリティナ全体が斜めになっている上にやや変形しているため弦間隔が広くなっているのがわかります。ホントに演奏上問題があるかというと何とも言えないんですが,こういう細かいところってどうしても気になっちゃうものですよね(苦笑)。

再び組み立ててネック,弦高,オクターブピッチ,シンクロナイズドトレモロの調整をして完成したストラトですが,今回もやはりオシロスコープでノイズの波形を比較してみました!左が作業前,右が作業後です。
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