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HOME >> 演目の紹介 >> 演目の分類(時代物) >> 生写朝顔話 >> 四、島田宿笑い薬の段
 

しまだのじゅくわらいぐすりのだん
笑い薬の段
しに飲んで何事もなかったなら「只では済まぬ」と祐仙が一滴も残さず茶を飲み干します。すると・・・
     
お鍋
駒沢次郎左衛門
戎屋徳右衛門
岩代多喜太
萩野祐仙

 場面は変わって東海道の島田の宿、下女達がせわしく働いています。

「駒沢次郎左衛門」は帰国の途中、島田の「戎屋徳右衛門」の宿に泊まります。お家乗っ取りを企む「岩代多喜太」という悪い奴も一緒です。岩代はなんとか駒沢を始末しようと浪人を宿の床下に忍ばせているのです。

 怪しげな医者「萩野祐仙」は岩代にしびれ薬を見せ、「これを薄茶に混ぜて飲ませよう」と持ちかけます。しびれ薬を茶釜に入れ、その湯を使って茶を点て、駒沢に飲ませるつもりなのです。

 一部始終を見た徳右衛門は機転を利かせ、茶釜の湯を取り替え笑い薬を入れました。この笑い薬は前日に浜松で買ったもので、売ったのは行商人に化けたこれまた怪しげな医者の立花桂庵、よりにもよって祐仙の知合いでした。

 宿に戻ってきた駒沢に岩代は茶を勧め、祐仙が点て始めます。この場面はとにかく傑作です。祐仙から目を離さないように(^^)
 徳右衛門が駒沢にお茶に気を付けるようにと知らせるのを聞いて岩代、祐仙が疑いをかけられたと怒り出します。試しに自分が飲んでみて何事もなかったら、只では済まぬと徳右衛門に言い、祐仙は一滴も残さず飲み干します。彼はしびれ薬の解薬を持っているので大安心なのでしょう。

 やがて笑い薬が効き始め、笑いが止まらなくなって暴れ出す祐仙。苦しくてたまらないのですが、とにもかくにも笑いは止まらない(^^) ここも抱腹絶倒の場面です。

 事情がわからない岩代は呆れ果て、席を蹴り立てて出て行きます。宿屋の亭主、徳右衛門は「やったね」と言いたいような表情でしょうか?

 
 
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 "楽々連の楽書き"
 

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