2023.7.8
50+10*0+7+2=? 数学と文学の双対性

 Facebookを見ていたら、50+10*0+7+2=?
なるクイズ?のサイトが出てきた。
アメリカのサイトらしく、答えを書き込んだレスが沢山溜まっていた。
それをチェックしてみると、算数的には結構間違った回答をしている例がある。
これは日本のなぞなぞの類だと思ったので、いろいろ考えていたらポール・サイモンの1986年の7作目のアルバム、"Graceland" *1 に収められている "Diamonds On The Soles Of Her Shoes" の一節がパッっとひらめいた。

"Empty as a pocket with nothing to lose”
"ポケットは空だから失くすものは何も無い”

 少ししてそのサイトの意味するところが解ってきた。
これはクイズではなく、算数の啓蒙サイトらしいのである。
アメリカの小学校では、"BODMAS" と "PEMDAS" なる用語を覚えるそうである。
この2語をパソコンのキーで叩くと真っ先に変換候補が出てくるほどである。
これは算数の暗記用語だそうで、どちらも計算式の中の優先順位=カッコ、指数(べき乗、添え字、平方根など)、割り算、掛け算、足し算、引き算の頭文字を並べたものだそうである。

BODMAS
B-brackets, O-orders (Powers/indices or Roots), D-division, M-multiplication, A-addition, S-subtraction
PEMDAS
P-parenthesis, E-exponents, M-multiplication, D-division, A-addition, S-subtraction

 こんな事を考えた。
数学の数式とはたった一つの答えしか用意されていないのだが、その数式の中に出てくるゼロの意味〜受け取り方〜解釈には無限の答えがあるのではないか?
ゼロは英語で " zero" " nothing" あるいは、"null" 、"nirvana" はサンスクリット語で涅槃=煩悩が無い状態を意味する。
そして日本語では "nai" = "無い"。
数学的にはゼロは記号に過ぎないのだが、文学的にはゼロ=無いは無限の物語を生み出す出発点なのかもしれない。
数学と文学は双対の関係にある?

 そこで、筆者も次のような回答を書き込んだ。

"No one can't make it nothing for 10 cents in your pocket.”
”誰も君のポケットの中の10セントを無かった事にすることは出来ない!
だから答えは69”

*1

追記:
調べてみたらこんなサイトが出てきた。
https://www.latesttechupdates.com/50-10-x-0-7-2-math-quiz.html
https://www.youtube.com/watch?v=mmCd8VDYKLc

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