課長のPowerBook5300cs,SOS!(前編)
Jan.1998
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昨年私にPowerBook190csを譲ってくれた課長の所有するPowerBook5300csが故障!「おーしまくん,なんとか直せないか?」とさっそく修理の依頼。ううむ,ここで直さないと「君に譲ったPB190csを返してほしい」ってな事態になりかねない(^_^;;。とりあえず自宅に持ち帰り,症状の確認。「?フロッピー」アイコンが現れて起動しません。起動用フロッピーで立ち上げてみるも途中でディスプレイが真っ黒になり,あたかもスリープ状態に。ただのスリープなら何か操作をすれば復帰するはずですが,このスリープは完全に冬眠状態。リセットボタンで再起動を試みるも何も変化しません。

さんざんいじくり回し,弱り果ててひとまず片づけようとしたとき,ついに原因を発見しました!それは,何気なく裏のACプラグを抜こうとしたときでした。ACジャック部分がグラグラなのです。おそらくジャックが固定している内部プリント基板のハンダが浮いてると思われます。このため本体に電源を供給できないばかりかバッテリーへの充電も満足にできず,バッテリー内にわずかに残った電力でかろうじて起動したものと思われます。こりゃバラしてハンダ付けをやり直さないと直りそうもありません。

結局またしても「PowerBookの分解」という大仕事になりました。しかも今回はマザーボード上のACジャックという,もっとも奥の隅っこに鎮座している部品にたどり着かなければなりません。さすがに今回は完璧にバラバラ。私のPB190csに比べ筐体は同じものの周辺部品が多く,大型の放熱板やら外部ディスプレイ用ボード,赤外線インターフェース等々,マザーボードへの道のりを邪魔する部品たちを順番に外し,ようやく下の写真の状態までたどりつくには数十分という時間がかかりました。

 果たして最後に元どおり戻せるのだろうか?という不安もあるにはありましたが(^_^;;,今さら後にはひけません。

で,肝心のACジャックはというと,これがご覧のとおり斜めに傾いてほとんど外れかかってます(ピンボケですが左写真参照)。

さらにじっくり眺めると,基盤にささっているはずのピンが1本抜けてあらぬ方向を向いてるではありませんか。このままでは修復できないので,まずはジャックをハンダごてとハンダ吸取器を使って慎重に取り外しました。すると・・・

なんとACジャックはバラバラに崩れてしまいました(^_^;;。どうやらこれまでのACプラグからの過酷な加重により本体を形成しているプラスチックの外装が割れてしまっていたようなのです。
瞬間接着剤で割れた部分を補修して組み立てればなんとかなるんじゃないかと米粒ほどの残骸を組み合わせてみましたが,割れた部分はもっとも応力のかかる部分であり,生半可な修理ではすぐに再発しそうです。
 仕方なく今回はACジャック自体を交換する方向で修理することに決めました。が,他の例からしてもボード上にハンダ付けされている部品が純正パーツとして入手できるとはとても思えません。おそらくサービス会社でも「ボード交換」として扱われるでしょう。

かくして,私・おーしまは似たような形状のACジャックを求めて近日中に秋葉原のパーツ街を徘徊する運びとなりました。このつづきは「後編」でお送りしたいと思います(^_^;;。果たしてうまく直るのでしょうか・・・。

後編→
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